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LETSHUOER S15という現在329ドルで販売されている「14.8mm大口径平面駆動型ドライバー + 6mm「R-Sonic」パッシブフィルタモジュール(PFM)」構成イヤホンのレビューです。今回はLETSHUOER からの直接のレビュー依頼となります。LETSHUOERは最近パッシブラジエーター推しですよね。価格は直販と国内流通でそこそこの価格差がありますので、基本的には直販サイトでの購入をおススメします。
販売サイトはamazonはこちら 直販サイトはこちら  
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注目ポイント
・LETSHUOER「S15」は独自研究開発の6mmパッシブフィルタモジュール(PFM)を搭載しています。PFMはLETSHUOERの「R-Sonic」技術を搭載し、積極的に低周波範囲を改良します。過剰な低域を抑え、内部の空気圧のバランスを取ることができます。
→最近LETSHUOERはパッシブラジエーター推しですよね。個人的には音場が広くなるけど代わりに鳴らしにくくなる印象があります。
・未来の広さ
→未来かどうかはわかりませんが音場は広めだと思いました。

良い点
・音はとても良い。パッシブラジエーターのおかげか、音場が広く、それでいて力感がある、でもドンシャリでは無い非常に上手くまとめられた音。
・音場が広い。良い意味でホールで聴いているような広がりのある音が特徴的。
・中低音域に厚みがあり力感がしっかりしている。音場の広いイヤホンは力感不足な製品が多い印象があるので、ここは良い。
・全体的に音にまとまりがあり一体感がある。出来の悪いハイブリッドみたいな変な分離感が無い。
・パッシブラジエーターからの少し余韻を付加したような低音域の鳴り方が非常に特徴的で面白い。
悪い点
・大型の平面駆動ドライバとパッシブラジエーターを採用しているだけあって鳴らしにくい印象がある。非力な機材で鳴らすと低音域の質感がかなり安っぽくなり、音場の広さもあまり感じられない。
・筐体はプラ感がかなりあり安っぽさは正直ある。
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音質評価 90点
1、音はなかなか良い。パッシブラジエーターによる低音域の独特の余韻の付け方が好みが分かれると思うが、音場が広く厚みのある中低音域が鳴るのがとても好印象。

音はなかなか良いと思いますが、良くも悪くもかなり特徴的な音が鳴るイヤホンという印象です。良い意味で大型のバックロードホーンのスピーカーのような、少し低音域が遅れて来るような独特の余韻のつけ方をしてくるので、正直スピード感の速いスラッシュメタル等ではスピード感に不足感は多少出ます。ですが、この低音域の余韻の付け方がミドルテンポ、アップテンポくらいの音源では非常に良い方向に働いてくれて、音場の広さと相まって良い意味でイヤホンらしからぬ深みのある音になっていてとても面白いです。このイヤホンの評価は、この音の広さと、少しクセのあるパッシブラジエーターの低音域が好きになれるか、これでかなり評価が変わるイヤホンだと思います。また、このパッシブラジエーターの低音域の良さはそこそこ駆動力のある機材を繋がないと、ただのボヤけた低音になってしまうことがある印象なので、ある程度駆動力のある再生機材で聴くことをおススメします。
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音のバランス
高音域 □□□
中音域 □□□
低音域 □□□■
2、音のバランスは少し低音域寄りだが概ねフラット。音場が広く、全体的に音の広がり、余韻感を少し強調気味に鳴らすのが好みが分かれると思うが、間違いなく唯一無二な面白い音ではある。

音の傾向は概ねフラットですが、厳密には少し低音域寄り。音場は結構広め。未来の広さみたいなキャッチコピーから連想するほどの圧倒的な広さって感じは無いけど、イヤホンの中ではかなり頑張っている音場の広さと思っていいでしょう。
高音域は綺麗なサッパリとした鳴らし方で刺さりも少なく聴きやすい。高音域は綺麗に鳴るし、サッパリとした耳につかない聴きやすい音が鳴る。正直このイヤホンの中で目立つ帯域ではないが、この「普通だけど質の高い音」というのは結構有難い。低音も高音域もそれぞれ特徴ありすぎると聴いてて胸やけするからね(笑)音の抜けの良さも相まって、とても聴きやすいです。
中音域はクセの少ないとても音像のハッキリとした音を淡々と鳴らしてくれる感じです。音場の広いイヤホンではありますが、中音域のボーカル帯域を変に広げることなく、本来の音像の大きさで鳴らしてくれている感じがあるのが好印象です。音場の広いイヤホンと言われているイヤホンで、ボーカル帯域がアホみたいな拡散されている製品って結構あるんですけど、正直違和感に感じてしまいますし、ああいう音にしてしまうとスピード感のあるバンドサウンドとかで変にボーカルが出張ってき過ぎてイヤになるんですよね、わかれますこの感覚?
低音域は非常に厚みがあるのに凄くスッキリとしている、とても独特な音を鳴らします。音の厚みがとてもあるものの、絶妙に音の余韻の部分が少し強調されたような、スピーカーでいうバックロードホーンのような鳴らし方をします。これが非常に面白く、低音域はとても情報量が多く重み、厚みがある音を鳴らしているのに、音のゴチャゴチャ感が無くとてもスッキリとして寒色系のカラッとした低音域になっているのがとても面白いですし好印象です。厚みがありつつもスッキリとした音なので、ジャズのウッドベースのような広がりのある低音域もしっかりと豊かな膨らみのある音を鳴らしつつ、ロック等のアップテンポな音源でドラムのキレを失わずにノリの良い音も鳴らしてくれます。
相性の良い音源は、ロック、アニソン、ジャズ、パワーメタル、声楽等。音場が広く、低音域に厚みがありつつスッキリとした音なのでロック等の音源に合いますし、ジャズのウッドベースのような広がりのある低音域も上手く表現してくれるのが良いです。
相性の悪い音源は、スラッシュメタル、EDM、デスメタル等。少し音の余韻が強調気味に再生されるような性格上、音のスピード感は少しだけ同価格帯の名機よりは劣る印象のため、疾走感を重視する音源は向かない印象です。
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おススメ度90点
3、非常に味のある面白い音で個人的にはかなり好きだが、低音域のクセや鳴らしにくさは注意。

音はかなり良いと思います。特に低音域の少し余韻を強調したようなパッシブラジエーターによるものが大きいと思われる低音域の質感はとても唯一無二で、厚みのある低音域でありながらもとてもスッキリとした質感が好印象でした。ただ、前述したように鳴らしにくさはかなり高い印象があり、特に低音域の質感がパワーの低い環境だと本来の良さを半減させてしまう印象があります。個人的にはluxury & precision w4くらいの駆動力でも十分聴けはするけど少し足りない、HIFIMAN HM1000 silverとかなら余裕アリって印象かな。(こういう鳴らしきれるどーこーの話は荒れやすいので、あくまで私感と捉えてください)

しっかり鳴らしてあげれば、良い意味でイヤホンらしからぬ非常に面白味のある低音域を鳴らしてくれる、とても魅力的なイヤホンだと思います。音場の広いイヤホンを求めている人、カナルイヤホンの箱庭感のある鳴り方が苦手な人、低音域の厚みが欲しいけどモヤっとした音はイヤという人におススメしたい意欲作です。