特徴等
・5BA構成のイヤホンでKnowles22955+30017 + BGVP custom composite balanced armatureを採用とのこと。
・3Dプリンタで作られたシェルとのことだが、シェルの造形はかなり綺麗で質が高い。非常に透き通った透明感の高いシェルで色合いも非常に美しい。
・6N8OCCのケーブルが付属しているが、このケーブルは少し固めの線で重みがある、耳掛けなのでそこまでは気にならないが比較的タッチノイズは乗りやすい。
・音漏れ、遮音性は一般的なカナルの平均から少し良いくらいの印象。
・音漏れ、遮音性は一般的なカナルの平均から少し良いくらいの印象。
音質評価 65点
・音質は悪くはないが、再生機材の駆動力はかなり必要な印象で駆動力の低い環境だと高音域がかなり曇るのが難点 (今回のレビューでは駆動力の高いQP2Rを使用、QP2Rでも多少曇るが他のDAPよりはかなりマシ)
・音の大まかな印象は「結構しっかりと低音域に寄った音で、重み、力感のある低音域が魅力的なイヤホン。非常にアタック感のある低音域がズシンと耳に伝わりロック音源等のバンドサウンド系とは非常に相性が良い。高音域は多少曇り気味で低音域の負け気味な面がある、もう少し煌びやかな音の表現等では鮮やかさが欲しいと思う面が多々あるのが残念」
・音の傾向は低音域寄り
・音場は広め、中低音域が適度に膨らみを持たせた音を鳴らす影響もあり、音場も適度に広くなっている。
・高音域多少曇りがあり主張は少なく目立たないが、綺麗な音は最低限出してくれる。音のバランスとしては低音域の力感に負け気味ではあるが、低音が少ない場面では曇りは感じさせず違和感の無い音を鳴らしてくれるのだが、やはり高音域の煌びやかなキーボードやシンバル音にアクセントのある音源では、もう少し音に煌びやかさが欲しいという思いはある。
・中音域は少し膨らみがあり、密度の高いしっとりとした音を鳴らす。ボーカル帯域は適度に広がり頭内を包み込むような気持ち良さがあり、音の濃さも含めて男性ボーカルのバラードのような曲では聞き入ってしまうような魅力を発揮するが、女性ボーカル等では高めの音域で音の繊細さを上手く表現しきれず少し篭ったような音になってしまうのが残念である。
・低音域は非常に濃密で力感のある魅力的な音を鳴らす。非常にガツンと重みのある音を鳴らし、BAを沢山積んだイヤホンは低音の高めの帯域が濃いだけで、よく聴くと重低音はスカスカなんて物が少なくないが、このイヤホンはしっかりと重低音域を再現してくれるので非常に濃密でありながら、ロックと相性の良い「ガツン」と芯に響くような音を鳴らしてくれる、重低音域の再現度だけで言えばダイナミック1発のイヤホン等でも可能であるのだが、この濃密な濃さを持った音というのは多BA機独特の魅力であるなと感じる(良くも悪くも)
・音の分離は良くも悪くも無く、一般的なデスメタル音源等は特に問題無いが、テクニカルデスメタルのような音源では音が分離しきれず被りを感じる。
・相性の良い音源は、ハードロック、デスラッシュ、ポップス、男性ボーカルのバラード等。非常に濃密でアタック感のある低音域が魅力的であるので、重みのある低音域を鳴らしてくれる音源ではこのイヤホンの魅力を最大限に生かしてくれると思う。
・相性の悪い音源は、メロディックデスメタル、シンフォニックメタル、高音域の曇り感があるため高音域の美しさがアクセントとなる音源とは相性はあまり良くない

音のバランス
高音域□□□□
中音域□□■
低音域□□□□□
オススメ度 62点
・低音域の質感は非常に良く、ハードロック音源等を聴く分には非常に楽しい音を鳴らしてくれるのだが、やはり高音域の明瞭さの足りなさが個人的には気になった。
・重低音域の表現力はBAイヤホンとは思えないほど非常によく、ここまで重みのある重低音を鳴らしながら密度の高い濃い音を鳴らしてくれるイヤホンはあまり無いので、そういった評価できる点もあるだけに、惜しいなぁという思いの強いイヤホンである。
いつも楽しく、そして興味深く拝見させて頂いております。
実はこのイヤホン、私も購入しておりまして(まだ物は届いてないのですが…)愛機R2R2000で聴こうと商品が届くのを心待ちにしている次第です。
ただこのDM6についてヤンネさんの評価があまり良ろしくなくて…(笑)
恐らくヤンネさんもR2R2000でご試聴されているかと思いますが
宜しければどの様に感じられたか参考までにお聞かせ頂けないでしょうか?