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HIFIMAN HM901Rという現在約7万円ほどで販売されているDAPのレビューです。一応扱いとしてはDAPなのですが、同社のHM1000と同じく画面がなくBluetoothレシーバーとしての使用が基本になる製品かなと思います(一応スマホから操作のDAP機能もあるのですが、中国語アプリしかありません)これは国内発売開始と同じタイミングでレビューを書く予定だったんですが、、、いつ発売するのよ!w

メーカーサイトはこちら(中国語)
注目ポイント
・同社オリジナルのHIMARAYAというFPGAによるR2R DACを採用
→PCM1704に劣らないR2RのDACだ!みたいなことが沢山書いてはあるのですが、正直ここらへんは私も難しくてわかりません。そもそもR2R自体もそこまで理解しているわけじゃないのでわかる人は教えてください。

良い点
・音は文句なしに素晴らしい。HIFIMANらしい力感のある音がとても楽しい、全体的にハリのある低音が病み付きになるノリの良い音。
・見た目の割に非常に軽く邪魔にならない
・アンプカードが交換式で色々な音を楽しめる
・HM1000REDより背景ノイズがかなり減ってSN比が向上
悪い点
・DAPとしての操作性は終わってる。
・理解し難い充電仕様
・メチャクチャ安っぽい筐体
・全体的に詰めの甘さがあり、突っ込み切れない
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1、音質は素晴らしい。非常に情報量の多い密度感のある音で、低音域の力感のあるノリの良い音がHIFIMANらしい、良い意味で元気のある音。
音は素晴らしいです。でも最初に言っておきます。この製品褒められるのは基本「音だけ」ですw
音質は非常に素晴らしいです。音のバランスとしては少し低音が多めですが、中低域の情報量が非常に多く、それでいて全体の解像度が高いので、とても密度感がありハリのある低音域が鳴ります。HIFIMANはヘッドホンも基本この低音域のハリのある音が特徴だと思っていて、ドラムのスネアやバスドラムを叩く音が非常にハリのある立体的な音で再生されます。ここの表現力は結構課題とする製品が多くあり、良くも悪くも淡々と機械的な音を鳴らしてしまって、低音の量感の割に力感を感じられない製品が多いのですが、このHM901Rは非常にハリがあり、弾むようなドラムの音のアクセントを忠実に再現してくれます。HIFIMANはこういう良い意味で楽しく聴ける音を高い次元で実現してくれるので良いんですよね。無機質でつまらない音と表現されがちなイヤホンもHM901Rに繋げてあげると一気に楽しく聴ける音になる、なんてことは珍しくないと思うくらい魅力の詰まった音です。この音で7万円くらいというのは破格と言っていいでしょう「音だけ」はw
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2、アンプカードが交換式で様々なアンプカードの音が楽しめる。ただ筐体が安っぽく、アンプカードを抜くための紐が機能していなかったり詰めは非常に甘い。
アンプカードが交換式になっており、色々な音を楽しむことができます。何とHM-801という2009年頃に発売されていたDAPの頃から共通のアンプカード規格となっているので、10年以上前のアンプカードがそのまま使えます。これは昔からHIFIMAN製品を使っている人からしたら有難い点ですね。試しにHM901時代のヘッドホン駆動用のハイエンドカードを試してみたところ、解像度は標準のクラシックアンプカードのほうが上に感じましたが、全体的な駆動力が上がり、中低域に厚みのある音になりこれはこれで印象が良かったです。気分次第で使い分けができそうですね。
ですが、今回の筐体を見て気が付いた人が居るかもしれませんが、基本的にHM-901時代の部品を流用しているようでして、そのことから色々な不都合があります。まず、アンプカードところにアンプカードを抜くための補助をする紐が付いているのですが、この紐が長さが足りず全く機能していません。ボリューム部分の真ん中のボタンはHM901ではエンターキーの役割でしたが、HM901Rでは押せはするけど何も起きない飾りです。何か色々良くも悪くも日本人の感覚としては「え、嘘だろ?」と思う詰めの甘さを見せてくるのがHIFIMANらしいですね、、、w
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3、DAPとしての操作性はかなりキツイ。充電時も電源が入るのでBluetoothに接続してしまったり、色々理解し難い仕様がある。
DAPとしての操作はHM901RにマイクロSDカードを入れれば接続したスマートフォンから動かすことができるのですが、これがかなりキツイ。操作自体はそれなりにスムーズなのですが、接続の安定性が悪く3回に1回くらい接続が上手く行かないです。しかも、変なところで止まることも結構ありますし、個人的にDAPとして使うのは難しいと思うのが本音ですね。まぁ、そもそも現状中国語のアプリしかないしね、、、w
また、充電中は普通の製品は充電モードがあり、充電中に色々な動作をしたりはしないのですが、HIFIMANのHM901Rは普通に電源が入って、そのまま充電を開始します。なので、Bluetooth入力のモードにしたまま充電を開始すると、充電中ずっとスマホとBluetoothで接続されたままになり非常に困ります(充電のたびに入力先を変えたり、スマホのBluetoothを切ったりする必要があります)最近のHIFIMAN製品は大体こういう仕様なんですけど、本当どうにかなりませんかね。
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おススメ度 80点
4、難点は多いが音は素晴らしい製品。細かいところは「まぁHIFIMAN製品だから」と許せる理解のある人におススメしたい製品。

ハッキリ言って褒められるの基本音だけです。約7万円する製品とは全く思えないくらい筐体は安っぽいですし、充電の仕様やDAPとしての操作性はちょっと「本気か?」と呟いてしまうくらい突っ込みどころがあります。電源ボタンを簡単に押せる位置にあるので知らないうちに押していて電池が無いとかも結構あります(一応キーロックスイッチはありますが)←キーロックをオンにしても電源ボタンは無効かされませんでした、アホなの?(苦笑
そういうところを「いつものHIFIMAN」と許せる色々理解のある人におススメしたい製品です。
でも、いつもこうやつて突っ込みどころだらけの製品を出してくるHIFIMANなんですが、音は毎回凄く良いんですよね。今回の製品も約7万円という価格がかなり格安に思えるほど、非常に実像感がありハリのある低音域と力感のある音が非常に魅力があります。音だけなら個人的には100点に近いくらいおススメできる製品なんですけどねぇ、、、惜しい!

そして、これいつ国内発売するのよ!w