
https://www.fujiya-avic.jp/event/potaken2016_summer/
フジヤエービックさん主催のポータブルオーディオ研究会、ポタ研2016夏に行ってきました。今回は2週間前にEイヤさん主催のポタフェスがあったばかりなので正直目新しい物は殆ど無かったのですが、自分はポタフェスは全然周れなかつたのでその補完として行ってきました。まぁ行ってみたら見たかった代理店さんたちが悉く不参加で見るもの無くて困ったんだけどね、、、w
ここから、ヘッドホン祭で試聴したものの感想を書いていきます。
毎回のことですが、あくまで試聴、しかも短時間かつイベント会場の騒音下での試聴ということで、基本的にアテにならない物と思って見てください。



Maroo audioのACS Evoke(1BA)、Evolve(3BA)、Encore(5BA)です。
音はなかなか良かったです。1BAはゆったりとした聴きやすい音調で良い方向にBAドライバの特徴を生かしていると思いますし、3BAは1BAの音に高音域の鮮やかさや低音の力感等が付加された良くまとまった音でした。個人的には5BAは少しゴチャっとした音で好みからは外れましたが、全体的になかなか良い製品だなという印象でしたね、ケーブルは交換出来ませんが元々付いているケーブルがLinumなので変える必要はないと思います(細いから断線は心配しちゃうけど)


KuradaのKD-E9S とKD-E9T等です。
音は銅筐体のKD-E9Cはまぁまぁかなーと思ったのですが、正直他はあまり得意ではない音でした。全機種を通じて篭り気味で音をゆったりさせ過ぎか、音場が狭くなり過ぎて全体的に音が窮屈の2択が多く、造りも特別良いとは思えず「これで3~5万円もするのかぁ」というのが本音。高級ヘッドホンの音も??だったし私はここの音は基本的に合わないのかも。

ClarionのフルデジタルヘッドホンZH700FFです。
平面駆動振動版を使用しフルデジタルでDAPの駆動力も気にしなくていいという試みとしては面白い製品だと思うのですが、正直音は、、、うーんという印象。どうも音の抜けが悪い印象で、高域も低域も篭ってはいないもののレンジが狭く感じてしまう音でした。特別悪いというわけではないですが、これで市場予想価格が14万円といわれると、うーーんという印象は正直ありましたね。

Cayin i5です。
前回のヘッドホン祭でも聴いて良い印象を持っていたのですが、製品版ではオペアンプ等がガラッと変わってしまったので聴きなおしてきました。結果としては製品版も好きな音ではありましたが、大分音変えてきたな~という印象。前の試作機はクッキリ、ハッキリとした明瞭な音が印象的でしたが、今回の製品版は低音がかなり強めに出るようになっていました。イメージとしてはCayin N6くらいの低音量で、その低音の質を少し硬質にしたような音ですかね。Cayin N5が好きな人よりもN6が好きな人に受ける音造りかなという印象で、良くも悪くも人は選ぶ方向の音になったかなと思います。私はこういう音好きよ。

SATOLEXのインナーイヤーKuroiyatsuです。
正直音は大分よろしくないですね。全体的に軽く安っぽい音で数年前のよく安DAPに付属してたイヤホン達と同レベルかそれ以下の音に感じ数秒で試聴をやめました。 1000円くらいの価格帯を予定しているそうなので、その価格帯のイヤホンなら仕方ないかなという思いもあるのですが、最近は1000円以下で良いインナーイヤーのイヤホンが結構出ているので、それらと比較するとかなり厳しいなというのが本音。評判結構いいと聞いてたので期待してたのですが、ちょっとこれは無いかな。

UltrasoneのEditionM Plusです。
イヤーカップ等の大きさがEdition8と同等になり、装着感も殆どEdition8と変わりません。そして音もEdition8から高音域とかの刺激を減らしたような音でかなり似ています。決して悪い音では無いのですが全体を通じて少し見た目が安っぽくなったEdition8という印象が拭えず、Edition8の廉価機と呼ぶには価格差が少なすぎて「悪くは無いんだけど、何でこれ作ったんだろう?」というのが正直なところ。

デノンのデュアルダイナミックイヤホン。
AH-C710の後継機と、こちらのダイナミックデュアルのイヤホンが展示されていました。価格は3万円くらいと言っていたかな?音はなかなか良く、良くも悪くもデノンの中価格機に多いかなり荒っぽいドンシャリ音でした。荒っぽいながらも音の分離は良く、低音のアタック感や高音域の刺激の強いとてもノリの良いイヤホンでしたね。こういう良くも悪くも自然な音とは正反対な音造りのイヤホンって最近少ないので逆に新鮮ですね。好みは分かれそうな音でしたが私は結構好き 。



SoundPotionブースのアンプ回路ごとの聞き比べです。
ボリュームも無いアンプで純粋に回路ごとの音を聴き比べてみようという、「ポータブルオーディオ研究会」なんて名称のポタ研ならではの濃い展示でなかなか面白かったです。聞き比べた中だと私は二段作動回路のアンプが一番好みの音でした、アンプ回路の事なんて一切わかってないんですけどね(笑)
試聴の感想は以上となります。
今回はポタフェスと同月開催という事もあり、出展企業数が少なく目新しい物もあまり無い印象でした。私はポタフェスはブースを回っている時間がなかったので、ポタフェスの補完としては楽しめたのですがポタフェスをしっかり周れていた人は正直殆ど見るもの無かったんじゃないかなぁというのが本音です。
最近はポータブルオーディオ系のイベントが物凄く多く、今回のように時期が近すぎて出展数が少ないなんて事は今後もありそうなので、SoundPotionさんのブースのようにポタ研は少しマニアックな展示をメインにする等イベントごとの特色が出てくれば面白いのかなーとか思いました。
秋のヘッドホン祭も楽しみにしています。