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Whizzer A15という最近流行りのベリリウムコート振動板を使用した製品です。いつも通り合言葉の「METAL」を伝えて頂くとHCKで55ドルで販売して頂けるそうです。国内ではEイヤホンにて7980円で販売が決定しています。 
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特徴等
・ステンレス筐体で全体的に造りは非常に良い
・ベリリウムコート振動板のダイナミックドライバーを使用
・MMCXリケーブル対応
・ノズル部のスポンジフィルタが交換出来るように予備が沢山付属してくる。(MDR-EX1000等のようにノズル部にスポンジのフィルタを使用しているイヤホンの互換パーツとして使えるかも?)
・ 装着感は見た目に反してあまり良くない。ステムがあまり奥まで入らない浅い装着感なので上手く安定して装着するにはそれなりに慣れが必要。浅い装着というとAuglamour R8も比較的浅めの装着感だが、Whizzer A15はそれよりも浅めの装着に感じる。
・装着感はケーブルを付属品から耳かけワイヤー無しの社外ケーブルに変えるとかなり改善する。
・遮音性は装着が浅めなためか一般的なカナルより若干悪め、ただし音抜け穴等はそこまで大きな物が見当たらないため電車等での使用はそこまで問題無く感じる。  
 
音質評価 □□□□
・音はとても良い。55ドルでこれだけの音が鳴れば文句のつけようが無いと思うほど。
・音の傾向はほんの少し高音域寄りの音。しっかり低音域も出ているバランスの良い音だと思うのだが、高音域が主張の強い音なため体感では高音域の印象が強い。
・音の大まかな傾向は「ハイファイサウンドでとても高い解像度と、キラキラと主張する高音域の鮮やかさが印象的なイヤホン。高音域の主張が強いため刺激の強い音が苦手な人には向かないと思うが、高音域の鮮やかさを重視する人には価格よりかなり上の価値を感じられるイヤホン」
・ベリリウム振動板の低価格イヤホンは多くが高解像度な音を出しているものの、中低域の中抜け感がある音のイヤホンが多く苦手意識があったのだが、このイヤホンはしっかりと中低域までしっかりと制動のとれた芯のある音を鳴らしてくれる。(ベリリウム振動板で有名なxiaomiのpiston2もこの中抜け感が気になり好きになれなかった)
・多くの低価格のベリリウム振動板イヤホン群の音を圧倒的に制動の取れた音にして、かつ中低域を増した音にするとWhizzer A15の音になるのかなと思う(分かりにくい表現だが)
・高音域はかなり鮮やかな音を鳴らす。籠り感等は無くとても鮮やかで鮮烈な音が鳴る。ドラムのシンバル音やキーボードの高音域等がかなりキラキラと主張してくるので少し聴き疲れはし易そうだが、それを推して余りあるほどの中毒性のある鮮やかな音が鳴る。
・中音域は少し凹む印象。特別音が遠く感じるような印象は無いのだが、高音域の主張がとても強いことから音のバランスとしては少し凹んでいる印象がある。ただし音の分離は非常に良いのでボーカルが埋もれてしまったりする事はまず無い。
・低音域は引き締まったタイトな音を鳴らす。かなり引き締まった音で、かつ金属ハウジング特有の癖が乗って鋭利な音になっているため、所謂デジタル的な音に感じて違和感を持つ人も居ると思うが、個人的には特別違和感のある音には感じない。ただ難点としては重低音はあまり再現されていない印象で、しっかりと低音域も出ている割には低音域の重みはあまり感じられない。
音の分離はかなり良く、テクニカルデスメタル等の音源も特に問題無く分離して鳴らしてくれる。(Cryptopsy Shag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源はメロディックデスメタルやJPOP、明るい音調のアニソン等。このイヤホンのキモは「キラキラと主張する高音域を好きになれるか」だと思うので、メロディックデスメタルのキーボードや、ドラムのシンバル音等が主張してくるような音源は大体相性が良いと思う。
・相性の悪い音源はウッドベースの効いたジャズ等ゆったりとした低音がアクセントとなる音源ではハキハキと鳴らし過ぎてしまい雰囲気が合わないかもしれない。また重低音域の再現はあまり得意でないため、体に響くように深みのある重低音を求める音源とは相性は良くない。

音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□■
低音域□□□□

オススメ度□□□□■
・音に関しては価格を考慮すれば文句なく満点をつけられるくらいの良さがあるのだが、装着感の悪さから少し減点してこの点数。
・鮮やかな高音域や解像度の高さを重視する人や、他の低価格ベリリウム振動板イヤホンを聴いて「綺麗な高音域は鳴るけど不自然」という感想を持たれた人に是非試してほしい。
・HCKの55ドル、国内価格の7980円、どちらでも文句なくお勧め出来るポテンシャルを持ったイヤホン。