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Tube amp TA-1です。価格は中国国内だと210ドルくらい、その他の国だと250くらいが相場のようです。日本でも代理店によって販売されていて、そちらは現在29,800円のようです、良心的な価格設定だと思います。
今回、ボリュームはどこまで上げられるかという事を何度も書いていますが、全てipod classicのdockからのラインアウト出力での確認です。あと私は多分平均より音量は大き目な人だと思います。
特徴等
・一番最後の画像にあるように、オペアンプを使用してないディスクリートアンプとなっています。ここが一番の特徴ですね、ここを重点的に宣伝していけば良いのに、何故かあまりこの部分は触れられていません。(代理店のムジカさんのHPでは触れられているようですが)
・電池持ちはメーカー発表では10時間ほど
・4、5枚目の画像にあるように横にスリットが空いていて中が見えるようになっています。ですが、特にアンプ自体が発熱することはありません。
・重量はうちで測ってみたところアンプ本体のみで約275g、ケースが肉厚でしっかりしているせいか大きさの割に重たい印象です。
・大きいコンデンサが大量に乗ってるせいかエージングには時間がかかります、100時間くらいは様子を見て上げてほしいところ。エージングによって高域の刺さりが取れて全体的な音のバランスも良くなります。

音の感想等
・音のバランス自体は軽いドンシャリ傾向のように感じます。全体的に押し出しの強い音で迫力のある音です。 
・解像度や分離がかなり高く、低音に他の音が埋もれてしまいがちなmiles davis tributeでもテクニカルデスメタルのドラムをしっかり分離し音数を追いかけることが可能でした。(originのfiniteで確認)
・pico等のような音場や余韻で聴かせるタイプの音ではなく、全体的な解像度、分離の良さを生かしたキレのあるノリの良い音でロックやメタル等にとても相性が良いです。
・ゲインが高くイヤホンでの使用には機材等を選びます。ipodからラインアウトでの使用ですと、須山のprivate333ではボリュームは8時くらいで充分な音量で9時まで回すとかなりうるさいです。手持ちの個体はボリュームの7時から8時までの間にギャングエラーがあるため、こういう能率の良いイヤホンですと、かなりギリギリです。
・出力の大きいT51やalgorhythm solo等での使用の場合は更に厳しいです。イヤホンでの使用では手持ちですとibasso dx50のラインアウトは本体側のボリュームも効きますので、イヤホンの使用の場合はDAP側で音量を下げる等゜の使い方をすると使いやすいです。
・その反面良い点として駆動力がかなり高くヘッドホンでの使用に向いています。DT990proでの試聴も行いましたが不足なくしっかりと鳴ってくれました。

相性の良いヘッドホンやイヤホン
・miles davis tribute・・・ボリュームは10時くらいでうるさめ、9時くらいで丁度良いかな?音自体は、このイヤホンの特徴である柔らか目の低音を生かしつつも分離が良くなりジャンルをあまり選ばなくした印象、このイヤホンの低音ってたまにとても聴きたくなるんですよね。
・HD25-1Ⅱ・・・キレはあるものの音が少し軽めの印象があるヘッドホンでしたが、この組み合わせですと押し出しの強さが加わって軽さが軽減され、ノリの良さと音の迫力が両立した音になるように感じます。ボリュームは11時くらいで丁度良いかな。
・MDR-EX1000・・・元々高い解像度をしっかりと生かせます。ただ、正直音がハッキリとし過ぎて違和感を感じる曲もあるかも?ただこの組み合わせで聴くスラッシュメタルのギターの刻みは本当に気持ち良いです。
・DT990pro・・・ポータブルアンプでここまでしっかりとDT990proの深みのある低音をしっかり鳴らしてくれる機種は多く無いと思います。ボリュームは13時くらいが私には丁度良くかなり余裕があります(最大は耳がおかしくなりそうな音量)

相性のあまり良くないイヤホンやヘッドホン
・private333・・・ゲイン的にかなり厳しい、音自体はprivate333本来の解像度をしっかりと引き出しスカッとした気持ちの良い音を鳴らしてくれるのですが、流石にipodのラインアウト使用でボリューム8時運用は少し怖いですね
・ATH-ESW9・・・合わないというほどでも無いのですが、ESW9独特の木の響きや低音の沈み込む感じが全て元気に鳴ってしまう感じで本来の空気感が損なわれる印象があります。
・DJ1PRO・・・何故だかs-logic独特の音場表現が損なわれてしまい、ちぐはぐな音になってしまう印象、ipod直のほうがDJ1PROらしい味が出る印象があります。

まとめ
・ゲインが高くイヤホンでの使用をメインとする場合は使い難いところ、この点だけが本当に残念。
・ヘッドホン祭等で参考出品はされていたようなのですが、お店での試聴機等をあまり見かけないですね「ディスクリートアンプ」ってpop付きで店頭試聴機とかあれば、もう少し話題になるような気もするのですが。
・ヘッドホンでの使用がメインでしたら、なかなかお勧めできる機種だと思います。バランス等以外でこれだけ駆動力のあるポタアンはそう多く無いと思いますし、これだけの解像度の物も多くは無いと思います。価格も比較的お手頃ですしね。