
HIFIMAN Svanar Wirelessという現在79,860円で販売されているTWSイヤホンのレビューです。まだ買ってないでメーカーから借りてる状態のレビューです。借りてる状態ですけどHIFIMANとは付き合いが長いので、いつも通り好き勝手書かせてもらおうと思います。てかHIFIMANの製品買う人はいちいち忖度しなくたって色々察してるっていうかね、、、w
先に言っておきます。Amazonに「音質はめちゃくちゃ良いけど外音取り込みは備わって無いと思ったほうが良い」というタイトルの☆1レビューが書いてありますけど、「その通り!」です。あのAmazonのレビューは何の誇張も無いですw
「音質以外は細かいところも、細かくないところも気にすんな!」の精神で居られる方だけ購入を検討して頂けたらと思いますw
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注目ポイント
・R2R Hymalaya DACを採用
最近ポータブルでR2RのDACを採用する例は増えていますが、TWSのイヤホンで採用しているのは初じゃないですかね?まぁ普通やらんよそんなことw
良い点
・音はとても良い。ワイヤレスイヤホンらしからぬ中低音域の厚みのある音がとても良く、低音域の深みがありつつ誇張感の無い音は間違いなく唯一無二の魅力がある。
・TWSでR2RのDACを積んでいるのはロマンがある。
・音はとても良い、
・装着感が良く長時間の使用がしやすい。HIFIMANは装着感が悪いイメージが強かっただけに、今回はかなり頑張っている。
・ケースはデカイが高級感があり質感は良い(イヤホン本体は安っぽいが)
悪い点
・「総額300,000円のHIFIMAN Svanar と EF400で組み合わせ。24Bit/192Khzの高音質音楽を再生、約95%近い音質に達成できます。」という売り文句は、今年のトップ誇大広告として表彰したいくらいの無謀さ。
・ノイキャンはそこそこは効くが、HIFIモードとの音質差がありすぎるので「搭載しなくても良かったのでは?」と思う。
・外音取り込みは機能「自然」と言えば聞こえがいいが、本当に効いているのかわからないレベルで意味が無い。
・イヤピのサイズによる相性がシビア、サイズがズレていると音が途切れやすくなる。


音質評価 95点
1、良い意味でHIFI調ではないアナログライクな生々しさがある音がとてもHIFIMANらしく、非常に深みのある中低音域の音が魅力的な味のある音を鳴らす。
音はとても良いです。TWSにR2RのDACを使うなんてアホなことをしているおかげか、今までのTWSとは一線を画した音を鳴らします。最近のTWSだとテクニクスのAZ80がとてもHIFI調の良い意味でわかりやすく高解像度で非常に良い音を鳴らしていましたし、最近のTWZはそういった高解像度のスッキリサウンドの良い製品が多いと思っているのですが、このHIFIMAN Svanar Wirelessはとても中、低音域の深みのある音が魅力的であまりTWSでは聴いたことが無いタイプの鳴り方をします。こういうことを言うと低音域寄りのボワボワイヤホンを想像する人も多いと思うのですが、音のバランス的には少し低音域寄りではあるものの、音のバランスに過剰な偏った感じは無く、低音域の質感がとても質感が良く、変な厚みを強調した鳴り方をせず、立体的で生々しい良い意味で現代のHIFI調というよりはアナログライクな滑らかなとても良い音を鳴らしてくれます。音の鳴り方としてはとても玄人向けって感じがしますね。


音のバランス
高音域 □□□
中音域 □□□■
低音域 □□□□
2、非常に深みのある低音域を鳴らしつつ、分離が良くとても聴きやすい音が印象的。音場も広めで閉塞感の少ないのもとてもポイントが高い。
音のバランスは軽く低音域寄り。音場は広め。音場の広さがあるおかげで、中低音域の少し厚みのある音が全くしつこくなく聴ける感じです。
高音域はしっかりと綺麗な音を鳴らします。低音域が厚みがあると前述しているため低音域が支配的な高音域を蔑ろにしたイヤホンなのでは?と心配する人も居ると思いますが、そんなことは全くなく、とても上品で綺麗な高音域を鳴らしてくれます。あまり刺激的な刺さる音は強調せず、とても伸びやかで抜けが良く、それでいてしっかりと綺麗な音を聴きやすく刺激の少な目な音で鳴らします。
中音域は適度に厚みがあり自然な広がりのある聴きごたえのある音を鳴らします。中音域は少し厚みがありますが、音像を変に拡大している印象はなく、欲しい場面でボーカルの濃密な抑揚たっぷりの音が聴けます。中音域は特にワイヤレスイヤホンでは魅力的にに鳴らす製品が少ない印象なので、この濃密で質の高い中音域はかなり魅力的かなと思います。
低音域はとても情報量が多い厚みのある音を、音のしつこさを感じさせない分離の良い音で鳴らしてくれます。低音域は厚みがあり濃いめの音を鳴らすのですが「純粋に情報量の多い」音として認識できる、とても粒立ちの良い分離の良い音で鳴らしてくれるので、情報量が多いもののしつこさを感じない非常に深みのある音を鳴らしてくれます。この低音域の質感がとてもTWSのイヤホンの中では特徴的で、これだけ質の高い実像感のある低音域を鳴らしてくれるイヤホンは他には現状思いつきません。良い意味でHIFI調ではないアナログライクな滑らかで、それでいて分離の良い音を鳴らしてくれるのがとても好印象です。
相性の良い音源は、オールドロック、パワーメタル、アニソン、ジャズ、フォーク等、どんな音源も基本的には楽しく聴けますが、良い意味でイヤホンで聴きたいというよりは「スピーカーで聴きたくなる」ような、中低音域の余韻の美しさがある音源とより相性が良いと思います。
相性の悪い音源は、テクニカルデスメタル、EDM、スラッシュメタルなど。全然聴けないことはなく楽しく聴けるのですが、スピード感重視の音源は最近のHIFI調のイヤホンのほうがより疾走感のある音を聴けて楽しめるかなと思います。


3、音以外の細かいことは気にしたらダメ。いや、細かくないところも気にしちゃダメ。
ここまでかなり褒めてきましたが、ダメなところもあります。。。というか一杯ありますw箇条書きにしていくと
1、ノイキャンとHIFIモードの音質差がかなりある。ノイキャンの効きもそこそこだし、ノイキャン付けなくても良かったんじゃ?
2、外音取り込み機能は本当に作動しているのかわからないレベルで周りの音を取り込まない。
3、イヤピのサイズによるフィット判定がとてもシビアで、合わないサイズの物を付けると左右で音が途切れやすくなる。
4、79,800円もするのに現状アプリでの操作はできない。
5、音声ガイダンス以外は操作音が「ピッ」というとても無機質な音が鳴るだけで、非常に分かりにくいし安っぽい
6、「総額300,000円のHIFIMAN SvanarとEF400で組み合わせ。24Bit/192Khzの高音質音楽を再生、約95%近い音質に達成できます。」という売り文句は、今年のトップ誇大広告として表彰したいくらいの無謀さ。
など、パっと思いついただけでもこれだけあります。ノイキャンは効果はそれなりにあるものの、HIFIモードとの音質差がかなり露骨にあるため、正直飛行機等の極端に周りが煩い環境で以外はまず使わないと思いますし、正直無いほうが良かったと思いますね。79,800円もするのにアプリでの操作も出来ないのも結構致命的に感じる人も多いと思いますし、本当に色々と理解のある人に向けられた製品だなと思います。あと「総額300,000円のHIFIMAN SvanarとEF400で組み合わせ。24Bit/192Khzの高音質音楽を再生、約95%近い音質に達成できます。」という売り文句は、有線のHIFIMAN Svanarを所持している身から言わせれば、無謀もいいところで「今年のトップ誇大広告賞」を個人的に送りたいと思いますw


おススメ度 83点
4、音質は最近のHIFIMANらしい味のある音でとても良かった。はっきり言って利便性はかなり犠牲になっているが「音質以外は気にしねぇ!」って人にはアリな選択肢となる、唯一無二な音がなるTWSイヤホン。
ハッキリ言って相当人を選ぶ製品です。TWSのイヤホンにR2RのDACを積んだという脳筋仕様は個人的にも好きですし、音は間違いなく唯一無二の魅力がある製品だと思います。ですが、前述したように相当操作性や機能面で突っ込みどころのある製品なので、最初に言った「音質以外は細かいところも、細かくないところも気にすんな!」の精神で見られる人だけ検討してほしい、本当に趣味性の高いイヤホンだと思います。
音はとても良いです。それ以外は気にすんな!w