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KZ ZS5のレビューという2BA2Dを積んだイヤホンです。パッケージが5、6枚目の画像のような簡易的な物に変更されたのでご注意ください。
いつも通り合言葉の「METAL」を伝えて頂くと10ドル引きで購入することが出来ますので、標準ケーブルのみの一番安い構成の場合は22ドルになります。 販売サイトはこちら 割引方法はこちら In-Canal Earbuds Rankingこちら
特徴等
・2BA2Dを積んで2BA2Dという構成。
・ケーブルは着脱可能でピンは10pro等の2pin互換なのだがJH等のカスタムIEMケーブル互換のようです。Estronのestron music  baxを刺したところ極性も左右で合いました。(本体のピンが奥まったところにあるのでプラグの小さいケーブルでないと刺さらない)
・筐体はただのプラスチックなため写真の見た目より軽く安っぽい、造りも接合部の接着剤の付け方など各所に雑なところが見られる。(まぁ22ドルのイヤホンに求めすぎな感もあるが)
・遮音性、音漏れ防止は一般的なカナルレベルで特別良い印象も悪い印象も無い

音質評価 □□□■ 85点
・音質は価格を考えればなかなか良い、よく2BA2Dで22ドルなんて無茶な仕様でこれだけまともな音に仕上げたなと驚いたほど。
・先に言っておくが全体的に好印象な評価にはなるが、あくまで22ドルで2BA2Dという構成の割に非常に健闘しているという事からの印象であり、単純に音だけで見ても同価格帯の中では非常に優秀ではあると思うが飛び抜けて良いという訳では無いので過度な期待は禁物。
・音の大まかな印象は「非常に濃く、分離の良い音。ダイナミックを2つ積んでいるおかげか、濃い音でありながら沈み込んでくるような重低音までしっかりと再現し、それでいて高音域は曇りの無い音を鳴らすのが非常に好印象。ただし高音域は曇りは感じないものの少し寸詰まり感があり超高音域は再現されていないように思う」
・音の傾向は低音寄りのドンシャリ
・音場は普通より少し広めに感じられる。
・高音域は基本的には曇りを感じさせない綺麗な音を鳴らす。構成が構成なだけに低音域が主張してくるような場面では少し高音域にも曇りを感じる場面もあるのだが、それでも全体的に分離が良いおかげでどんな場面でもそれなりに明瞭な音を鳴らしてくれるのが非常に好印象である。しかし音自体は明瞭な割に超高音域までは再現されていない印象で、音の伸びの良さは感じられず少し寸詰まり感のある高音域であり2BA2Dという構成ではあるが高音域はシングルBAのイヤホンのような癖の音に感じる。
・中音域は少し凹む。全体的にボーカルは半歩か1歩後ろの位地で歌っているような印象があるが、分離は良いのでボーカルが他の音域に埋もれてしまう事は無い。ドライバを沢山積んだ機種だと高級機でもボーカルが埋もれてしまうような音を鳴らす機種が結構あるので、この構成と価格でこの音のバランスを維持している事は素直に凄いと感じる。
・低音域はKZらしい重みのある音を鳴らす。ドライバ数が多いだけありとても濃く厚みのある音を鳴らし、それでしっかりと重低音まで再現された重みのある音を鳴らすのが非常に好印象。音の分離は流石にダイナミックを2つ積んでいるだけあり低音域では少し無理が生じており、デスメタル音源も音源によっては少し音が被る印象があるし、テクニカルデスメタル音源は基本的に難しいというレベルなのだが、それでも少し音の被りは感じつつもデスメタル音源は楽しく聴ける範疇であるし一般的なハードロック、パワーメタル等では全く問題は無いだろう。
・相性の良い音源はハードロック、メロディックデスメタル、電子音を主体としたゲームミュージック等だろうか。この価格帯としては唯一無二と言っていいほどの濃い音であり、低音域の音圧がとても楽しめるイヤホンであるため少し荒々しい音の音源のほうが相性は良いと思う。
・相性の悪い音源はクラシック、ジャズ等の生楽器を主体とする音源、またテクニカルデスメタル、スラッシュメタルといった分離や疾走感を求める音源。特にクラシックはオーケストラ音源を聴いてみたところ高音域の伸び切らなさが非常に露骨に出てしまい、流石に積んでるBAの質はあまり良くないよなぁと実感出来てしまう。

音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□■
低音域□□□□□

オススメ度□□□□□ 87点
・22ドル、2BA2Dという構成でありながら非常に真っ当な音を鳴らしてくれるイヤホン。正直届くまでは全く期待していなかっただけに評価が甘めかもしれないが、それでも22ドルでこれだけ濃密な音をまともなバランスで鳴らしてくれるイヤホンは現状他に無いだろう。
・最初のほうにも書いた通り10proのケーブルとはピンが同じなだけで互換は無いので、ケーブルを交換したい場合はKZが出しているケーブルを買うか自分で手を加える必要があるので注意。
・構成の割に冗談みたいに安いので過度に期待してしまいがちだが、そこまで過度な期待はしないほうがいい。個人的には構成の独特さ等を考慮しなくても22ドルという価格であれば文句なく素晴らしい音であると思っているが、最近は低価格で良いイヤホンは沢山出ているのでZS5が飛びぬけて良いと言えるほどではない。あくまで私の印象は「低価格機としてはトップクラスに良い」というところ。
・濃い音、音圧のある低音域を求める人にお勧めしたい機種。構成と値段で完全にイロモノだと思っていたが、非常に良くまとめられている製品であり、構成の独特さで興味を持った人はとりあえず買ってみても良いだろう。