メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2020年12月

2020年の買って良かったもの5選と今年を振り返って

年末ということで多くの人が買ってよかった系のランキングを公開しているので私も便乗したいと思います。レビュー依頼で頂いたものも相当数あるのですが、今回はそれは除外しています。余談にはなりますが、正直イヤホンのレビュー依頼を定期的に受けるようになってからイヤホン、ヘッドホンに関する愛着というのは薄れてしまった気がします。本末転倒ではあるんですけど、やっぱり月に自分が買ったイヤホンとは別に5本も10本もイヤホンが届くようになると、どうしても、、、ね?

まぁそんな話はさておき、今年の良かったものリストを発表していきたいと思います。
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1位Moondrop  illumination 価格 89,820円 販売サイト
年の瀬に購入したばかりこともあり、ちょっと評価も過剰になっている可能性も否めないのですが、このイヤホンは本当に素晴らしいですね、正直89,820円という値段もむしろ「破格」と言えるレベルの実力を持ったイヤホンだと思います。中高音域の上品で伸びやかな音のイヤホン、適度な響きのある美音系の音が好きな人は文句なしに購入をおススメできる名機です。
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2位Little Dot Cu KIS 価格589ドル(現在は729ドル) 販売サイト レビュー
こちらも比較的年の瀬のほうに購入したものになります。私が買ったときより値段が上がってしまったので正直勧めにくくはなってしまったのですが、個人的には非常に気に入っているイヤホンです。このイヤホンは本当に聴いていて楽しくなる音造りのイヤホンで、特に中、低音域の立体的でリアリティのある音、ハリのあるスネアドラムの音は特筆ものです。まぁ正直、人柱として購入したマイナーなイヤホンが予想以上に良かったから、自分のワクワク感で評価が高めになっている可能性は否定できないのですが、それを差し引いても良いイヤホンであることは間違いないと思います。
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3位 k's earphone ti bell 120Ω 価格50,964円 販売サイト レビュー
こちらはインナーイヤーでMoondrop Liebesleid、chaconneに対抗できるイヤホンが全然出てこないので、高いからという理由だけで「もしかしたら」と思い注文したので、正直全然期待してなかったのですが、良い意味で期待を裏切られた製品ですね。Moondropとは違いかなり乾いた音で好みは分かれると思いますが、個人的には非常に気に入っているイヤホンです。
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4位 HIFIMAN DEVA 価格33,000円 販売サイト レビュー
こちらは元々レビュー依頼で借りていたものなのですが、予想以上に良くて買い取ったものになります。そりゃーね、音質的には上を見ようと思えば上は全然あります、でもこのBluetoothで手軽に、十分すぎるほどの音を鳴らしてくれる、この魅力は予想以上に大きいです。何気に家で使うヘッドホンとしてはFinal D8000やHIFIMAN JadeⅡなどよりも使用頻度は高い気がします。快適さは正義です。
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5位 7HZ i99 価格51,480円 販売サイト レビュー 
音は勿論「頼んだ色が正しく届く人が殆ど居ない」と話題になったり、久しぶりに中華イヤホンらしい雑さで楽しませてくれたイヤホンでもありましたw 音はかなり派手系で低音域の力感と全体的な音圧を楽しむような傾向のイヤホンなので好みは分かれると思いますが、こういう極端な音の傾向の思い切りが良いイヤホンって、いかにも中華イヤホンらしくて結構好きなんですよね。なかなか楽しませてくれるイヤホンです。
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その他にも番外編ですが、今年はBESV LX1というE-Bikeを買ったことも大きなできごとでした。
新品定価45万という頭のおかしい値段の電動アシスト自転車ですが、メルカリで13万という安値で見つけてしまい、目黒駅で引き取って八王子まで乗って帰るという「初めて乗る自転車で、初めて乗る長距離」という結構無茶をしましたが、流石に電動アシストなだけあって余裕でしたw このほかにもStridaという折り畳みの自転車にもハマっていますし、自転車も趣味の1つとして今後も楽しんでいきたいですね。

今年も色々とありました。
今年は個人的に仕事のほうで色々あって結構精神的に参っていて、その状況にコロナという経験したことの無い脅威が襲ってきたり、本当今年1年を言葉で表すと「もう勘弁してくれ」の一言に尽きます(苦笑) 
このコロナ禍において、正直先は全然見通せませんが、私のような素人はもうマスクをして、家から出るなと言われている時期は出ず、今は経済を回せと言われたら観光するとか、もう本当言われた通りに動くことくらいしか出来ないのでね。一刻も早く世界が平常に戻ることを祈って、来年もギリギリ死なないように、雑に生きていきたいと思っています。

今年も当ブログを閲覧していただきありがとうございました。こんな低空飛行のブログですが、気が付けば累計のアクセス数も400万を超えて、面倒くさがりな私がよくこんなに続けてきたなと思っています。
来年も今まで通り、雑にのんびりに更新していけたらと思いますので、暇で暇で死にそうなときにでも見に来ていただけたら幸いです。

Final×Dita糸竹管弦の試聴会に行ってきました。

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https://snext-final.com/news/detail/id=1030
Final×Ditaの糸竹管弦のプレミアム試聴会に行ってきたので簡単なレポを挙げたいと思います。試聴会自体は12月20日の日曜日に行っていたのですが、段々コロナの状況も悪化してきていますし、こうやって「試聴会に行ってきました!」なんて気楽に言えなくなるのかなーと思うと今からテンション下がりますね。まぁ3月の緊急事態宣言が出る前に大阪に旅行行った時も、11月に福岡に旅行に行った時も自粛警察からゴチャゴチャ言われましたけど、本当ああいう輩共滅んでくれないかなーと思っているこの頃です。元々ネクラなのにこんな社会情勢なので書く文章のネクラ度も増してしまいますねw
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今回の試聴会はFinal A8000かDita Dream XLSの購入者に限定したイベントとなっており、FinalのショップやEイヤホンなどの販売店ではなく「ホテル雅叙園」で行われました。こんなお高いホテルに行く機会はそう無いのですが、まさかイヤホンの試聴会で来ることになるとは誰が思っただろうか、、、w

今回はコロナもあるからホテル貸し切りでやつたのかなと思っていたのですが、finalの社長曰くコロナの前からこういった試聴会の構想はあったものの良い時期の高級ホテルは大抵予約が取れなくて、コロナ禍でたまたま空いていたので今回実施できたとのことでした。

こういった試みには賛否があるようでTwitterでも色々な意見がありましたが、個人的には非常に好感の持てる試みだと思いました。イヤホンって10万だろうが50万だろうがEイヤホンやらヨドバシカメラやらで適当に立ちながら試聴することが当たり前になっていますが、10万以上の製品って普通に考えたら相当な高級品なわけで、こうやって試聴の機会をフラグシップクラスの製品を購入した人に特別感のある環境で行うのはアリな発想ではないかなーと思うんですよね。
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そんな感じで試聴会の雰囲気自体は本当に素晴らしかったのですが、本命であるFinal×Ditaのコラボ製品である糸竹管弦の出来は正直かなりガッカリさせられました。誰かが「A8000の20万に装飾の10万で合計30万」なんて皮肉言ってましたけど、装飾に関しても非常にチグハグな印象が強かったので個人的にはその皮肉未満の印象が強かったです。

まず音自体はDitaとFinalどちらに近いかと言われるとかなりFinal A8000に近いです。音の傾向としてはFinal A8000の音場を広くして、中低域の押し出しを強くしたA8000をDita Dream XLSに近づけようとした音という印象でした。ここだけ聞くと「なら良いじゃん」と思われるかと思いますが、この音をチューニングで広げた結果A8000で感じられた圧倒的な分離の良さや解像度の高さといった魅力が低くなっている印象があり、それでいてDita Dream XLSほどは音場も広くないし、どっち付かずの非常に残念な音になっている印象でした。

製品の音に対してどこに魅力を感じるかは人それぞれだと思いますが。個人的にはFinal A8000には音の分離の良さ、圧倒的な解像度が高くレスポンスの速い音が最大の魅力だと思っています。そしてDita Dream XLSはカナルイヤホンとは思えない自然で広大な音場と、響きからくる美しい中低音域が魅力だと思っており、どちらも最高級イヤホンとして文句なしの実力を持ったイヤホンだと高く評価しています。

今回の糸竹管弦は、A8000をベースにこの魅力のいいとこ取りをしようとした結果、どちらも中途半端になっている印象が強く非常にガッカリしました。そして、この魅力のポイントに似せようとしている印象があるのに、どちらも当該機種より劣っている印象だったので、そうなっちゃうと「じゃあこの機種の魅力って何? ?」って話になってくると思うんですよね。30万円なんてとんでもない価格のイヤホンなんだったら、1つくらい「他の製品には無い、圧倒的な魅力」持っていなくては話になりません。そしてA8000もDream XLSもその圧倒的な魅力を持った機種でした。しかし、この製品にはそれが全く感じられず、本当に試聴しながらずっと「何だコレは、、、」とモヤモヤした気持ちを募らせる一方でしたね。
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また、デザインも正直凄くチグハグな印象でした。糸竹管弦の筐体には沈金という伝統技法を使い装飾をしているとのことで、ここは個人的には正直好みではありませんがまぁ筐体は理解できるのです。でも、A8000を黒と金の装飾のデザインにしたのに、繋いであるケーブルはDitaの茶色のケーブルで正直全く高級感がありません。イヤホンなんてイヤホンの部分よりケーブルの部分のほうが目に入る部分としては断然広いのに、このチグハグな色のバランスはちょっと私には理解できませんでした。それなら被膜だけでも黒とかの色を使って統一感のあるデザインにすればまだ高級感を出せただろうに、何故このデザイン??と写真を撮りながらかなり首をかしげてしまいました。プレミア感、ラグジュアリー感を出そうとした製品だと思うのですが、個人的にはそれは全く実現できていないと思います。
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そんな感じでFinal×Dita糸竹管弦を聴いてきた感想を書かさせてもらいました。

途中でも書いたように試聴会の雰囲気は素晴らしかったです。高級なホテルの1室を貸し切り、写真のように試聴会のために専用のスイーツを用意が用意されていて、それを食べながら新作の高級オーディオ機材が聴ける。本当に特別感のあるイベントでとても好感を持てましたが「次はFinal単体の製品でこういうイベントに来たい」というのが本音でした。Finalのストアのほうも、こういった特別感のあるショップにしたいのかなーと外観からは思っていたのですが、結局溜まり場になりつつあって、同じ客のグループが関係ない製品聴かせあいながら何時間もたべっているような光景が目に付きますし、正直「やりたいことと、やっていることがズレている」感が最近のfinalにはちょくちょく見受けられるので、色々考えたほうがいいんじゃないかなーと思っていたりします。
個人的にFinalのこういった製品以外のところでも特別感を出そうという考えにはとても好感を持っているので、今後に期待したいと思っています。まぁ、こんな記事書いてりゃ次呼ばれないかもだけどw

本当はこの話と他の内容を色々混ぜた雑記にしようと思っていたのですが、試聴会の感想だけでかなり長くなってしまったので、ここまでにしたいと思います。

HarmonicDyne Heliosのレビュー

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HarmonicDyne Heliosという現在20,280円にて販売されている開放ヘッドホンのレビューです。50mmのベリリウムコート振動版のドライバを採用していることが特徴のヘッドホンですね。
販売サイトはこちら
良い点
・音質はかなり良い。20,280円という価格なら大当たりと言っていい。高音域の見通しの良いスッキリ系のサンウドで、ベリリウムコート系のドライバに多いとても明るく、それでいて音の粗っぽさの無い音を鳴らす。
・本体の造りはなかなかよく、クルミの木を使ったハウジングはなかなか所有欲を満たしてくれる。
・装着感が良く長時間の使用も問題ない
悪い点
・高音域寄りの音で低音域の力感はそこまで無い。
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音質評価 89点
1、音質はかなり良い。ベリリウムコートらしいとてもハッキリとした見通しの良い高音域が特徴的で、解像感の高い音を求めているなら同価格帯で最適解かもしれない。ただ低音は少し軽め

音質はかなり良いです。20,280円という価格を考えると同価格帯でトップクラスの音と言っても全く問題無いでしょう。音質の傾向としては軽い高音域寄りの音で、ベリリウムコート振動版のドライバを採用したヘッドホンに多いとても明るく、スッキリとした高音域を鳴らすことが特徴です。高音域の明瞭さはこの価格帯としては随一と言っていい実力で、ドラムのハイハット音などの鮮やかさが非常に際立ち楽しい音を鳴らしてくれます。ただ、高音域の刺さりやすい帯域もハッキリと鳴らすので聴き疲れを気にする方には向かないかもしれません(音の抜けが大変良いので個人的には気になりませんが)また、低音域はとても硬質でガッチリとした音を鳴らし、重低音域の再現度も低く無いのですが、全体のバランスから考えると少し軽めの音に感じる場面もあることが弱点かなと思います。
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音のバランス
高音域□□□■
中音域□□□
低音域□□■
2、高音域はベリリウムコートに多いとてもスッキリと明瞭で、それでいて抜けの良い見通しの良い音。中音域は演出感が無くサッパリと淡々とした音を鳴らす。低音域は分離が良く締まった音を鳴らすが力感は少し不足する印象。
高音域は非常に明瞭でスッキリとした見通しの良い音を鳴らします。ベリリウムコート系のドライバのイヤホン、ヘッドホンはこういう高音域の傾向が多いのですが、このヘッドホンも同様にとてもハッキリとした明るい音を鳴らしてくれます。ただ、刺さりやすいドラムのハイハットのような帯域を強調気味に鳴らすので、聴き疲れを気にする人には向かないかもしれません。
中音域は特に脚色が無く自然な音を淡々と鳴らす印象です。全体的にサッパリとした音造りでボーカル帯域もサッパリと鳴らす傾向があり、個人的にはあまり気になりませんが、ボーカルの伸びやかさや余韻の美しさは少し感じにくいかもしれません。
低音域は分離の良い引き締まった音を鳴らしますが、少し力感は低めです。とても分離が良く重低音域の再現度も低く無いため、ロック、ハードロックといった音源も十分楽しめるのですが、低音域に魅力が集中しているヘッドホン群と比べるとある程度の力感の不足感は否めません。個人的にこのヘッドホンはあくまで高音域を重視した音造りとして妥協すべきポイントなのかなと思っています。
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3、本体の造りは良く、クルミの木を使ったハウジングはなかなか所有欲を満たしてくれる。そこそこ重たいが装着感も悪くなく使い勝手の良いヘッドホン
ハウジングの造りはなかなか良く、クルミの木を使ったデザインはなかなか所有欲を満たしてくれる印象です。HarmonicDyneという全然聞いたことの無いメーカーのヘッドホンだったので造りはあまり期待しないほうがいいかなーと思っていたのですが、ハウジングの木の加工といい開放部の金属の加工といい非常に良くできておりある程度高級感まで感じられるものになっています。ヘッドホン自体は結構重みがありますが装着感自体は悪くないので長時間の使用もそこまで問題はなさそうですし使い勝手の良いヘッドホンではないかなと思います。
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おススメ度 90点
4、高音域のハッキリとした見通しの良いヘッドホンを探している人におススメしたい名機。低音域の力感の低さだけは少し気になるが、それ以外は本当に素晴らしい実力を持ったヘッドホン。

20,280円という価格でこれだけの音が出ると考えたら相当優秀な製品だと思います。私のように高音域の鮮やかさを重視する人にはかなり良い選択肢になるのではないでしょうか。個人的にもう少しだけ低音域の力感があったら文句なしに絶賛できたのになーという思いもあるのですが、それを差し引いたとしてもかなりの実力のヘッドホンであると自信をもって言える逸品です。
明るいくハッキリとした高音域のヘッドホンを探している人、同価格帯の開放ヘッドホンでなるべく良いものを探している人におススメしたい逸品です。
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