
SeeAudio Yume ultraという現在229ドルで販売されている1D2BA構成のハイブリッド構成イヤホンのレビューです。Braveryに続きYumeも色々なイヤホンが出すぎて正直よくわからなくなってきましたね、、、w
今回のイヤホンはultraという名前が付いていますが、特に改良機というわけではなくAngel earsとのコラボモデルとなっています。Angel earsとのまコラボは他社もみんなUltraと名前が付いていますので「もう後継機出したのかよ!」みたいに勘違いして怒らないようにしてあげてください。
「いや、ultraって名前が紛らわしいんだよ!」って意見には全面的に同意するけどね(笑
販売サイトはこちら YumeⅡのレビューはこちら

良い点
・良い意味でとても無難な音。ノーマルYumeより高音域がスッキリとしていて、Yume Midnightより低音域がしっかりと芯のある音で鳴ってくれて、自然な音でありながら自然さを損なわない上手いバランスでまとまっている。
・良い意味で音源の粗をそのまま隠さずに鳴らしてくれる。モニターライクな音といっていいかなと。
・個人的にはYumeⅡの金属的で寒色傾向の音は大好きだが、Yume ultraは少し寒色傾向であるものの極端では無いので自然で幅広い音源に対応できる。
悪い点
・音の悪い音源はかなり粗が気になる。粗を少し強調するような鳴り方
・とても無難な音造りで面白味が無い音と感じる人も居そう


音質評価 92点
1、モニターライクなクセの少ない音で、YumeⅡより寒色傾向が極端では無くより自然に聴ける。
先に結論から言っちゃうと個人的にはYumeⅡのほうが好きです。ただ、YumeⅡはかなりわかりやすい寒色傾向の音で、かつ金属的な響き感も乗るので、こちらのYume ultraのほうがよりクセが少なく幅広い音源に対応できる印象で、これはこれで良いイヤホンだと思います。個人的な音の好みで言えば好きな順にYumeⅡ>Yume ultra>Yume Midnight>Yumeとなります。
音の傾向は少しだけ低音域寄りのフラット傾向。良くも悪くも平坦な音という印象があります。正直音に面白味はあまりありません、とてもモニター的淡々と鳴る音なので、ここが好みがわかれるところだと思いますが、個人的にはこういうモニター調のクセを徹底排除したような音は結構好きです。
ただ難点としては、音源の粗に気が付きやすい、というよりは若干強調して鳴らすような印象があり、音の悪い音源は「うわ、こんなに音悪かったっけ?」と思えてしまうところがあります。音の悪い音源として紹介して申し訳ありませんが、推しの子のエンディング曲の「女王蜂 メフィスト」という曲をこのイヤホンで聴くと、低音が露骨に割れているところとかが気になってしまいますね。個人的には音の悪い音源はそのまに鳴らして欲しい人なので、ここはむしろプラスポイントなのですが、録音の悪い音源も気にならないように鳴らして欲しい人には向かないと思います。



音のバランス
高音域 □□□□
中音域 □□□■
低音域 □□□□■
2、とてもモニターライクで良くも悪くも平坦な音が特徴的。高音域が通常のYumeよりスッキリと伸びやかな音で鳴り、Yume Midnightより低音域の力感がしっかりしているのがポイント高め。
音の傾向は少し低音域寄りですが、基本的にはフラット傾向。音場は狭め。
高音域はとてもスッキリと明瞭な抜けの良い音を鳴らします。ノーマルのYumeは高音域の抜けの良さが少しイマイチな印象があったので、ここは良い変化だと思いますね。angels earsのコラボは高音域を綺麗に鳴らす方向のチューニングをしてくることが多いので個人的には相性が良いです。ただ、その分音の刺さりの部分がノーマルのYumeより少し目立つので、ここは好みが分かれるかなと思います。
中音域は定位のハッキリとした音像のクッキリとした音を鳴らします。音像を変に大きくすること無く、適切な音像の大きさのボーカルを、そのまま淡々と鳴らしてくれるイメージです。音場は狭めで、響きも特に乗らないので、良くも悪くも無機質な音として捉えられやすいタイプの音だと思いますが、個人的にモニターライクな音ならこのくらい飾りっけの無い音のほうが私は好き。
低音域はYume Midnightよりは少し多めではあるものの、量感としてはそこまで多くありません。とても引き締まった低音域を必要十分な量感で鳴らしてくれる印象で、ロックを頭振りながらノリノリで聴くのには少し物足りなさがあるかもしれませんが、音の分離が良くスピード感のある音なので、低音域の圧を重視する人でなければ、むしろ速度の速い音源ほど楽しく聴けるタイプの低音域の質感になっていると思います。
相性の良い音源は、ハードロック、パワーメタル、スラッシュメタル、軽快なPOPSなど、音の分離が良くそれでいて過剰な味付けが無いので、スピード感のあるノリの良い音源を聴くのに良いと思います。
相性の悪い音源は、古い音源や録音の悪い音源、EDM、ゲームサウンド、ドゥームメタル、デスメタル等、低音域の力感や圧を重視する音源はそこまで相性が良くないと思います。


おススメ度 93点
3、これはこれでレベルの高い良い意味で無難なモニターライクの音。個人的にはこういう粗をそのまま隠さず鳴らす音は大好きだけど、好みは分かれそう。
音は良いです。正直個人的には同社のYumeⅡのほうがより好みではありますが、モニターライクでよりクセの少なさを重視するのであれば、このYume ultraはYumeⅡを超える魅力があると言っていいでしょう。ただ、正直こういうモニターライクな音源の粗をそのまま、もしくは少し強調気味に再生するイヤホンは好みが結構分かれる印象があるので、ソニーのCD900STのような音が好き、もしくは嫌いではない人に、モニターライクな音のイヤホンとして検討してみてほしいと思いますね。
しかし、SeeAudioは本当全体的にレベルが高いですね。極端なハズレを全然出してこないし、これだけYumeシリーズ沢山出しても全部ちゃんと少し方向性が違って良い音を鳴らすから凄いw
