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Oriolus Monachaaという4ダイナミック構成イヤホンのレビューです。販売価格は33万円となっています。今回は代理店のサイラス様からのレンタルでのレビュー依頼です。レビュー依頼の冒頭で言うことじゃないと思いますけど、うちの読者は知っていると思いますが、Oriolusは私のイメージとしてはアンプやDACといった製品は非常に面白いもののイヤホンの印象は正直イマイチというのが本音でした。ですので今回のレビュー依頼も引き受けようか悩んだのですが、ダイナミックを4基も積んでいるというかなり特徴的な仕様から興味が湧いたので引き受けた感じです。

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利用可能期間は2024/01/23 - 2024/03/31までとなっています。

販売サイトはこちら
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注目ポイント
・Monachaaは業界初のクアッドダイナミックドライバー構成を採用したカナル型イヤホンです。 四角形型、カーボンナノテックコーティング、不活性材料コーティング、チタンコーティング、異なるダイアフラムを持つダイナミックドライバー合計4基で構成され、革新的なクロスオーバー設計理念により、リズム、メロディ、ハーモニーのバランスが取れた音を創り出します。
→4つのダイナミックドライバ、しかも全部振動板が違うものを採用とかなかなか面白いですが、それで音のバランス取れるの?と心配にもなりますねw
・PW Audioの特注イヤホンケーブルを採用
→最初からPW Audioの良いケーブルが付いているのはポイントが高いですね。高級イヤホンでリケーブルしてからが本番みたいに言われると個人的にはとても冷めるので、、、w

良い点
・音はなかなか良い。かなり独特な低音域の深みのある質感が魅力的。
・重みのある低音域を鳴らしつつも、音のしつこさがなく全体的に元気な力感がある音なのが好印象。
・独特とは言ったが、4ダイナミックという構成から考えると帯域バランスは結構整っており、特徴的ではあるが変な音はしない。
・BA大量系にありがちな音の被り感があまり無く、4D構成でありながら音の分離は思ったより良い。
悪い点
・音の分離性能は高級機なダイナミック1発構成の製品等と比べると良くない(まぁ当然と言えば当然だが)
・音数の多い音源では高音域に少し物足りなさがあり、少しボーカルが遠く感じる。
・ドライバ数が多いだけあり駆動力は結構いる(駆動力が低いと低音域の独特な厚みがが消えてしまって面白くない)
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音質評価 82点
1、クセはあるが変な音はしない、良い意味で特徴的な低音域の重みのある質感が非常に楽しい。ダイナミックほ4発も積んでいながら帯域バランスは比較的自然なのが不思議。

音はなかなか良いと思います。まぁ33万円という価格を考えると簡単におススメですよとは正直言い難いのですが、間違いなく唯一無二な面白い音を鳴らすイヤホンではあると思います。音の傾向としては低音域寄りの軽いドンシャリ傾向で、全体的に音の圧がかなり強めでノリの良い音を鳴らします。音の圧が強いと書くと低音域がドコドコやたら鳴るタイプの音を想像される方も多いと思いますが、そういうわけではなくて、非常に音の情報量が多く厚みのある音を鳴らしてくれる印象で、特に低音域の量感はそこまで極端に多くは無いものの、かなり深くまで沈むアタック感の強い低音域の質感はかなり魅力的に感じます。
ただ、正直弱点はあります。音の分離はダイナミック1発や、BA1発みたいなイヤホンの高級機には適いません。全体の音の濃密さだけで言えばBAを大量に積んだイヤホンのほうがあるでしょう。でも「ダイナミックを2基以上積んだからこそだせる力感のある音」をしっかりと表現しているイヤホンだと思いますので、結構唯一無二な魅力は感じられる製品かなと思います。高いけどね!w
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音のバランス
高音域 □□□■
中音域 □□□
低音域 □□□□
2、音のバランスは低音域寄りの軽いドンシャリ。全体的にノリが良い非常に力感のある音が印象的、音場が少し広めなこともあり、音の力感の割に低音域がダブつく感じが無くしつこさが無いのも良い。
音のバランスは低音域寄りの軽いドンシャリ。音場は広め。
高音域は明瞭ではあるものの、あまり目立ちすぎず伸びやかな音を鳴らします。正直高音域の質感はそこまで良くない印象で、しっかりと明瞭なハッキリとした音を鳴らしてはいるのですが、低音域が強い場面では曇りはしないものの主張が足りなくなる印象があります。ただ、これだけ力感のハッキリとしたイヤホンで高音域まで主張を強くしてしまうと流石にクドさが出てしまいそうなので仕方ないところですかね。
中音域は意外と自然な音を鳴らしてくれ、音の抜けも良く伸びやかに鳴ってくれます。ただ、ドンシャリ傾向なことと音場が広めなことも相まって音数の多い音源では少し遠目で鳴る印象があります。ボーカルの質感自体はなかなか悪く無く、伸びやかなロングトーンの余韻までしっかりと再現してくれますし、音場の広さのおかげでホールのような少し響きの乗った音がとても心地よいです。
低音域は非常に厚みと重みがありつつ、しっかりと硬質なカッチリとした音が鳴ります。間違いなくこのイヤホンの最大の魅力な帯域は低音域で、この「厚みがありつつもしつこさを感じさせない、重みのある音」がとても聴いていて楽しいです。BAを大量に積んだイヤホンの低音域は厚みがあるというよりは「ただ音が重なっているだけだろ」という違和感のが強いしつこさのある音になつている物が多いのですが、このイヤホンはしっかりと身体の芯に響くような重低音を高い密度で鳴らしつつも、音のしつこさを感じさせないキレのある音になっているのが非常に良いです。
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3、ケーブルごとの比較
今回はサイラス様から「ぜひケーブルを色々変えて楽しんでみてください」と言われましたので、今手元にあるケーブルを使って比較してみました。ちなみに2pinのソケットが緩くなってしまった場合は有償ではあるもののソケットを交換することができるそうなので、そこまで交換に対して神経質になることはなさそうです。
Rollingforce mercury 参考価格 15万円 販売サイト
全体的に音の刺激が少なくなり、少し低音域の量感が減ります。高音域はより伸びやかで綺麗に鳴るのですが、正直このイヤホンの本来の荒々しい音の面白さが減ってしまう印象。このケーブルはFinal A8000みたいな高音域がピーキーな製品と合わせると最高なのですが、今回は相性はイマイチかな。今回比較した中で一番上品な音で鳴ってくれる印象でした。
Vortex Cables Alida 参考価格 75,000円 販売サイト 
全体的に音のバランスが自然になりドンシャリ感が軽減される印象。音の分離が良くなるので音数の多い音源はより楽しく聴ける印象で相性としてはなかなかアリ。ただ低音域の重みに関しては付属ケーブルのほうがあるので、唯一無二感は少し薄れるかも。
Effect Audio × Z Review 10th Anniversary Cadmus 8W  参考価格5万円 販売サイト
一番ドンシャリ傾向が強くなる印象があります。ただ、低音域よりも高音域の明るさがより強調される印象があるので、付属ケーブルで高音域の質感に物足りなさを感じる人はこちらのケーブルで聴くと楽しいかもしれませんね。
付属PW AUDIO特注ケーブル
流石にこのイヤホンのために特注されたケーブルなだけあって一番このイヤホンの独特な魅力を高めてくれる組み合わせだと思います。高音域の質感という部分ではRollingforce mercuryやCadmus 8Wのほうが上だと思いますし、全体的なクセの少なさではVortex Cables Alidaのほうが上だと思うのですが、何より低音域の厚みという魅力を一番表現してくれるのはこのケーブルだと思います。すんげー忖度しただろって感じに見えてると思いますし、書いてる私もそう思ってるけど、実際そう感じたので許してくださいw
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おススメ度 82点
4、低音域の深み、厚みが非常に魅力的な唯一無二の音が鳴る意欲作。4ダイナミック構成でありながら変な音鳴らず、それでいて特徴的な魅力のある音に仕上がっているのはなかなか良い。

ハッキリ言って万人ウケする音では無いです。音源のジャンルも選びます。でも、クセはある音ではありつつも唯一無二な魅力のある音を鳴らしてくれるイヤホンだと思います。特に低音域の質感は他に似ている製品がパッと思いつかないほどでイヤホンらしからぬ重みのある音を鳴らしつつ、音にしつこさが無いアタック感が強い音はとても魅力的でした。33万とかなり良い値段がするのがネックではありますが、優等生な音が鳴る高級機ではなく、こういう暴れ馬のようなヤンチャな音が鳴る高級機、クセはあるけど非常に楽しめる唯一無二な音のこのOriolus Monachaaは結構良い選択肢になるかもしれません。