



Echobox the nomad N1というダイナミック1発のイヤホンです。
価格は399ドルですがプレオーダー期間は299ドルにて購入が可能とのことです。販売サイトはこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら
特徴等
・チタン筐体を使用
・9.2mmのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)振動版を採用したダイナミックドライバを使用
・付属のケーブルは銀コート銅線
・MMCXプラグにてリケーブル可能(付属ケーブルがリモコンマイク付き、リモコンマイク無しの両方が販売される予定、私の手持ちはリモコンマイク付き)
・ノズル部のフィルタを交換することで音を変えることが出来る。フィルタはBass(銀色)、reference(黒色)、Treble(赤色)の3種類
・振動板の素材がかなり硬いため、エージングでの変化が大きく、メーカーの方曰く60~80時間くらいエージングをすると音がかなり良い方向に変わってくるとのこと
・装着感は比較的良好、ShureのイヤホンやPinnacle P1の装着感が問題無ければこのイヤホンも問題無いだろう
・遮音性や音漏れはカナルイヤホンとしては平均的、結構音抜け穴は多めの構造なため、普通のイヤホンよりは少し気を付けておいたほうが良いかもしれないが、常識的な音量で聴く分には電車等でも問題無く使える
音質評価 □□□□□
・音はかなり良く400ドル以下という値段であれば出来はかなり良いと感じる。フィルタによって音がかなり変わる機種なのでフィルタごとの音を書いていくが、一番印象の良い音だった黒色のReferenceフィルタを基準にフィルタごとの音の違いを記載していく。
・イヤーチップは一番音が良く感じられた、付属の2段フランジを使用して聴いている。
Reference(黒色)
・3種類の中で一番バランスの良い音を鳴らす。BASSフィルタで感じられた高音域の曇り感を無くした音という印象、代わりに少し高音域が刺さると感じる人も居そう。
・音の大まかな印象は「少し金属的でシャープな高音域が鳴るのが印象的で、全体的にとても引き締まった音を鳴らす高解像度のイヤホン。音はとても輪郭がしっかりとした分離の良い音を鳴らすのだが、それでいて音の広がりもしっかりとありカナルにありがちな音の窮屈さを感じさせないのが好印象」
・音のバランスはこのReferenceが一番フラットに近く感じ、BASSフィルタにするともう少し低音が増すのだが高音域が少し曇り、Trebleフィルタでは高音域が増すのだが全体的にピーキーな音になる。
・高音域はとても明瞭で少し金属的なシャープな音を鳴らす。BASSフィルタは少し音が曇りTrebleフィルタは全体的にピーキーな音がする印象でこのReferenceフィルタが一番バランスが良く感じる。明瞭でありながら音の伸びが非常に良く、ドラムのシンバル音のような耳に刺さるような音も、しっかりと煌びやかでエッジのキツめの音を出してくれるにも係わらず意外と耳への負担は少なくスッと音が引いていくれる印象である。ただ私は音の刺さりに関してはかなり寛容なほうなので、音の刺さりの無さを重視するような人には少し刺激の強すぎる音にも感じる。
・中音域は特別凹む印象は無く、自然で伸びやかな聴きやすい音を鳴らす。ボーカル帯域の音の質自体は癖が無く、音の抜けの良さからロングトーン等ではボーカルの音の伸びの良さや声量の多さを感じられるような自然かつ質の高い音が鳴る。
・低音域はキッチリと締まった音でありながら、音のエッジ感を強調し過ぎないどんな音源にも対応出来そうな自然な音を鳴らす。メタル音源のようなカッチリとしたドラムの音にはしっかりとカッチリとした音を鳴らし、J-POPのドラムやベース音のような少し膨らみを残している音はちゃんと膨らみのある音で鳴らしてくれる、絶妙なバランスの音に感じる。私はヘッドホンのHD25のような何でもソリッドな音で鳴らしてしまうような機種も好きではあるが、こういう柔らかい音はそのまま柔らかく再生してくれる状態で、音の分離の良さからソリッドな音もソリッドに鳴らせるのが最も自然な音なんだろうなぁと、このイヤホンを聴きながら感じている。
・全体的な音の分離は非常に良く、テクニカルデスメタル音源もしっかりと音が重なる事無く分離して再生する事が出来た。(Cryptopsy Shag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源は高音域の鮮やかさからメロディックデスメタルや全体的な音の分離の良さからスラッシュメタル等か
・相性の悪い音源は高音域の主張が結構強い事から暗めのバラード曲等は鮮やかになりすぎるかなという印象。
Bass(銀色)
・3種類の中で一番落ち着いた音を鳴らす。同社のThe FinderX1はこのBASSフィルタの音が一番荒々しい音であっただけに少し意外な結果(フィルタ自体は全く同じものと思われる)
・音の大まかな印象は「Referenceフィルタの高音域の刺激を抑えた音で全体的に耳当たりの良い優しい音になつている印象。全体的に聴きやすい音にはなっているのだが高音域は少し曇る」
・音のバランスは少し低音域寄り
・高音域は他のフィルタと比較すると少し曇る印象があるが、音の伸びが良いため音楽を聴いていて特に気になる印象はない。というより普段であれば間違いなく「曇りはあまり感じられない無い」と記載しているそうなレベルなのだが、私が最近派手な音造りのRHA CL1をよく使っているせいで評価基準が厳しくなっていると思われる。
・中音域は特別凹む印象は無いが、音数の多い音源では少しだけ遠めに感じる場面もある。ボーカル帯域の音の質自体は癖が無く、音の抜けの良さからロングトーン等ではボーカルの音の伸びの良さや声量の多さを感じられるような自然かつ質の高い音が鳴る。
・低音域はReferenceフィルタより少しゆったりめの膨らみのある音になっている。そのためテクニカルデスメタル等では少しもたつきが気になってしまう印象があった(Cryptopsy Shag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源はPOPS、ロック、ハードロック等だろうか
・相性の悪い音源は強いて言うならメロディックデスメタルのような高音域のキラキラとしたキーボード音等がアクセントとなる音源はもう少し高音域の主張があったほうが楽しく聴けるように思う
音のバランス
高音域□□□
高音域□□□
中音域□□□■
低音域□□□□
音の大まかな印象は「音のバランスが最も高音域に寄る、音の質自体は極端には変わらないのだが高音域が増えてきた事にする低音域が少し軽く感じられ、高音域も少しピーキーに感じる。」
・最も高音域は出ているのだが、正直物凄く神経質な高音域になってしまいハイトーンボーカルやドラムのシンバル音がしっかりと耳に刺さるようになる個人的には苦手なフィルタである。
音のバランス
高音域□□□□□
・最も高音域は出ているのだが、正直物凄く神経質な高音域になってしまいハイトーンボーカルやドラムのシンバル音がしっかりと耳に刺さるようになる個人的には苦手なフィルタである。
音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□
低音域□□□
オススメ度□□□□■
・なかなか高解像度なイヤホンで399ドルという価格であればなかなか良いイヤホンであると思う。・RHAのT20の音が気に入っていた人はこのイヤホンも気に入るのではないかなと思う、T20よりもう少し高音域を煌びやかにして音場を広げたような音と言うとイメージしやすいかもしれない。
・同社のThe FinderX1はなかなか良いイヤホンではあるものの、とても派手で癖の強い音という印象だったのだが、こちらのThe Nomad N1はX1のような高音域の煌びやかさを感じさせつつも質がとても向上しており、明瞭でありながら自然で聴きやすいバランスになっていると感じた。
・同価格帯でダイナミック1発のイヤホンを探しているのであれば是非検討してみてほしい機種。ゼンハイザーのIE800は音がゆったりすぎるし、かといってRHA CL1は音がシャープすぎるし、、、と考えていくと良い意味で無難で癖の少ないこのThe Nomad N1は良い選択肢になるのではないかなと。
形状はpinacle p1と似ていますがもっと硬質な音なんですかね?
プレオーダー期間中に注文しようか迷ってますがいかんせん試聴せずに買うのは不安なので良かったらお答えお願いします。