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LearのLHF-AE1dです。販売サイトはこちら価格は1488香港ドル( 日本円で約23000円ほど)となっています。 In-Canal Earbuds Rankingこちら
特徴等
・ダイナミック1発のユニバーサルイヤホン
・同等仕様のカスタムIEMのLCM-A1dという製品もある。こちらは1999香港ドル
・ステムが交換出来るようになっていて、カスタムイヤーピースに付け替えることが可能(私のはカスタムイヤーピースが付属しないモデル)
・ケーブルは着脱可能、形状は2ピン
・IE80等のような低音調整ノブが付いており、低音の調整幅は9段階とかなり広い
・低音調整ノブの音の変化がかなり大きく、少しの微調整でも音が変わってしまうため左右のバランスを合わせるのに少し慣れが必要
・音量が取りずらくER-4Sと同等のボリュームでないと鳴らせないと思っておいたほうが良い。
・装着感はなかなか良い、色々な種類のイヤーピースが付属しているのでどれか1つは自分の耳に合うものがあると思う。
・ケーブルは見た目よりずっと柔らかくタッチノイズ等もあまり無く快適
・遮音性はなかなか良い、本体を見回してみてもかなり小さな音抜け穴が2つあるだけなので音漏れも特に心配する必要は無いと感じる。
・筐体の造りは正直あまり良くない、よく見ると接着剤の飛び出しや塗装時のムラ等所々に手作り感が感じられる。
・付属の金属ケースがかなりしっかりとした造りで高級感がとてもある、ただなかなかの大きさなので用途は結構限られる印象。

音質評価 □□□□□
・音はかなり良い。23,000円という価格を考えるとコストパフォーマンスも良好であると感じる。
・今回は自分の聴感上一番好みであった、低音低音調整ノブを最大から-2の「7」状態での音をメインに書く。9段階あるうち全てを書くのは厳しいため、7,8,9状態での音を分けて記載する。 

低音調整ノブ7状態での音

・音の大まかな印象は「かなりタイトで癖の無いモニターライクな音、そして全体の解像度がかなり高い」
・音の傾向は低音調整ノブ「7」の状態でフラットに感じる。
・高音域はかなりスッキリとした音が出る。鮮明な音でありつつ刺さる感じはあまり無くよく伸びる高音域。曇り感は全く無く、変に強調をすることも無くとても自然な音に感じる。
・中音域は特に凹むことも無く鳴る、ボーカルはほんの少しだけ近めに感じるが特に違和感を覚えるほどではない。
・低音域はかなり歯切れの良い音が鳴る。かなり分離が良くテクニカルデスメタル等のバスドラムも当たり前のようにしっかりと分離して鳴らす。また沈み込みもかなり良くクラブミュージックやゲームミュージック等の電子音もかなり気持ちよく聞くことが出来る。
・相性の良いジャンルはポップス、メタル、デスメタル、スラッシュメタル等、正直何でも御座れ状態。
・音に癖が無く、かなり分離が良く、ありがちな「何でも元気に鳴らしすぎる」みたいな事も無く、低音の沈み込みも良好と、どんな音源も驚くほど無難に鳴らしてくれるので、強いて言えばという前置きをつけても合わないジャンルが特に思いつかない。今までイヤホンのレビューを書いていてこんなことは初めてである。
高音域□□□□■
中音域□□□□
低音域□□□□

低音調整ノブ8状態での音
音の大まかな印象は「とても主張する低音域、ただし分離の良さから意外なほどにしつこさは感じず楽しく聴ける音」
・低音調整ノブ7の状態よりかなり低音が増える、正直IE80等では低音最小と最大くらいの変化がこの1段階で出る印象。
高音域は7の時と質はほぼ変わらないのだが低音の量が多いため7の時より少し曇って感じる場面もあるかもしれない。
・中音域は7の時より少し広がりが出る、中音域に関しては7の時よりこちらのほうが実体感はあるかもしれない。特に凹むような印象は無いのだが低音の量が多いので、少し遠めに感じる場面もある。
・低音域は7の時よりかなり量感が増える、ベースの音等はうねるように鳴る。分離の良さからデスメタル等は問題無く鳴らせるのであるが、流石にテクニカルデスメタル等では低音に音の被りを感じる場面も出てくる。
・この低音の量は「小さい箱のデスメタルライブとかこんな感じのバランスだよな」等と思う。
・合うジャンルはロック、クラブミュージック等の音源、低音域の量感が欲しい音源、ロック等を少しノリ良く聴きたいという際に最適であると感じる。
・合わないジャンルはテクニカルデスメタル、スラッシュメタル等
高音域□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□□

低音調整ノブ9(最大)状態での音
音の大まかな印象は「物凄い量感の低音、流石に他の音域は埋もれがちであるが、少し中毒になりそうなほどの質の良い低音域にハマってしまいそう」
・外でたまに見かける低音をボカボカ鳴らしながら走っている車のような音のバランスをイヤホンで体験することが出来る。(
乗って聴いたことがあるわけではないが)
・電子音のゲームミュージック等を聴いていると低音が鳴るたび頭を揺すられているような感覚になる。
・高音域は質も少し変わり曇り感が出る、しかし流石の分離の良さでこの低音の量でよくちゃんとシンバル等の音が聞き取れるなと思える。
・中音域は8の時と音の質はあまり印象は変わらない、ただし物凄い低音の量なため遠目で歌っているように聞こえる
・低音域は笑ってしまうくらいの量が出る、もうここまで来ると今まで聴いていた音楽が別物のように感じられる。元々の分離は良いためこの低音量でもポップス、ロック等は問題なく聴くことが出来る。しかしテクニカルデスメタルは勿論デスメタル、ハードロック等も少し厳しい印象がある。
・実は自分は昔は低音モリモリな音が大好きでKossのThe PlugにDAPのイコライザで更に低音を増すなんてことをやっていたのだが、そのころの事を思い出す音である。勿論その時の音よりもずっと全体的な質は断トツで高いのだが、イコライザも無しでこの低音量が出るイヤホンがあるというのは驚きであある。
・合うジャンルはポップス、クラブミュージック等か、ただし「低音モリモリ大好き!」と胸を張って言える人以外にはお勧めできない音である、こうして聴きながらレビューを書いているだけでも少し疲れてしまうほどの物凄い低音である。
・合わないジャンルはハードロック、デスメタル等
高音域□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□□□■
 
オススメ度□□□□■
・音的には文句なしで満点をつけられるのであるが、筐体の造りがあまり良くないことで少しだけ減点
・1台のイヤホンでここまで色々な音のバランスを鳴らせる機種はそう無いと感じる、明らかにやりすぎな量を鳴らしたり、とてもフラットな音を鳴らしたり、殆ど高音域しか鳴っていないような状態の音まで何でもござれである。
・そんなやりすぎなバランスの音であっても、元々の分離がかなり良いため意外なほどに聴けてしまうのが面白い。あの低音量でまともに聴ける音が鳴る機種は相当少ないと感じる。
・フラットな状態での音は本当に質が良く、ここまで聴いていて違和感の出ない音は少ないのではないかと感じる。 
・地の音がかなり良く、かつ色々な音のバランスが鳴らせ本当に楽しめる機種である。かつ遮音性も良く、装着感も特に問題なしと使い勝手も良く、とても使っていて楽しいイヤホンである。