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OSTRY KC09という13,000円で販売されているイヤホンです。
販売サイトはこちら In-Canal Earbuds Rankingこちら
特徴等
・鼓膜の生体工学技術を採用したEardrum Bionic Techniqueとやらの振動板
・MMCXリケーブル可能
・ケーブルは銀メッキ銅線を採用
・チタンコーティングボディーにフェイスプレートにレザーあしらったデザインという事だが、私の個体は正直レザー部分は接着が甘かったり真ん中が少し浮いたりしていて安っぽく感じる原因になってしまっている。
・装着感は悪くないが、shureかけが前提でありながら耳掛け部分にフック等の無いケーブルが付属するためここは好みが分かれそう。個人的にはイヤーフックはあまり好きではないので問題なし。
・遮音性、音漏れ防止は一般的なカナルイヤホンとしては平均的で特によくも悪くもない印象

音質評価 □□□■ 45点
・音質は悪くは無いのだが、正直イベント等で試聴した時はもっと印象が良かったので届いたものを聴いて「アレ?」と思ったところはある。
・音の大まかな印象「低音域の主張の強いゆったりとした音、ノリの良い重みの感じられる低音域はなかなか好印象なのだか、少し高音域に曇りを感じるのが残念」
・音の傾向は低音域寄り
・音場は少し広め、筐体の響きを生かした小ホール的な制限のある音場表現だが、上手い事響かせすぎず自然な気持ちの良い音場を形成しているように思う。
・高音域は少し曇りを感じる、ゆったりとした音源では気にならないのだがハードロック、メタルといった低音域が多い音源を聞くと低音域の量感に押される印象で高音域が曇る。明瞭さも今一つ物足りなく、メロディックデスメタル等のキラキラとしたキーボードの音やドラムのハイハット音が際立つ音源では「もっと明るい音で鳴らして欲しいなぁ」という不満を覚える。
・中音域はそれなりに凹む、ボーカルが埋もれるという事は無いがデスメタル等の音数の多い音源を聴くとボーカルが遠くで歌っているように感じる。ボーカルの質は特に味付けの無い淡々とした音なのだが、音の伸びがイマイチな印象でロングトーン等では余韻が少し物足りなく感じ、この帯域も少し曇りが気になってしまいハイトーンボーカルの鮮やかな爽快さを感じるにももう一歩という印象。(Angra Holy Landにて確認)
・低音域はなかなか質の良い音を鳴らす。音の質自体は少し膨らみのあるゆったりとした音でしっかりと重低音まで再現された重みを感じられる音なため、ハードロックの音源等を聴いてみると迫力のある楽しい音を鳴らしてくれる。ただ音の分離はあまり良くない印象で一般的なデスメタル音源は問題ないが、テクニカルデスメタル音源では音の被りが大分気になる。また音は全体的にゆったりとしているため、デスラッシュ、スラッシュメタルといった音の疾走感を求める音源ともあまり相性は良くない。
・相性の良い音源は、ハードロック、ロック、ポップス等、少し低音域を増やしたほうが楽しいくらいの音源のほうが相性は良い印象。特にハードロック音源ではベース音などの重みが際立ちなかなか楽しい音を鳴らしてくれる。
・相性の悪い音源はクラシック音源、デスラッシュ、メロディックデスメタル、パワーメタル等。高音域の曇りと低音域のもたつき感が気になってしまうため疾走感を求める音源や明瞭さを求める音源とはあまり相性は良くない

音のバランス
高音域□□□□
中音域□□□■
低音域□□□□□

オススメ度□□□ 40点
・特別悪いものというわけでは無いが、イベント等での試聴の印象は物凄く良かっただけに「あれ?こんな音だったっけ?」というのが物凄く正直なところ。
・最近はMoonDrop Liebesleidのような音の篭りとは無縁なイヤホンをメインに使っているため、音の篭りに関しては評価が厳しくなっている可能性はあるが、それでもかなり明るい音造りなAngraのHoly Landを聴いても音の曇りが原因で音源の持つ明瞭な明るさを感じられなかったので、流石に厳しいかなぁという印象がある。
・低音域の質はなかなか良いので、ロック、ハードロックを迫力のある音で楽しみたい人は候補に入れてみるといいかもしれない。