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BGVP DM7という現在32,799円で販売されている6BAイヤホンのレビューです。ちと忙しくて全然更新出来ていませんでしたが、ちまちまとまた更新していこうと思っています。
販売サイトこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら 

特徴等
・6BA 4Way構成
・MMCXリケーブル対応
・高域にSWFK-31376 Knowles、 中高域にED-29689 Knowles、中域に33AP007 Sonion 、 低域にCI-22955 Knowlesを使用しているとのこと。
・3Dプリント筐体ということだが、シェルの出来自体は非常に良く透明感のある綺麗な造りとなっている。
・ケーブルは8芯のものが付属するが、ケーブル自体は柔らかく取り回しが良い
・遮音性、音漏れ防止は一般的なカナルより若干良い印象。音抜け穴などは無いので比較的優秀
音質評価 95点 
・音質は非常に良い、3万円超えるということで中華系のイヤホンとしては高めの製品ではあるが、低価格6BAとの実力の違いを見せつけてくれるような堂々たる音を鳴らしてくれる。
・音の大まかな印象は「スッキリとした曇りの無い音でありながら、中低域に濃密な力感を感じさせる情報量の多い音を鳴らす。KBF MK4をもう少し濃密にしたような音という印象で、音の力感や濃密さがあるものの高音域の鮮やかさが損なわれていないのが非常に好印象」
・音のバランスは少し低音域寄り
・音場は少し広め、情報量が多く濃い音でありつつ音場も適度な広さを持っているため、濃い音でありながら窮屈感の無い聴きやすい音になっている。
・高音域は曇らず派手すぎない、自然で伸びの良い音を鳴らす。どうしても6BAとなると高音域が曇ったり、それを防止するために高音域を目立たせすぎてまとまりの無い音のイヤホンになっているものが多く感じられるが、このイヤホンの高音域は他帯域との一体感を持たせつつ、明瞭で癖の無い音を鳴らしてくれることが非常に好印象。ドラムシンバルのような耳に刺さる音も鮮やかさを持たせつつ、刺さりを強調しない適度な煌びやかさで鳴ってくれる。
・中音域は少し広がりのある濃いめの音が鳴る。ボーカル帯域は少しだけ広がりがあり厚みのある音を鳴らしてくれる。音の質感自体は特に癖はあまり無いのだが、少し厚みのある音で鳴らしてくれるので楽器の音が大きな音源でもしっかりボーカルの余韻の良さなどを感じやすい。そして、厚みのある音でありつつ全体的な音の分離が良いので、これだけ情報量の多い音を鳴らしつつも、ゴチャゴチャした音にならず整理された音になっている点がなかなかポイント高い。
・低音域は濃密で力感のある音を鳴らす。質感の良い低音域が厚みのある音として再生されるのでメタル音源、ロック系の音源と非常に相性が良い。常々思うのだが、大抵の多BAイヤホンというのは「音の濃さ」より「音の質感の違和感」のほうが上回ってしまって、濃い音として認識できない印象がある。実際問題10万、20万といった価格帯のイヤホンでもそういったまとまりの無い音のイヤホンは沢山あるが、このイヤホンは本来の意味での「濃密な低音域」を表現してくれると思っている。
・音の分離は比較的良いが、過度な分離を要求するテクニカルデスメタルでは音の被りを感じられた(CryptopsyのShag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源はパワーメタル、デスラッシュ、ロック、ハードロック、バラードなど、中低域に厚みがありつつ曇りの無い音を鳴らしてくれるので、ある程度厚みのある音を鳴らして欲しい音源とは非常に相性が良い。
・相性の悪い音源は、テクニカルデスメタル、オーケストラ、スラッシュメタルなどか。比較的6BAとしては分離は良いイヤホンであるものの、同価格帯のダイナミック1発、1BAの良機と比べると流石に劣る印象があるので、音数を求める音源とは相性は良くない。

BFVP DM7

高音域□□□□
中音域□□□□■
低音域□□□□□

オススメ度94点
・非常にバランスの取れた良い意味での濃い音のイヤホンであり、こういう音であれば多BAも悪くないんだよなぁと思わせてくれる名機である(私は基本的に多BAはあまり好きではないです)
・同価格帯の多BAで良かったものというとKBF MK4があるが、あれはかなりスッキリとした音のバランスであったので「多BAならもう少し濃い音のほうが」と思った人も結構居るのではないかと思うので、そういった人にはBGVP DM7は文句なしにおススメできる。
・力感のあるイヤホン、濃い音でありながらしつこくない音のイヤホンを探している人におススメしたい名機である。