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Seeaudio RINKOという現在99ドルで販売されている平面磁気ドライバーとダイナミックドライバーのハイブリッド構成イヤホンのレビューです。今回の製品は「本当は平面(planar)ドライバが入ってない」と告発したレビュアーがいて騒ぎになったものの、結局はそれが勘違いだった?みたいな話で落ち着いたようです。ぶっちゃけ詳しいことはわかりませんが「聞いてみて、これはplanarの音がしたから大丈夫!」みたいなこと書いてるレビュアーには「アホか?」と思ったどうでもいい話からレビューを始めていきたいと思います。
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良い点
・音はかなり低音域が強めで力感のある音。好みは分かれるだろうげと、これくらい尖った音は私は大いにアリ
・低音が量感があるだけでなく、かなりズシンと重みのある重低音域を表現してくれるので99ドルくらいのイヤホンとしては低音域の表現力はかなり高い
・低音域はかなり強めなものの、全体的な音の分離は良いので少しスピードの速い音源も楽しく聴ける。
・筐体はいかにもなプラ筐体だが艶消しの黒筐体が意外とカッコいい。プラのおかげで軽いしね。
悪い点
・高音域はイマイチ明瞭感に欠ける
・今までのSeeaudio、特にYumeⅡとかの音造りとは真逆なので、そういう方向性を求めてる人には合わない
unnamed (16)SeeAudio RINKO
音質評価 84点 
1、低音域が主体で全体的に迫力重視な音ではあるが、低音域の質感は良く重低音域までしっかりと感じられる重みのある音がとても楽しい。個人的にはこういう尖ってる音造りは大いにアリ

音は好みは相当分かれると思いますが、なかなか良いと思います。音の傾向は低音域寄りの迫力重視の音です。低音域の量感がかなり強めで、それでいて重みと厚みのある音を鳴らしてくれる感じです。低音域はかなり厚みがあるのにも関わらず、音場が少し広めなことや、音の分離はそこそこ良いことから音の重みの割には全体的にしつこさが無く、ハードロック等の少しスピード感のある音源を楽しくノリの良い音で楽しめます。ただ、低音域重視のイヤホンとしては頑張っているほうだとは思いますが高音域は明瞭さに欠けますし、最近のトレンドの分離が良く音のクセを可能な限り減らしたようなイヤホンとは真逆なイヤホンなので好みは分かれると思います。個人的には100ドル以下のイヤホンはどうも小奇麗な音は出るけど面白味の無い音の製品が多い印象だったので、これは大いにアリ。
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高音域 □□□
中音域 □□□■
低音域 □□□□□
2、音の第一印象は、中低音域の厚みのあり音が楽しい、全体的に荒々しい音。荒々しさはありつつも、全体的に分離は良く意外とまとまりのある音になっているのは流石SeeAudioといったところ。
音の傾向は低音域寄り。音場は少し広め。
高音域は綺麗な音は出ているものの低音域が多い場面では少し影に隠れる感じで曇りを感じます。低音域に負けないように刺さりやすい帯域の音は少し強めに出ますし、良くも悪くもドンシャリのイヤホンに多い少しピーキーさのある高音域の鳴り方を許容できない人はやめたほうがいいですが、低音域の量感の割には高音域の質感は頑張っているほうかなとも思います。露骨に曇りまではしないけど少し明瞭感に欠けるって感じかな
中音域は低音域と同様に厚みのある少し音像の大きめな音を鳴らします。ボーカル帯域は少し広がりのある音で音像が大き目に鳴るので、自然な音とは思いませんが、ロックの低音域の量感にも負けない魅力的な声が聴けるのはなかなか魅力的だと思います。少し誇張のある厚みのある音が楽しいです。
低音域はかなり沈み込むような重みのある音を、強い量感で鳴らしてくれます。低音域の質感は「ドン」というよりは「ドゥーーン」っていう感じの重低音を響かせるタイプで、バンド系サウンドのベース音より打ち込み系の電子的な重低音のほうがより楽しく聴ける印象があります。100ドル以下でこれだけ重みのある低音域を鳴らしながらも、ある程度まとまりのある音を鳴らしてくれるイヤホンってあまり無い印象なので、低音域重視で選ぶなら結構アリかもです。
相性の良い音源はEDM、ゲームサウンド、パワーメタル、ハードロックなど、全体的に低音域の魅力で勝負するタイプのイヤホンなので、音圧のある音源や重低音域の表現力が必要な音源と相性が良いです。
相性の悪い音源はデスメタル、スラッシュメタル、クラシックなど、全体的に自然な音を求める音源やゆったりとした音源、過度にスピード感を求める音源には合いません。
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おススメ度 85点
3、相当クセのある音造りではあるが、低音域の質と量で勝負するイヤホンを求めている人には結構良い選択肢かも。かなり尖った音造りで最近少ないタイプの音造りでSeeAudioの新しい一面を見られるような製品。

このイヤホンを聴いて最初に思ったことは「SeeAudioこんな方向性の音造りも出すんだ」ということでした。個人的にSeeaudioはBraveryのように少しゆったりとしつつも低音域を出しすぎないバランス重視な音造りだと思っていたので、こういう極端な音造りではありつつも、上手く楽しく聴ける塩梅でまとめられたような「自然さより音の楽しさ」を強調するような製品を出してくるのは結構意外でした。個人的に最近の100ドル以下のイヤホンはクセの少ない音を各社目指しすぎている印象があるので、たまにはこういうクセがありつつも楽しく聴ける音のイヤホンがもっと評価されていいと思います。

でもね?音だけでplanarドライバの音がするか判別できたらエスパーだと思うよ?(笑