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QLSのQA360です。メーカーサイトはこちら 
価格は通常価格は530ドルで6月15日までのプレオーダー期間に申し込むと460ドルでした。(どちらも+30ドルの送料)
いつもは購入の報告だけ先にあげて、レビューは気が向いた時に書くという方式をとっているのですが、結構このQA360について検索して来てくれる人が多いようですので、今回はファーストインプレッションでのレビューを最初から書いて行こうと思います。
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まずこのDAPかなりクセのある物で、正直知らないで買うと参ってしまうようなことが結構あるので、それを含めた良い点悪い点などを最初にまとめておきます。
良い点
・音は個人的にはかなり満足
・直挿しでかなりの駆動力
・ラインアウトの音質もかなりのもの
・FAT32なら128GのSDも問題無く認識(exFATはダメ)
・DSDはネイティブ再生(らしい)
悪い点
・操作性はかなり難アリ
・ハイレゾはWAVとAIFFは24/192まで対応するがFlacは24/48までしか対応しない
・日本語は文字化けする物もアリ
・携帯の電波ノイズを結構拾う
注意点
・イコライザはナシ
・ラインアウトの出力がかなりデカイ(アルゴリズムソロの出力より上)
・ファイル名の最初に曲順をつけないと曲順がアルファベット順にされる(タグではダメなので一括で曲順をつけられるソフト等で対応しましょう、私はMp3tagというソフトで対応しました。)

ではここからは詳細を書いていこうと思います
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1、操作性は良く無い
操作性は正直なところ現状お世辞にも良いとは言えない状態です。
通常のプレーヤーの場合、曲を選ぶ際「アーティスト名」→「アルバム名」→「曲名」という順に選択をしていきますが、このプレーヤーは基本的にタグを読んでくれません、そして純粋にフォルダをそのまま表示してくれればまだ良いのですが、「アーティスト名」→「アルバム名」→「曲名」といった順でフォルダが出来ている場合は、画像のように最初の選択画面で「アーティスト名/アルバム名」で表示され、一覧はアルバムの枚数分一気に表示されます。ハッキリ言ってこれは使い難いです。逆に言えばここだけ解消されれば動作自体は機敏なので一気に良くなるのですが、、、

2、動作自体は機敏
QA360の動作動画

操作性は良くありませんが、かわりに動作自体はかなり軽く、スクロールも一番下に行くまではかなり早いため慣れれば使えなくは無いです。(横ボタンで1画面分スクロール)私はもう殆ど慣れてしまいましたけども、まぁ操作性の良いDAPが欲しいと考えている人には間違いなく現状はお勧めできませんね。数年前のT51等の中国系プレーヤーを購入して 使い難いと思いつつも頑張って使用していたような人向けだと思います。アップデートで改善されれば良いのですが、どうかなぁ。。。
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3、音質は良好
音はかなり良いです。まだ届いて数日なのでエージング不足とは思いますが、現時点で音の傾向としては色付けの少ないモニターライクな音質、AK240等のような弱音の表現力が上手いだとか、HDP-R10のように凄く解像度が高いとか、そういうパッと聴きで感じる「ここが凄い!」という物はあまりありません、良い意味で高いレベルの普通を鳴らしてくれる、そんな音に感じます。個人的にSonyのPCM-D100の音が好きな人等にウケそうな音なのかなと思ったりします。何か音の平坦さというか、そういうところが似ているように感じるんですよね、所持している機種では無く試聴での印象からなので、ここは大分いい加減な印象ですが
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4、驚くほどの駆動力
A級駆動ヘッドホンアンプなだけあり、駆動力はかなりあります、この駆動力は今までのDAPとしては最強クラスでは無いでしょうか。MDR-Z1000くらいは余裕で鳴らしますし、DT990proも余裕でドライブします。平面駆動のヘッドホンとかも結構鳴っちゃうんじゃないかな?持っている人は是非試してみて結果を教えてほしいw

音量の最大値もかなり高く、ボリュームは150が最大値なのですがMDR-Z1000ならボリューム80、DT990proなら95、手持ちで多分一番音量の取れないKOSS PRO/4AAでも110でかなり巨大な音になり、正直150まで使用する機会はあるのか?というくらいボリュームがとれます。
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5、ラインアウト端子は注意が必要
ラインアウトの音質はとてもクリアな音質で正直少し驚くほど良い音がするのですが、ラインアウトはフォンアウト時の最大音量と同等と思われる音量で常時出力されていますので、間違えてイヤホンを刺したりすると、かなりの高確率でイヤホンを一瞬で壊すと思います。ヘッドホンでも結構な確率で壊しそうです。そして、その凶悪なラインアウト端子はフォンアウトジャックの隣に付いていますので、ボーっとしてる時とかは普通に間違えちゃいそうな場所なんですよね、これはかなりの注意が必要です。

そしてラインアウトの出力がそれだけ巨大なため、やはりポータブルアンプも選びます。 ゲインの高いTube amp TA-1を接続してみましたがMDR-Z1000がボリューム8時以上は全く回せなく、9時まで回すとヘッドホンが壊れるんじゃないかという音量が出ます。

6、不便な点は多々あるが、単体で大型ヘッドホンも軽々鳴らす頼もしいDAP
最初のほうに書いたように、ハイレゾはWAVとAIFFは24/192まで対応するがFlacは24/48までしか対応しない(対応していないファイルを再生するとザーザー音が再生されます)日本語は文字化けする物もあり、操作性も現状お世辞にも良いとは言えませんが、このモニターライクな音質、そしてDAPとしては最強クラスの駆動力はなかなか頼もしい存在です。大きさは結構ありますが、単体で使う場合この駆動力は大変強い武器です。

なおデジタルボリュームの段階は0~150と幅が広くあるため、イヤホンでの使用も全く問題ありません(ラインアウト端子に間違えて繋がないように注意する必要はありますが) 
現状万人にお勧めできる物ではありませんが、なかなか弄ってて楽しいDAPです。過去に中国系DAPを沢山買っていた身としては何だか懐かしさも感じますw
 
とりあえず現状でのレビューはこんなところです。音質に変化があったりアップデートや何か発見があったらまた追加で書こうかなと思います。