メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2020年08月

SMSL M400のレビュー

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SMSL M400という現在95,950円にて販売されている据え置きオーディオDACのレビューです。

販売サイトはこちら SMSL VMV D1のレビューはこちら

今回のこの製品は色々な意見があります。測定値が素晴らしいとする声があったり、出力インピーダンスが高すぎるだとか、高音域が切れているという意見もあったり様々です。他の方のこの製品のレビューには「測定では」「海外の他のレビューでは」みたいな意見が高確率で付いており、正直「これレビュー書くの気乗りしねぇなぁ、、、」と思っていたのですが、いつも通り「筆者のあくまで聴感上の感想であり、測定上正しいとか、他人の評価と違うなどの話は一切興味無い」ということを断った上でレビューを書かさせていただきます。

前置きが長くなりましたが、最初に今回のDACの良い点、悪い点を最初に簡単にまとめさせていただきます。

最初に良い点と悪い点を簡単にまとめておきます。
良い
・DACチップ旭化成の最上位AK4499EQを採用
・I2S接続に対応しており、HDMIケーブルを使い更に高音質を目指せる。
・MQAデコードに対応(USB接続のみ)
・音質はなかなか良い、とても解像度が高く分析的なハッキリとした音造り。
・音量は固定と可変が選べ、プリアンプ無しでパワーアンプに繋ぐことも可能
悪い点
・Bluetooth機能があるが日本の技適規格は通っていないため、そこらへんは自己責任で。
・音質はかなり分離のハッキリとした
好みの分かれる音に感じる。個人的には同社のSMSL VMV D1のほうが好みではある。(VMV D1のほうがこれより4万円ほど高価ではあるが)

では以下から詳細なレビューに入ります。

再生環境は
SOtM sMS-200(プレーヤー)→ GUSTARD U16(DDコンバーター)→ SMSL M400(DAC)→Glasstone HPA-30(ヘッドホンアンプ、XLR入力使用)→Final D8000(ヘッドホン)
以上を基本とします。
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1、音質は非常に解像度が高い分析的な音であり、好みは分かれると思うが個人的には結構アリ。
音質は非常にサッパリとした解像度の高い音を鳴らします。音の広がりなどを変に付加したりせず、淡々と高精細な音を鳴らしてくれる印象で、スピーカーで聴いても、ヘッドホンで聴いても「最近のDACは本当に細かい音を鳴らすな」と感心するほどです。ただ、正直音楽的に面白い音かと言われると微妙なところで、ここは好みが分かれそうな気がします。非常に高精細な情報量の多い音をDACとして出力してくれるため、音の味としてはアンプ部で上手く自分で加えていくという発想で使うといいのではないかなと思います。
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2、SMSL VMV D1との比較では、M400のほうが更に解像度は高いものの、VMV D1のほうが音楽的で余裕のある音であり好みが分かれる。

同社の約14万円のフラグシップDACであるSMSL VMV D1との比較ですが、まず最初に言っておきますが、個人的にはVMV D1のほうが音楽的な音の性格があり好みです。ただ、今回のSMSL M400は非常に高精細、高解像度を誇っており、この音の繊細や、細かさという面ではVMV D1を上回ると私の聴感上では感じられました。また、本機は高音域が落ちているなどの指摘もあるようですが、個人的な聴感的には高音域は非常に明瞭な明るくハッキリとした音で大変好印象です。
むしろ、個人的にVMV D1と差があるなと感じたのが低音域の質感と音の広がりです。VMV D1の低音域はクセの少ない音でありながらも、非常に力感があり、音源の音の自然な広がりを上手に再現してくれる印象がありましたが、今回のM400は低音域に余裕が無いように感じられ、広がりのある音も本来の音より少しサッパリとした音として鳴らしてしまう傾向があるように感じ、ここは懐の深い余裕のある音であるVMV D1に軍配が上がるかなという印象です。
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3、残念ながら技適の問題から確認はできないが、付属アンテナを接続することでBluetooth入力に対応でき、スマホから直接LDAC接続ができるなど利便性は高い。(自己責任)
ここは技適の問題からあくまで「自己責任」のところとして書かせてもらいます。私もBluetoothでの音質は確認できませんので有線との音質差に言及をすることはできませんが、単体でもなかなか良い音を鳴らしてくれるDACですので、本機とヘッドホンアンプやスピーカーアンプを繋げるだけで非常にシンプルで利便性の高い環境を構築することが可能です。据え置きのオーディオってどうも面倒なことを良しとする風潮があり、こういう無線接続などは「音質劣化するだろ」と毛嫌いされる傾向があるように思うのですが、個人的には最近のBluetooth技術はとても優れており、ヘッドホンなどで無線接続をして音質面に不満を持つことは無いですし、もっと幅広い人に普及させるためにも、こういう便利機能のある製品を歓迎して、国内でどんどん取り扱ってほしいなーと思っています。カジュアルオーディオ万歳です。(過去の「Bluetoothアンテナの接続は自己責任で」みたいな状態で国内で発売されたオーディオ製品もあったようなので、それと同じ扱いとして書かせてもらいます。)
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4、I2S接続に対応し、更に高い次元の音を目指せる。
I2S接続に対応しており、通常のUSB接続や同軸出力などより高い次元の音を目指せます。I2Sって何ぞやと思う方も居るかと思いますが、、、正直私もこれが同軸などの他入力より何が優れているのかは説明できるほど理解していないので「珍しい、スゴイ入力方法が使えるよ!」くらいに思って見て頂けたら幸いですw
I2S入力は一般的なHDMIケーブルにて行います。今回適当な安物のHDMIケーブルで接続してみましたが、音質は同軸より更に高精細さが上がったような、、、?正直ここを断言できるほど露骨な差があるわけではないのですが、逆に言えばそれなりに高級な同軸ケーブル(Wireworld Gold Starlight7)で接続したときと、安物のHDMIケーブルで接続した場合で遜色ない音を鳴らしてくれているように感じますので、それだけでも十分価値はあるのかなと思います。
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5、高解像度、高精細な音を求めている人におススメしたいDAC 
冒頭でも言ったように、個人的には同社のVMV D1を推したいところですが、4万円ほどの価格差がありつつも同社のフラグシップ機であるVMV D1を凌ぐほどの高精細、高解像度な音を鳴らしてくれる本機はなかなか面白い存在であると思います。個人的には分析的な音が欲しいならM400、音楽的な音を求めるならVMV D1という印象でした。

是非VMV D1とM400よく比較をしてご検討いただけたらと思います。

TaoTronics SoundLiberty88のレビュー (ちょっと安っぽいけど、音は良く機能も文句なし)

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TaoTronics SoundLiberty 88という完全ワイヤレスイヤホンのレビューです。今回はメーカーからの貰い物のレビューになります。(基本的にはメーカーから貰い物と明記して欲しいと言われたときだけ明記しています)。正直低価格のワイヤレスイヤホンはあまり興味が湧かなかったのでレビュー依頼は断ってきていたのですが、今回のイヤホンは興味出たので引き受けてみました。

販売サイトはこちら   

良い点
・軽い付け心地でありながら耳から落ちない安定性
・音質はなかなか良い、スッキリとしたオープンタイプらしい綺麗な音造り
・安価ではあるが自動耳検出があるので、耳から外すと自動的に音楽が止まる
・IPX7防水なため、雨に打たれたりしても大丈夫
・イヤホン本体のみで4時間の連続再生が可能、ケースでの充電を含めて約25時間再生とかなりのバッテリー持ち
・接続安定性が高く途切れにくい
・技適マークアリ
悪い点
・筐体はプラスチッキーで安っぽい(まぁ実際安いんだが)
・「AIノイズキャンセリング」と記載があるが、一般的なノイズキャンセルではなく、通話時のノイズを減らす機能なので注意
・低音域は軽め(構造上仕方ないところではあるが)
・AAC、SBCまでの対応でAPT-Xなどには非対応
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1、音質はなかなか良い、約7,000円のワイヤレスイヤホンとしてはかなり優秀ではないだろうか
音質はなかなか良いです。個人的に1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンは全然持っていないため比較できないのですが、正直「最近の7千円の完全ワイヤレスイヤホンって結構まともなんだなー」と驚かされました。音質的にはオープンタイプなため低音域の力感とかはそこまで期待できませんが、全体的な曇りの無いスッキリとした音になっているのが非常に好印象ですし、低音域も量感こそはそこまで無いものの、質感自体はなかなか良く音のバランスの割には力感を感じられる音です。クセの少ない素直な音ですし、誰にでもおススメしやすタイプのイヤホンだと思います。
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2、全体的な質感はプラスチッキーで安っぽいが、接続安定性が高く、機能自体はかなりしっかりしていて好印象。
全体的な質感はかなり安っぽいです。Airpodsのような光沢のある表面仕上げをしていない「ザ、プラスチック」な筐体なので良くも悪くもオモチャ感はかなりあります。でも個人的にはこれは「安っぽいというか、実際に安いし、、、」ということで仕方ないところであるし、下手に高級感を出そうとした製品よりオモチャっぽさが全面に出てて悪く無いデザインかなと思っています。
全体的な質感は安っぽいですが機能はかなりしっかりしています。連続再生はイヤホン本体のみで4時間、ケース込みで25時間とかなり長いですし、接続安定性が高く音が途切れることは滅多にありません。そして、低価格イヤホンでありながら自動耳検出がありイヤホンを耳から外すだけで自動で音楽が止まるようになっているんですよね、ここには感心しました。機能面で不満に思うところは正直全然ありませんね、TaoTronicsは低価格ワイヤレスイヤホンとしては定番のメーカーとなっているようですが、それも頷ける出来の良さです。
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3、「AIノイズキャンセリング」は会話音声のノイズを切る機能なので注意
「AIノイズキャンセリング」はAirpods proなどに使われている音楽を聴いているときに周りの騒音を逆相の音で打ち消す物ではなく、通話の際に自分の声を相手に届けやすくするためのものなので、ここは注意してください。まぁHUAWEI FREEBUDS3みたいにオープンタイプでAirpods proと同様のノイズキャンセル機能を有するものもありますが、正直あまり使い物になる物では無かったので無くて正解だった気もします、、、w
ただ、ノイズキャンセル系の表記は紛らわしくていけませんね。余談にはなりますがこれ以外にも「パッシブノイズキャンセル」というものがあり、これはただ遮音性を高めて周りの音を小さくするだけのものを指したりします。だから耳栓タイプのカナルイヤホンとかだったらとりあえずノイズキャンセルを謳えてしまうわけです。正直紛らわしすぎるのでもう少し何とかならないかなぁと思っています。
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オススメ度 92点
4、文句なしにおススメ出来る基本性能の高いイヤホン。音質面でも機能面でも文句なし。
かなり良くできたイヤホンだなと思いました。音質面では予想外に優秀でしたし、機能面も低価格でありながら妥協感が無く不満なく使える良品だと思います。オーディオオタク的には「流石にこれをメインイヤホンとして使う気はしないが、長時間音楽をしっかりと聴ける充分すぎる音質を持ったイヤホン」というのが、個人的には最もこのイヤホンの誉め言葉としてわかりやすいかなーと思います。メインとして高級イヤホンを使いつつ、散歩や運動中など用に使うイヤホンを安く欲しいという人にはかなり有力な機種じゃないかなと思います。

今回が完全ワイヤレスイヤホンのレビュー第一弾になりますが、こんな感じでこれから完全ワイヤレスイヤホンのレビューを解禁していこうと思います。そのうち好評のランキング形式とかも始めるかもしれませんので、気が向いたら見に来て頂けると幸いです。
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