

NICEHCK HIMALAYAというダイナミック1発構成のチタン合金シェルなイヤホンのレビューです。
価格は本来329ドルなのですが、割引クーポンの【WW8899】を使うと30ドルオフの299ドルで購入することができます。今回はNICEHCKからの直接のレビュー依頼です。
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注目ポイント
・チタン合金をシェルに採用
→良い意味でチタン合金そのままのデザインでとてもカッコいいです。こういうの素材がカッコいい系は余計なことしないほうがカッコいいんですよね。
良い点
・言い方悪いけど「HCKがこんなクオリティのイヤホン出すと思ってなかった」と思うレベルのクオリティ、間違いなくHCKのイヤホンの中の最高傑作。
・非常に解像度が高い、寒色系の真面目な音でとても音が良い。こういう純粋な高解像度のスピード感のある音は私はかなり好み。
・全体的にスピード感のある音で、音が非常に引き締まっている。
・チタン合金シェルというと高音域がキツそうな印象がある人も居ると思うが、全くそんなことがなく、非常に明瞭でありながら抜けが良いとても質の良い音を鳴らす。
悪い点
・全体的に寒色系のスッキリとした音なので味気ない音に感じる人も居るかも。
以下は一番印象の良かった金色ノズルの状態を基本として書きます(青、銀色のノズルが付属します)


音質評価 99点
1、非常にスッキリとした全体的に引き締まった音が好印象。音の分離性能が非常に高く、音の細部までしっかりと表現してくれる高精細さと、全体的な音のスピード感が非常に魅力的。
音は素晴らしいです。こういっちゃ何ですが、HCKがここまでのイヤホンを作ってくるとは思っていませんでした。HCKのイヤホンの中でトップクラスとかいう話ではなく300ドルくらいのイヤホンでトップクラスの実力と言っていいイヤホンだと思います。いや、私はHCKと付き合い長いから忖度もあるかもだけどさw
音の傾向は非常に引き締まった寒色系の解像度の高い音です。良い意味でチタン合金と聴いてイメージするであろう少し金属的な響きの乗った音の印象をそのまま体現しつつ、高音域のキツさが無くとても伸びやかな音になっています。全体的に音の輪郭が非常にクッキリとした引き締まった音になっていて、ドラムのスピード感のある音であったり、ギターの刻む音が最高にノリの良い楽しい音で耳に届いてくれます。もっと過剰な演出感のある音でロックを楽しく聴かせてくれるイヤホンもあるのですが、このイヤホンはあくまで音の味付けは最小限に、解像度の高さと、基礎性能の高さだけで楽しい音を演出してくれるのが非常に素晴らしいですね。



音のバランス(標準金色ノズル使用時)
高音域 □□□□
中音域 □□□■
低音域 □□□□
2、音の第一印象は「非常に硬質でありながら力感のある、寒色系のレベルの高い音」、音楽にスピード感を求める人であれば間違いなく最有力の候補になる。
音のバランスは低音域寄りのほんの少しドンシャリ。音場は狭くも広くも無く。
高音域は非常にカッチリとした分離の良い音を鳴らしてくれます。良い意味でチタン合金らしい非常に引き締まった音でありながら、少し金属的な音の響きが乗る感じです。チタンハウジングというとオーディオテクニカが得意とすることもあり、その印象から高音域がかなりキツめのピーキーな音を連想する人も居ると思うのですが、このイヤホンも高音域に金属的な鋭さを演出する響きがある程度乗るのですが、音の抜けが良いこともあり明瞭な音でありながらピーキーさが強調される感じはありません。ただ刺さりを過度に気にされる方には少しこの響きの部分が合わないかも。
中音域は良い意味でそのままの音を淡々と鳴らしてくれます。とても引き締まった音像のハッキリとした音で、音像を変に拡大せず、それでいて他の帯域に埋もれることもなく、味付けの無い音を分離の良いハッキリとした音で鳴らしてくれます。バラードとかのゆったりとした歌もの系とかだともう少し余韻を強調したイヤホンとかのほうが面白いかなと思いますけど、ロックとかで聴くならこういう余計なことをしないあるがままの鳴り方がとても良いです。
低音域は非常に引き締まった力感のある音を鳴らします。この低音域の引き締まった少し寒色傾向のスピード感のある音を「疾走感がある最高な楽しい音」と捉えるか「冷たい淡々としたつまらない音」と捉えるかで、このまイヤホンの評価は分かれると思います。イメージとしてはER-4Sの淡々とした低音域が質感はそのままに量感を増して、音の分離はそのまま重低音の重みを増したような、個人的にはそういう質感です(伝わりにくいかなw)とにかく硬質でスピード感があり、音の輪郭がとてもクッキリとしているのですが、そのクッキリ感にも強調された味付け感は無くとても自然でありながらシャープです。ようはスラッシュメタルに最高ってことです。



おススメ度 99点
3、引き締まったスピード感のある低音域が最高でありながら、味付けは最小限に抑えられているイヤホで、聴いていて楽しさと分析的な音の精密さを両立した非常に素晴らしいバランス。間違いなくHCKの最高傑作といっていい名機。
音は素晴らしいです。何度も言うようですが「HCKがここまで素晴らしいイヤホンを作ってくるとは思わなかった」というのが失礼ながら本音なレベルの出来の良さで、HCKの中でトップクラスとかいう話ではなく300ドル近辺で間違いなくトップクラスと言える実力を持っています。
特に魅力的なのが全体的な音の精密さと、力感を兼ね合わせた最高にスピード感のある低音域を鳴らしてくれるところですね。高音域も適度にチタンシェルらしい響き感がより音の疾走感に良いアクセントを加えてくれます。これだけ精密な音の解像度の高さを持ちながら、しっかりと力感のある聴いていて楽しいノリの良い音になっていることが本当に素晴らしいです。
とにかくスピード感のある音源が好きなら買っとけと言える、同価格帯でトップクラスの力感と疾走感を兼ね備えている、自然と聴いていて頭が振りたくなる名機です。
