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NICEHCK NX7という現在8,590円にて販売されている4BA2D1セラミックドライバを使ったイヤホンのレビューです。今回もNICEHCK F3の時のように試作機の時点から試聴させてもらっており、試作機に対して「音籠ってる、全体的に分離が悪い」と私から言った結果出てきたのが今回の製品版となります。製品版の音が気にいらなかった場合私の助言が原因になっている可能性もあります。申し訳ありません。
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特徴等
・4BA2D1セラミックというてんこ盛り構成でありながら8,590円と手の届きやすい価格。
・2pinでリケーブルが可能
・筐体は正直安っぽい、かなりプラスチッキーでKZの4000円以下のイヤホンにありそうな筐体
・遮音性、音漏れ防止は一般的なカナルレベルで良くも悪くもなく、電車などの使用で問題になることは無いだろう
音質評価 89点 
・音質はかなり良い8,590円という価格であれば強く推せる機種であることは間違いない
・音の大まかな印象は「非常にサッパリ、スッキリとした高音域の煌びやかさが目立つ音。NICEHCK F3ほど極端では無いが少し高音域寄りな音で、高音域のシンバル音のキラキラとして音がアクセントとして気持ちよく鳴ってくれる。ドライバ数が多いにも関わらず分離が良く、音に立体感があることかず非常に好印象」
・音の傾向は少し高音域寄り
・音場は少し広め、ドライバ数が多いものの余計な音の濃さはつけずに、無音のところはしっかりと無音で鳴らしてくれる自然な音場があり、立体感のある音になっていることが好印象。音の定位も良いと思う
・高音域は非常に煌びやかで気持ちの良い透き通った音を鳴らす。高音域は個人的に刺さりは気にならないが、煌びやかで主張の強めな音なので刺さりが気になる人も居ると思われる。非常に明瞭でスッキリとした音で、ドラムのシンバルやキーボードの高音域がキラキラと過剰にならない程度に主張してくるのが非常に好印象である。
・中音域は特に凹まず癖の少ない音を鳴らす。ボーカル帯域の質感は癖が少なく伸びやかな音を鳴らしてくれ、バラードのようなボーカルが主体となる音源でも、声の余韻やアクセントのつけ方など細かいボーカルの上手さが感じられる音造りとなっている。
・低音域は分離の良いカッチリとした音を鳴らしてくれる。高音域寄りで低音域は一番控えめな音域になるが、重低音の表現力自体は悪くないので、音の量感の割に低音の不足感は無く、しっかりと下支えのある質感の良い音を鳴らしてくれる。
・全体的な音の分離は非常に良く、過度に音の分離を要求するテクニカルデスメタルも確かめるまでも無くに分離するだろうなと思えるくらい余裕で分離して鳴らしてくれる。低音域の量感は少な目であるので分離は少し有利なところがあるが、それを考慮しても1万以下のカナルとしては、かなり優秀であると言える。(CryptopsyのShag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源は、メロディックデスメタル、パワーメタル、ジャーマンメタル、シンフォニックメタル、ゲームサウンド、POPS、明るいアニソンなど。基本的にどんな音源も上手く鳴らしてくれるタイプのイヤホンだが、高音域の煌びやかなアクセントが気持ち良いので、メロディックデスメタルのような高音域にキラキラとしたアクセントのある音源は非常に相性が良い。
・相性の悪い音源は、ドゥームメタル、EDMなどだろうか、低域は少な目で硬めの質感なので、ゆったりと重みのある低音が欲しい音源とは合わない気がする。
NX7
音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□□
低音域□□□■

オススメ度89点
・音は文句なく素晴らしいと言える、これだけ色々なドライバを積んでおいて癖の少ないスッキリとした音になっていることにかなり好感を持てるし、何より8,590円という価格でこれだけの音が鳴るのであれば文句なしと言っていいだろう。低音域がもう少しあってもいいなと思うことと、筐体の安っぽさから少し減点したが、全体的な完成度としては文句なしの名機である。
・全体的にはNICEHCK F3に似た傾向で、もっとバランス良い音に調整したような音と言えば一番わかりやすい気がする。正直初期の試作機の時点ではお世辞にも褒められない音であったので、製品版がこれだけ良い音として出てきたことには驚いた。
・スッキリとした音のイヤホンが欲しい人、煌びやかな高音域が欲しい人におススメしたい名機である。