メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

DAP

Audirect Beam4のレビュー 〈PR〉

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Audirect Beam4という現在36,000円で販売されているDACアンプのレビューです。この製品はバッテリーを内蔵しているためUSBのバスパワーの駆動ではなくバッテリーからの駆動が出来る製品となっています。2枚目の写真に写っている、Lightning to Type-Cケーブルは早期購入者の特典となっています。また、黄色いレザーケースは別売りの物で2000円で追加で販売されている物であり付属品ではありません。
今回は代理店のIC-CONNCETさんからのレビュー依頼となります。
販売サイトは amazonはこちら 楽天はこちら ケースはこちら
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良い点
・音は余計な味付けの無い引き締まった音でとても良い
・バッテリー駆動が出来るので、駆動力は一般的なUSB DAC系製品より有利
・「Beam4 内蔵バッテリーの電力が不足した場合は、従来のバッテリー非搭載のポータブル DAC と同様に、接続デバイス側より電源を取得」とのことで、バッテリーが切れても使える。
・筐体がとてもスタイリッシュでカッコいい
悪い点
・バッテリーを積んでいるため、DACアンプとして使うにはデカイし重め
・液晶が無いのでバッテリー駆動かどうか等がLEDのみで判断と少しわかりにくい
・別売りのケースは正直ダサイ(何故黄色、、、w)
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1、非常に駆動力がしっかりとした引き締まった音が魅力的、バッテリーを内蔵していることもあり、本格的に「もう中途半端なDAPはいらんな」と思える製品。
音はとても良いです。最近のこういうスティックDACアンプ系製品はクオリティの上昇が凄まじく、過去にレビューしたLuxury & Precision W4とかも非常に素晴らしく駆動力の不足感も殆どなかったのですが、ですがそれでも「USBのバスパワー駆動かぁ」と否定的な目で見ている人も居るかなと思います。そこで今回のAudirect Beam4はとうとうバッテリーを内蔵しているので駆動力面でかなり有利ですし、スマートフォンのバッテリー節約にもなる本格的に「中途半端なDAPは要らないな」と思える製品となっています。
音の傾向としては非常分離の良い引き締まった音で、音のクセは少なく全体的にタイトにあるがままの音を鳴らしてくれる印象です。音の味付け感は少ないので物足りない音に感じる人も居るかもしれませんが、個人的には再生機材側は余計な味付けをせずあるがままの音を高い次元で鳴らして欲しいので、こういうクセが少ない基本性能の高さを感じられる製品はとても好みです。Symphonium audio Crimsonのような音の分離の良いタイトな音を鳴らしてくれるイヤホンと合わせると、とてもスピード感のある音で鳴ってくれてとても良いですね。
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2、バッテリー駆動は大きな利点ではあるが、デメリットも多くある。
この製品の最大の魅力はバッテリー駆動というところです。バッテリー駆動のスティックDACアンプというとShanling UA5が先駆者だと思うのですが、意外とそれ以降バッテリーを積んだ製品は出てきておらず私が知る限り今回のAudirect Beam4がバッテリー搭載DACアンプ系では2つめとなります。
このバッテリーを積んだことにより利点は多くあり、まず駆動力がとても高く取れている印象です。スティックDAC系の音質はとても向上していますし駆動力も高い製品が増えていますが、流石にドライバ数がかなり多いイヤホンやヘッドホンでは物足りなさを感じる製品も多いです。その中でこのAudirect Beam4はそこそこのヘッドホンくらいであれば問題無く駆動をしてくれ、駆動力不足にありがちな音の痩せた感じがなく情報量の多い音を高い分離性能のもとに鳴らしてくれます。バッテリーを内蔵していることから、スマートフォンのバッテリーを使用せずに駆動できるのでスマホのバッテリーの節約にもなります。また、「Beam4 内蔵バッテリーの電力が不足した場合は、従来のバッテリー非搭載のポータブル DAC と同様に、接続デバイス側より電源を取得」とのことで、バッテリーが無い状態でも問題無く使えるのもポイント高いですね。
ただ、難点はしっかりとあって、バッテリーを入れたため重さがあります。本体の質量は62gと数字だけ見ると軽いですが、luxury precision w4は24gですので倍以上の重さがあります。この重さは結構気になる印象で、外で歩きながら使ったりすると知らないうちに重みで抜け落ちたりしないか少し心配になります。バッテリー内蔵の割には重さもかなり頑張っているとは思うのですが、やはり利便性の面では多少犠牲になっている感は否定できません。
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3、Audirect Beam4とLuxury & Precision W4の比較
この製品を検討するにあたって一番気になるのは「高級なバッテリー積んでいないDACアンプとどっちがいいの?」というところだと思いますので、過去にレビューしたLuxury & Precision W4と比較試聴をしました。使用したイヤホンはSymphonium audio Crimsonです。
Audirect Beam4 参考価格 36,000円 販売サイト
W4より低音の厚みがある。低音に厚みがありつつも、しっかりと分離性能の高いスピード感のある音を鳴らしてくれるのが好印象。音の広がりがW4よりある印象で全体的な情報量がbeam4のほうがある。ただ、高音域の抜けの良さはW4のほうが上回っており、W4のほうがより綺麗な音を鳴らしてくれる印象がある。
Luxury & Precision W4 参考価格 79,200円 販売サイト 
こちらのほうが低音域が薄めで、全体的に良くも悪くも少し線が細目に感じるが、音の抜けの良さが上回っており全体的にBeam4よりスッキリと見通しの良い音になっている。低音域のズシンと来る重みこそbeam4程は無いが、必要十分な量はあるので聴いていて不足感は無い。音の分離性能はW4のほうが高いが、音の情報量自体はBeam4のほうがある印象で一長一短という印象。より勢いのある濃密な音を求めるならBeam4のほうが良いかもしれない。
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おススメ度 83点
4、音質は非常に魅力的だが、バッテリー駆動によるデメリットもあるのは本音。音質重視のスティックDACアンプを探しているなら非常に良い選択肢になる製品。

音は素晴らしいです。とてもタイトな情報量の多い音で何よりバッテリー駆動のおかげも相まって駆動力が高く幅広い製品を鳴らせるのがとてもポイントが高いです。ただし、難点としてはW4のような一般的なDACアンプ製品と比べて重く使い勝手の面ではある程度犠牲になっているというのも本音としてあります。やはりこのbeam4をズボンのポケットから出して使ったりすると、歩いている時に落としたりしないかな?と少し心配になるくらいは重みを感じます。
そういったデメリットはありますが、音質面は本当に素晴らしいです。同価格帯で音質を最重視してスティックDACアンプ系製品を探している人におススメしたい製品です。やはりスマホのUSBバスパワーではない、しっかりとした独立したバッテリーから駆動されるという精神衛生的な安心感は、オーディオ好きとしてはかなりポイント高いです、、、w


Tempotec V6のレビュー〈PR〉

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Tempotec V6というDAPのレビューです。この製品は300ドル以下でKickstaeterにてクラウドファンディングでの出資募集という形で販売される予定の製品となっています。今回は縁があって一足早く試させてもらっています。こちら輸入のみの製品で現在国内版は予定されていない製品かつクラウドファンディング商品のため諸々自己責任でお願いします。(クラウドファンディング製品なので、付属品や仕様等が変更されることとかもあり得ます)
メーカーサイトはこちら Kickstarterはこちら
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大まかなスペック
・DAC:AKM AK4493SEQ x2
・OS: Android 8.1
・CPU:Snapdragon 425
・RAM:2GB
・ROM:16GB
・ヘッドホン出力:4.4mm、3.5mm
・ラインアウト出力:4.4mm、3.5mm
・オペアンプ:OPA1612×2、2OPA1688 ×4
・TIDAL、Spofity、Qobuz、Deezer、Apple music対応(ただしAndroidバージョンが古いので自己責任)
・Bluetooth:LDAC、AAC、UAT、APTX、APTX-HD、SBCの送受信対応
注目ポイント
・AKM AK4493SEQ x2を積んでいながら300ドル以下とかなり安い。
→AK4493SEQ x2となるとAstell&Kern SE180 SEM4と同等になります。他だとShanling M6 UltraがAK4493SEQ×4積んでいますが、個人的にデュアルより上積むのはそんなに意味あるのかなぁと懐疑的。
・ラインアウト出力が3.5mmと4.4mmが独立して付いている。
→4.4mmのラインアウト出力が独立して付いているというのは結構貴重で、Cayin A02やibasso AMP12BL等のアンプカードが交換できるDAPでオプションとして購入するものが殆どで、300ドル以下のDAPでというのは他には無いかなと。

良い点
・音は非常に良い。非常にハキハキとした分離の良い解像度の高い音でありながら、中低音域に厚みのある良い意味で音楽的な音。
・4.4mmと3.5mmの独立したラインアウトは貴重で、ラインアウトの出力も聴感上優秀
・全体的に質感が高くビルドクオリティが高い。
・最初から質感の高いケースが付属しておりケースを買う必要が無い。
・BluetoothがLDACやAPTX-HDで受信ができる。(ibassoのDAPみたいにLDACは送信のみとかいうことはない)
・Android端末としては化石スペックだが、オフラインでDAPとして使う分にはレスポンスの問題はなくサクサクと使える。
悪い点
・Android製品としては化石スペック
・Androidバージョンが古いのでWIFIに接続しての使用はあまりおススメしない(DAP界隈は古くてもOKって風潮ありますけど個人的には無し)
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1、音は非常に良い。全体的に解像度が高く分離のハッキリとした音で、それでいて中低音域に厚みのある良い意味で音楽的な鳴り方の音。
音は非常に良いです。全体的にカッチリとした分離の良いハッキリとした鳴り方なのですが、音の輪郭に強調感は無く純粋に高解像度な引き締まった音という印象があります。それでいて、中低音域がなかなかに厚みがあり、バーブラウンのオペアンプを採用した製品に多い深みのある中、低音域が非常に音楽的で楽しい音を鳴らしてくれます。最近のDAPというと、どちらかというとDACチップの進化もあり「物凄い高解像度だけど、ちょっと味気ない」ようなサッパリした音を鳴らす製品が結構多いのですが、このDAPは高解像度でありながらも、中、低音域の厚みと深みのある音が鳴ってくれるので、楽曲を選ばない汎用性の高さを保ったまま、適度に音楽的な味のある音が鳴ってくれるのが非常に好印象ですね。
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2、3.5mmと4.4mmのラインアウト端子が独立して付いておりポータブルアンプでの使用で便利。ラインアウトの質も音を聴く限り良さそう(ポリューム可変可)
このDAPの一番の魅力は個人的にラインアウト端子が4.4mmと3.5mmで独立したものが付いていることです。ラインアウト端子というのは最近はそんなに珍しくないのですが、ヘッドホンジャックと兼用で切り替える方式だったり、3.5mmしかないのようなケースが殆どであります。4.4mmラインアウトは現状だとCayin A02やibasso AMP12BL等のアンプカードが交換できるDAPでオプションとして購入する必要があることが大半で、そこまで揃えると10万円以上はしてしまうことが殆どなのですが、このDAPは300ドル以下でありながら4.4mmと3.5mmのラインアウトに対応しているため、最近人気があるうつせみワークスさんのSound Tiger等のような4.4mm入力ができるポータブルアンプと組み合わせることができます。
私は4.4mm入力に対応したポータブルアンプを所持していないため、今回はDgE. Digi-gen EngineeringさんのDGEHPA-001というアンプに3.5mm入力をして試してみましたが、ラインアウトの質感も非常に優秀で、ヘッドホンアンプとは少し違う方向性のとてもクセの無い解像度の高い音を、タイトに伝送してくれる印象があり、背景の音がとてもクリアで全体的にレンジの広いとても質感の高い音を鳴らしてくれます。ラインアウトを使う前提で、比較的安価なDAPを探すのなら現状コレ1択といって良いくらいに魅力がある製品だと思いますね。
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3、化石スペックではあるものの動作は軽快。ただAndroidのバージョンが古いのでWIFI経由でのサブスクの運用は正直おススメはしない。LDACやAPT-HDといった高音質Bluetooth規格の送受信に対応しているので、そちらをおススメ。
Android 8.1、Snapdragon 425、RAM2GBと正直WIFI接続をするAndroidの端末としてはお世辞にも褒められたものではない化石スペックです。Androidのバージョンが古いこともあって、正直WIFIでのサブスクの運用は一応は動くものの個人的にはおススメできません。
しかし、オフラインでSDカードの再生をする用途で使う、もしくはBluetoothの入力でLDAC、APTX-HD等を入力して使うには特に問題なく軽快な動作をしてくれます。動画を見てもらえればわかるように、オフライン時であればストレス無いレスポンスで動作してくれますので、そちらでの使用をおススメします。Android積んでるのに古いOSじゃ意味ないやろーと思う人も多いと思いますし、正直私もそれは正論だと思うのですが、DAPにおいては化石スペックでもOKって風潮がオーディオではありますからねぇ(苦笑
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4、300ドル以下という価格でありながら、最初から質感の高いケースが付属しており、液晶保護フィルムも貼られた状態で届くのが有難い。
300ドル以下で販売される製品でありながら、最初から付属品に質感の高いケースが付属しており、液晶保護フィルムも貼られた状態で届くのが地味に有難いです。こういうケースと保護フィルムって、別と購入すると5000円くらい、下手したら1万円近く取られてしまうので、300ドルで最初から付属しているのはかなり有難いかなと。あと、液晶保護フィルムが最初から貼ってあるのは好みが分かれそうですが、不器用で保護フィルム貼るの苦手な私としてはかなり有難い、、、w
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おススメ度 87点
5、音は非常によく全体的な質感も高い。オフラインで使う場合やBluetooth接続で使う製品としては非常にレベルの高い製品。4.4mmのラインアウトが付いている製品はかなり貴重で重宝する製品。
音はとても良かったですし、何よりこの価格でラインアウトが3.5mmと4.4mmに対応しており、ラインアウトの質感も高いというのが非常に好印象な製品でした。最近は個人ビルダーやガレージメーカーのポータブルアンプの人気が再燃してきており、色々と面白い製品が出ていますので、そういった製品と合わせる用途で買ってみるのはかなりアリな気がしますね。4.4mmの独立したラインアウトがあって、これだけ安い製品って殆ど無いので。ただ、2枚目の画像のように「好きな刻印入れられるよ!」と言われてTwitterのアカウント名を入れてもらったところ、非常に主張の強いDAPになってしまいましたので入れる場合は注意しましょう、、、w

HIFIMAN HM901Rのレビュー 「良くも悪くもHIFIMAN」が詰まった製品

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HIFIMAN HM901Rという現在約7万円ほどで販売されているDAPのレビューです。一応扱いとしてはDAPなのですが、同社のHM1000と同じく画面がなくBluetoothレシーバーとしての使用が基本になる製品かなと思います(一応スマホから操作のDAP機能もあるのですが、中国語アプリしかありません)これは国内発売開始と同じタイミングでレビューを書く予定だったんですが、、、いつ発売するのよ!w

メーカーサイトはこちら(中国語)
注目ポイント
・同社オリジナルのHIMARAYAというFPGAによるR2R DACを採用
→PCM1704に劣らないR2RのDACだ!みたいなことが沢山書いてはあるのですが、正直ここらへんは私も難しくてわかりません。そもそもR2R自体もそこまで理解しているわけじゃないのでわかる人は教えてください。

良い点
・音は文句なしに素晴らしい。HIFIMANらしい力感のある音がとても楽しい、全体的にハリのある低音が病み付きになるノリの良い音。
・見た目の割に非常に軽く邪魔にならない
・アンプカードが交換式で色々な音を楽しめる
・HM1000REDより背景ノイズがかなり減ってSN比が向上
悪い点
・DAPとしての操作性は終わってる。
・理解し難い充電仕様
・メチャクチャ安っぽい筐体
・全体的に詰めの甘さがあり、突っ込み切れない
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1、音質は素晴らしい。非常に情報量の多い密度感のある音で、低音域の力感のあるノリの良い音がHIFIMANらしい、良い意味で元気のある音。
音は素晴らしいです。でも最初に言っておきます。この製品褒められるのは基本「音だけ」ですw
音質は非常に素晴らしいです。音のバランスとしては少し低音が多めですが、中低域の情報量が非常に多く、それでいて全体の解像度が高いので、とても密度感がありハリのある低音域が鳴ります。HIFIMANはヘッドホンも基本この低音域のハリのある音が特徴だと思っていて、ドラムのスネアやバスドラムを叩く音が非常にハリのある立体的な音で再生されます。ここの表現力は結構課題とする製品が多くあり、良くも悪くも淡々と機械的な音を鳴らしてしまって、低音の量感の割に力感を感じられない製品が多いのですが、このHM901Rは非常にハリがあり、弾むようなドラムの音のアクセントを忠実に再現してくれます。HIFIMANはこういう良い意味で楽しく聴ける音を高い次元で実現してくれるので良いんですよね。無機質でつまらない音と表現されがちなイヤホンもHM901Rに繋げてあげると一気に楽しく聴ける音になる、なんてことは珍しくないと思うくらい魅力の詰まった音です。この音で7万円くらいというのは破格と言っていいでしょう「音だけ」はw
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2、アンプカードが交換式で様々なアンプカードの音が楽しめる。ただ筐体が安っぽく、アンプカードを抜くための紐が機能していなかったり詰めは非常に甘い。
アンプカードが交換式になっており、色々な音を楽しむことができます。何とHM-801という2009年頃に発売されていたDAPの頃から共通のアンプカード規格となっているので、10年以上前のアンプカードがそのまま使えます。これは昔からHIFIMAN製品を使っている人からしたら有難い点ですね。試しにHM901時代のヘッドホン駆動用のハイエンドカードを試してみたところ、解像度は標準のクラシックアンプカードのほうが上に感じましたが、全体的な駆動力が上がり、中低域に厚みのある音になりこれはこれで印象が良かったです。気分次第で使い分けができそうですね。
ですが、今回の筐体を見て気が付いた人が居るかもしれませんが、基本的にHM-901時代の部品を流用しているようでして、そのことから色々な不都合があります。まず、アンプカードところにアンプカードを抜くための補助をする紐が付いているのですが、この紐が長さが足りず全く機能していません。ボリューム部分の真ん中のボタンはHM901ではエンターキーの役割でしたが、HM901Rでは押せはするけど何も起きない飾りです。何か色々良くも悪くも日本人の感覚としては「え、嘘だろ?」と思う詰めの甘さを見せてくるのがHIFIMANらしいですね、、、w
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3、DAPとしての操作性はかなりキツイ。充電時も電源が入るのでBluetoothに接続してしまったり、色々理解し難い仕様がある。
DAPとしての操作はHM901RにマイクロSDカードを入れれば接続したスマートフォンから動かすことができるのですが、これがかなりキツイ。操作自体はそれなりにスムーズなのですが、接続の安定性が悪く3回に1回くらい接続が上手く行かないです。しかも、変なところで止まることも結構ありますし、個人的にDAPとして使うのは難しいと思うのが本音ですね。まぁ、そもそも現状中国語のアプリしかないしね、、、w
また、充電中は普通の製品は充電モードがあり、充電中に色々な動作をしたりはしないのですが、HIFIMANのHM901Rは普通に電源が入って、そのまま充電を開始します。なので、Bluetooth入力のモードにしたまま充電を開始すると、充電中ずっとスマホとBluetoothで接続されたままになり非常に困ります(充電のたびに入力先を変えたり、スマホのBluetoothを切ったりする必要があります)最近のHIFIMAN製品は大体こういう仕様なんですけど、本当どうにかなりませんかね。
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おススメ度 80点
4、難点は多いが音は素晴らしい製品。細かいところは「まぁHIFIMAN製品だから」と許せる理解のある人におススメしたい製品。

ハッキリ言って褒められるの基本音だけです。約7万円する製品とは全く思えないくらい筐体は安っぽいですし、充電の仕様やDAPとしての操作性はちょっと「本気か?」と呟いてしまうくらい突っ込みどころがあります。電源ボタンを簡単に押せる位置にあるので知らないうちに押していて電池が無いとかも結構あります(一応キーロックスイッチはありますが)←キーロックをオンにしても電源ボタンは無効かされませんでした、アホなの?(苦笑
そういうところを「いつものHIFIMAN」と許せる色々理解のある人におススメしたい製品です。
でも、いつもこうやつて突っ込みどころだらけの製品を出してくるHIFIMANなんですが、音は毎回凄く良いんですよね。今回の製品も約7万円という価格がかなり格安に思えるほど、非常に実像感がありハリのある低音域と力感のある音が非常に魅力があります。音だけなら個人的には100点に近いくらいおススメできる製品なんですけどねぇ、、、惜しい!

そして、これいつ国内発売するのよ!w

HIFIMAN R2R2000 REDとR2R2000 Blackの音質比較

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HIFIMAN R2R2000 REDが発売になるということで、R2R2000 Blackとの聴き比べをしてみました。操作性等の基本的な部分はどちらも同様ですので音以外のレビューに関してはR2R2000のレビューにてご覧ください。R2R2000 REDはただの色違い機種ではなくDACチップが変更された弟分的立ち位置の機種となり、R2R2000 BlackはPCM1704KデュアルでR2R2000 REDはPCM1702デュアルとなっています。価格はR2R2000が2500ドル、R2R2000 REDが1200ドル前後を予定と約半額程度の価格になる予定です。

R2R2000のレビューはこちら 
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R2R2000の音質はREDに比べて落ち着いた音色です。派手さは無いものの非常に綺麗な聴かせどころをわかっている音という印象で、高音域は主張は強くないものの非常に繊細で伸びやかな嫌味の無い音を鳴らし、中低域は非常に自然で適度な広がりを持たせた音で普通に聴いている分には非常に癖の少ない音を鳴らしつつ、要所要所でボーカル帯域の艶やかさ、スネアドラムの音の抜けの良さといった音の聴きどころの1つ1つの質の高さを感じられる、非常に良い意味で音楽的な魅力の高い音になっています。

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R2R2000 REDは少しだけBlackより音量が取れません。ゲインを統一した状態でも体感でR2R2000よりボリュームを3くらい上げて同等の音量になるようです。音質はBlackと比べて少し音の輪郭がハッキリとした元気な音が鳴る印象です。元気な音といっても最近のDAPに多い輪郭を強調するほどのハッキリした音ではなく、Blackのような自然で聴きやすい傾向の音は受け継ぎつつも全体的に少し音のアタック感が強く出る音といった印象で、メタル音源なんかではこちらのほうが迫力がある音で楽しめる場面もある気がします。ただ空間表現や音の実像感はBlackのほうが上という印象があり、唯一無二感があるのはBlackの音という気もしますね。
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結局HIFIMAN R2R2000 REDは買いなのか?というところですが、まず最初にこの機種は操作性とかで色々難のある機種なのでその点は予め承知しておいてください。そのうえでR2R2000 Blackと聴き比べた印象としては「音の方向性が大分違うので、REDはBLACKの代替にはならないが、非常的に魅力的な機種である」と言えます。BlackはPCM1704Kデュアルを積んだおかげなのか、非常に音楽的で空間表現の上手さや音の抜けの良さが魅力的であり、地味でありながらも非常に上品な音を鳴らしてくれます。それに対しREDは全体的な音の上品さではBlackに少し劣りますが、Blackよりハッキリとした元気のある音造りです。スピード感のある音源や輪郭のハッキリとした電子音等が多く入った音源ではBlack以上に魅力のある音を鳴らしてくれる場面があり、本当に弟分機種という先入観を捨て自分の好きなほうを買ってほしいと思えます。どちらも方向性は違いますが、それぞれ魅力的な音を鳴らしてくれますね。

これで操作性とかの面がもう少ししっかりしていたら本当におススメできる良いDAPなんだけどなぁ、、、(苦笑)という思いはありますが、何より音質が第一という過分に理解のある方には非常に魅力のある音を鳴らしてくれるDAPだと思いますので、是非1度試してみてほしい製品です。こういう最新DACを積まず、あくまで音造りとして古いDACチップを採用して魅力ある音楽的な音を実現するという「非常にオーディオメーカーらしいアプローチ」は個人的にかなり好感を持っていますので、HIFIMANにはこういうちょっと癖のある製品の路線を突き進んでほしいなと思いますね。

BlackもREDも色々難はありますが非常に魅力あるDAPであることには間違いありませんので、是非操作性等も含めて試してみてください。一聴の価値アリですよ。
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