メタラーのヘッドホンブログ

DICCUE DigcueのHB120です。 2BA1Dのハイブリッドイヤホンで、ステンレス筐体のイヤホンとなります。基本的にOEMを中心にしているメーカーで、このHB120も「500台買う場合は○○ドル」という価格しかわかりません。現在はメーカーから個人への1台からの小売りは考えていないそうなので、レビューを書いてはたして意味があるのか、、、とりあえず代理店をやりたい方や、今後個人向けに販売された際の参考として見てください。
メーカーサイトはこちら　In-Canal Earbuds Rankingはこちら
特徴等
・3way　2BA1Dのハイブリッドイヤホン（下位機種のHB100という2way 1BA1Dのハイブリッドイヤホンもある）
・筐体の材質とケーブルを変更可能、今回私はステンレス筐体＋銀メッキ線にて作って貰っているが、筐体はアルミ合金、ケーブルはOFC銅線に変更可能
・卸価格か予想するに、DunuのDN1000あたりと競合する価格帯かと思われる（多分） 
・ケーブルは柔らかく取り回しが良い、適当にポーチに入れても癖が付いて使い難くなるような事が無くとてもしなやかで利便性が良い
・装着感はなかなか良好、人によってはケーブルの出る部分のゴムが耳にあたって付けにくいという人も居そうだが、そういう人もShreかけで使用をすれば問題無くなるのではないかと思う。私の場合は通常のケーブルを下に垂らす装着法とShreかけのどちらでも装着感は良好
・遮音性や音漏れは一般的なカナルの平均か、もしくは少し良いかというところ。音抜け穴は小さいものが1つあるだけなので、比較的優秀なほうかと感じる

音質評価　□□□□■　（□□□□□と迷った）
・音質はなかなか良い、現状販売されているミドルクラスのハイブリッドイヤホンと比較してもかなり良いのではないかと感じる
・音のおおまかな印象は「とても制動された濃い音を鳴らす。全体的にとても芯のある音で分離が良い。音は締まった音なのだが、ソリッドさを強調するような音ではなく、至って自然に芯のある締まった音を鳴らす。」
・音のバランスは少し低音寄り
・全体的に音の情報量が多く、とても濃密な音がなる。
・音場は少し狭め、窮屈に感じるような音では無いが、小ホールで聴いているような少し小さくまとまった音
・こういう金属筐体のイヤホンは大音量にすると筐体の響きが乗りすぎて音が破綻してしまう物が多いが、このイヤホンは自分の耳が痛くなりそうな爆音で鳴らしても破綻することなく良い音を鳴らしてくれる。
・高音域はなかなか明瞭な音を鳴らす。明瞭でありつつも抜けはそこそこに良いので聴いていて疲れるような事は意外と無い。ただし音の伸びは少し不満が残り、ヴァイオリンの伸びやかな高音域等では少し不満を持つ事もある。
・中音域は特に凹む事無く鳴る。厳密に言えば全体の音のバランスでは中音域が一番少ないのだろうと思うのだが、ドライバ配置の影響なのか、とても自然な位置とバランスでボーカルが鳴ってくれる。
・低音域は締まった芯のある音を鳴らす。締まった音やソリッドな音というと、良くも悪くも音のエッジを際立たせる事で疾走感を演出するものが多いが、このイヤホンはそういった演出感が無く、バスドラム等の締まった音は締まった音で鳴らし、ウッドベース等のうねるような膨らみのある音はしっかりと膨らみを持たせて鳴らしてくれる。
・低音域の沈み込みも良好でベース等の音がしっかりと芯のある音で再生される。
・音の分離はテクニカルデスメタル音源ではCryptopsyのShag Harbour's Visitorsでは少し音が被る印象があったがORIGINのFiniteでは問題無く感じられたので、大体の音源は問題無いだろう（Cryptopsyはテクニカルデスメタルにしては少し膨らみのある深い低音域を鳴らすので分離が難しい）
・相性の良い音源はデスメタル、ハードロック等だろうか、全体的に何でも卒なく鳴らしてくれるが、この誇張感の芯のある締まった低音域はデスメタルやロック等の音源を聴くのに最適に感じる。
・比較的相性の悪い音源はテクニカルデスメタル等だろうか、大体の音源は分離的には問題無いのだか、テクニカルデスメタルの場合はもう少しエッジを際立たせてくれたほうが楽しく聴ける印象がある

音のバランス