
https://www.paudiofes.com/
Eイヤホンさん主催のポタフェスに行ってきました。
ここから、ポタフェスで試聴したものの感想を書いていきます。
毎回のことですが、あくまで試聴、しかも短時間かつイベント会場の騒音下での試聴ということで、基本的にアテにならない物と思って見てください。


LEARの新製品群です。
LUF PRO6.1BD、4.1BD、2.1BDといったハイブリッド構成の機種はLEARらしいロックに合いそうなエッジの聴いていてかつ濃密なとても良い音だと思ったのですが、シングルBAのLUF-BA1とデュアルダイナミックのLUF PRO 2Dは逆位相を疑うような音で展示機が正常であれば正直良いとは全く言えないものでしたね。色々と機種ごとにアタリハズレのあるメーカーかもしれませんね。


CyberDriveブース
新作のプレーヤー内蔵のヘッドホンを展示していました。正直音は良いとは思えませんでしたし、何より散々PROやPHAといったクラウドファンディングの製品群を先延ばしにしているのに今回はPROとPHAは展示すらしないで新製品を展示していたので、流石にもう付き合いきれないなと思いました。400ドルくらい私も投資しており、日本語の説明員としてブースを手伝ったりもしましたが、正直今では後悔しています。

MotherAudio ME8
ダイナミック1発で約12万円というかなり思い切った価格設定の機種ですが、正直音はかなりションボリな印象でした。ダイナミック1発なだけあってそこまで変な音はしませんが、全体的にドンシャリ気味で音が薄めな軽い音、帯域ごとの音の質がとてもじゃないけど10万円以上もする機種の物とは思えず「1、2万でこういう音のダイナミックイヤホンいくらでもあるよね、、、」とか思いながら聴いていました。個人的には物凄くナシ

NAGAOKA R1
NAGAOKAの音響フィルターにルビーを使ったシングルBAイヤホンです。以前にも試作機を試聴していましたが、製品版は大分良くなっており高音域の伸びが美しい良く出来た美音イヤホンだなと思いました。せっかくルビーを使っててケースとかも拘ってカッコいい物を付属するんだから、もう少しイヤホン自体のデザインもカッコ良かったらなぁという思いはあるのですが、音は美音系のイヤホンが欲しい人には結構良い選択肢になるくらい良い物だと思います。


カイザーサウンドブース
物凄く正直な事を言えば、こういうところは出展させないでほしいなと思ってしまうわけですが、、、(どういうメーカーなのかはググってください)今回は鋳造シルバーを使った18万円のイヤホンやビクターのくHA-FX01をモディファイした物とかを持ってきていました。鋳造シルバーを使ったイヤホンは物凄く低音過多な音で正直「低音しか聴こえん」とか思ってしまい他の感想は無いですし、HA-FX01のほうは音以前に左右の音量バランス崩れてるし、そもそも渡されたイヤホン耳垢物凄い溜まってるし、、、と何か色々突っ込みどころ満載でした。周りはAuto Rosenという張ると音が良くなるアクセサリを使った物を試聴して「凄い、劇的に変わった!」とか大絶賛している人が沢山居て、心の中で「冷静になれよ」とか思いながら私も「凄いですね~」とか適当なことを言ってブースを後にしました。


OSTRY新製品群
OSTRYのKC09やKC08の改良版などを聴かせてもらいましたが、どれもとても良かったです。特にKC08の改良版は正直「KC08とKC08Tって何だったの?」と思うくらいに非常に自然でかつ情報量の多い音でとても好印象でした。このメーカーは全体機に解像度の高いスッキリとした音の機種が多く、私の個人的な音質の好みと近いところがあります。

TFZ exclusiveシリーズ (画像は5と3がPOPとは逆になっています)
TFZ exclusive5と3を聴きました、3は正直あまり良く思えなかったのですが5は非常に良かったです。とても金属的で良い意味でノリ良く聴けるドンシャリ音で、金属筐体らしいとてもキレのあるエッジの効いた音が印象的でした。金属的な粗っぽい音が苦手な人は合わないでしょうけども、ハードロック等と相性が良さそうな非常に楽しく聴けそうなイヤホンでした。

Blue Ever Blue Model 2000EX
Blue Ever Blueのデュアルダイナミックイヤホンですが、全体的にまとまりの無い飽和気味の音で全然良いと思えませんでした。ブースの人も「うちの機種を気に入ってくれていた方に結構酷評されています」と物凄く正直に言われていたのが印象的でした。私もこのメーカーのModel1200とかは結構好きでしたが、今回の2000EXは値段も17,700円とのことで「それは無いわ」と苦笑いしながら言ってしまいました。(あちらから酷評されてるって言ってくれたので遠慮なく伝えましたw)

MeeAudio Pinacle P2
Pinacle P1の下位機種でプラスチック筐体の製品です。悪くは無いのですが、やはりP1よりは色々と劣る印象で特にP1で印象的だった音の響きや余韻の良さが殆ど無く全体的に軽い音になってしまっていたためPinacle P1の中古価格が結構下がってきている今わざわざこのP2を選択する人は少ないだろうなぁと思いました。決して悪いイヤホンという訳ではありませんがP1が値段の割に良く出来過ぎていたと思います。


Trinity audioのMaster6とHUNTER
Master6は同社のMasterより全体的に低音寄りの重心の低い音で、悪くはないけど価格が400ポンドであることを考えればかなり微妙に感じました、ただこのメーカーは半額クーポンとかボンボン出すメーカーなので定価はあまり意味ないので何とも言えませんね。
HUNTERのほうは正直故障しているとかで無いならちょっとヒドイってレベルでした。凄く腰高な音で高音域のシャンシャン音ばっかり目立つし、その高音域の質も全然良くないし、定価の550ポンドは悪い冗談にしか思えないレベルの音が鳴っていました、正直半額って言われても地雷って言うと思う。何というか本当「チューニングに失敗したハイブリッドイヤホン」という印象が強かったです。Trinityの製品は結構好きな物も多いんですが、アタリハズレがかなりあるメーカーだなぁと実感しました。

AZLA
ポタフェスで聴いた時は印象はかなり悪かったのですが、その後店頭で試聴してみたところ悪くない印象に変わりました。ポタフェスでは「大き目のイヤーピースで奥まで入れず耳に蓋をするように聴いて」と案内していたのですが、店頭で確認した印象としては普通のサイズで奥まで入れて聴いたほうが断然良いです。音としては深みのふる低音域が印象的でしっかりと重みのある低音が出てくれる事が印象的でしたが、中音域には少し違和感を感じる音だったかなぁ。そこまで悪くはないけど個人的にはあまり良くも思わなかった感じ。

Questyle QP2R
QP1Rの後継機ですが音は悪くないむしろ良いと思うのですが、どうもQP1Rのような唯一無二の個性が消えてしまった印象で良くも悪くも普通に良いプレーヤーになっちゃったなぁという印象です。とても解像度が高く立体感のある音を鳴らしてくれる事は好印象なのですが、QP1Rで感じられた深みのある非常に音楽的な低音域や音から感じられる圧倒的なパワー感が無く、本当に良くも悪くも最近多いアッサリとした綺麗な音造りで正直QP1Rのような音の上位互換を期待していた身としては「良いんだけど、、、そうじゃねぇんだよ」と言いたくなってしまいました。何度も言うけど音自体は悪くないしむしろ良いほうだと思うんだけどね、、、



FinalのPiano Forte T35シリーズ
Pianoforteのケーブル&チューニング違い版とのことですが、正直ⅩとⅨはノーマル版より少し音が明瞭になったくらいの印象で、元々Pianoforteはモヤッとした音の広がりが売りのイヤホンだと思うので良し悪しだなぁと思って聴いていたのですがⅧだけはノーマルより圧倒的に良くなっている印象でした。ノーマルではⅩ、Ⅸと比べてⅧだけは音が飽和していてよくわからない音になってしまつている印象があったのですが、今回のPianoforte Ⅷ-T35は音の焦点がしっかりと合っており、かつ音の響きが適度に感じられる上手いバランスに仕上がってきたなという印象です。Ⅷ-T35はちょっと欲しいかも


Echobox The explorer
初期は安定性が悪かったプレーヤーですが、現行は普通に使える機種になっていますね。見た目は良いですし、こういう木を使ったプレーヤーというものは他に無いので発売を結構楽しみにしているのですが、まだもう少しかかりそうな雰囲気でした。

audeze LCDi4
32万円という高額イヤホンですが音はなかなか良かったです。平面駆動らしい物凄い情報量の多い低音域が印象的でイヤホンでこれだけの音が出るかーと関心させられる程の音が鳴っていました。開放イヤホンなため周りの音がうるさいイベント下の試聴ではわからない点も多かったので、これは後日しっかりと試聴し直したいです。
とりあえず試聴したもののレポは以上になります。他にもいくつか試聴した物はありますが、覚えてなかったり印象に残ってなかったりなので省いています。
最後に少しだけ苦言なのですが、いい加減ポータブルオーディオ業界の内輪ノリ、悪ノリ感は何とかならないかなぁと少し思ったイベントでした。
数年前のポタフェス開催中に業界関係者達が会場内で酒飲んで、それを大喜びでSNSでお互いに拡散しあってたあの頃と比べれば大分マシになったとは思うのですが、相変わらずそういう何とも言えない内輪の悪ノリ感は未だに気になる印象があります。個人的にはポータブルオーディオ業界で「ノリが良い」等と言って肯定されるこの内輪ノリ、悪ノリがいかに傍から見て寒い物なのかいい加減気が付いたほうが良いと強く思っています。
そして、こういう業界内のくだらない内輪ノリに参加している企業ばかり注目されるような業界ではなく、堅実に真面目に広報活動をされている企業がちゃんと注目されるようなまともな業界になって欲しいと思います。いい加減会社の広報を兼ねたアカウントで飲み会の実況ばかりしているような会社ばかりチヤホヤされる現状は本当におかしいと思っていますし本当にくだらないと思っています。


最後に九十九里煮干つけ麺 志奈田さんのつけ麺の画像で締めです。
九十九里煮干つけ麺 志奈田さんは人気のあった「志奈そば田なか second」さんがリニューアルしてメニューを一新してオープンしたお店のようですね。つけ麺がメインで中盛り、大盛り無料と秋葉原らしいガッツリ食べられるお店に変わったと思います。ガッツリ食べられる店にはなりましたが味は流石にしっかりしており、現状の秋葉原のつけ麺、ラーメン屋としては間違いなく上位に来る美味い店だと思います。
次回のポタフェスにも期待しています。