メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2020年07月

Acoustune HS1695TI Goldのレビュー

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Acoustune HS1695TI Goldという119,800円ほどで販売されていたダイナミック1発構成イヤホンのレビューです。こちらは国内140台限定(海外での限定数はわかりません)で販売されたイヤホンですが、現在これとほぼ同等品と言われるHS1697TIが発売されています。(聞き比べた感じでは同じとは思えなかったけど)
基本的には同じらしいのですがケーブルが変わっているらしく、自分の聴いた印象としては1697tiのほうが音の輪郭ハッキリしていていて、音の抜けの良さは1695Tiのほうが上という印象でした。

販売サイトはこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら
良い点
・とても伸びやかで自然な音造り
・高音域は明瞭でありながら非常に繊細で、強調感の無いスッキリとした音
・独特のフワッと広がる自然な音場感が楽しい
・Pentagonプラグによるリケーブル対応でMMCXより信頼性が高い(らしい)
悪い点
・筐体の形が独特で耳に合わない人も居る
・Pentagonプラグが現状まだあまり普及していたないためリケーブルの選択肢は少ない。
・それなりに駆動力のある環境で聴かないと低音が不足する。
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特徴等
・ダイナミック一発構成で筐体にはチタンを採用。
・Pentagonプラグでのリケーブル対応、ぱっと見MMCXっぽいが別物のプラグなので注意
・ケーブルはシルバーコート銅線と極細のOFC線とのハイブリッド16芯ケーブル。HS1697TIでは8芯ケーブルになっている。
・装着感は私は問題なくつけられるが、筐体の背面の銀色に大きく飛び出した部分があるため、ここが耳に当たってダメという人もそれなりに居そう
・遮音性は一般的なカナルとしては平均的。高級カナルイヤホンの名機は何故か遮音性が低いものが多いのでここは嬉しい。

音質評価 94点
・音質は文句なしに素晴らしい。12万円という価格であるがその価格も決して高くないと思える満足度の高い実力を持ったイヤホンである。
・音の大まかな印象は「非常に自然な音の広がり方をするイヤホンで、自然な音場で耳の周りに自然と音が鳴っている印象があり、イヤホンで音楽を聴いている感覚を忘れさせる魅力がある。個々の帯域の質感も高く、どんな音源も上手く鳴らしてくれる万能機である。」
・音場は広め、自然でとても聴きやすい音を鳴らしてくれイヤホンで音楽を聴いている感覚を忘れさせる独特の魅力がある。
・高い駆動力を必要とする印象があり、手持ちのShanling UP4では低音域の量感に不満を持った(Mojo+PolyやDX220MAXでは問題無い)
・音のバランスはかなりフラット傾向、厳密には少し高音域が強めか
高音域はスッキリと伸びやかな明瞭な音を鳴らす。明瞭な音になるとどうしてもドラムシンバルの音などシャリつく音が刺さり気味に耳に負担となる印象があるが、このイヤホンは明瞭さを実現しながら音の伸びの良さから忠実な再現をしつつ、音の伸び、抜けの良さから耳への不快感を極限まで少なくした音を実現しているように思う。この音の伸びやかさは生楽器系の音源と相性が良く、オーケストラの弦楽器の伸びやかな余韻などが本当に美しく嫌味の無い音で再生される。
中音域は高音域同様、伸びやかな余韻の美しい音を鳴らす。ボーカル帯域は少し広がりのある音を鳴らすが「これが本来の広がり方だ」と言われているような自然で違和感の無い音を鳴らす。ボーカル帯域の広がりのある音というとどうしてもある程度の演出的さ、味付け感が出てしまうものが多いのだが、このイヤホンからはそれが感じられず、どんな音源でも違和感なく聴くことが出来る。
低音域は力感はあまり無いものの、分離が良くスピード感のある音を鳴らす。特に味付けはあまり感じさせない音で、純粋に音の解像度の高さから分離良く、スピード感のある音を演出してくれる印象。ただし低音域は重低音域までしっかりと再現されてはいるものの、全体的に軽めの音となっており、デスメタル系、EDM系などの重低音域の力感、重みを重視する音源では少し物足りなさを感じる。DX220MAXなどの駆動力の高い環境で聴けばかなり改善はされるのだが、それでも物足りなさを感じることはある。(低価格DAPなどでは結構露骨な低音域不足になりやすい)
・音の分離はかなり良く、過度に音の分離を要求するタイプのテクニカルデスメタル音源も余裕をもって分離して再生してくれた。(CryptopsyのShag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源はオーケストラ、ジャズなどの生楽器系やPOPS、アニソン、パワーメタルなど、全体的に音の伸びやかさが本当に素晴らしいイヤホンなので、生楽器系やボーカルの上手さをしっかりと聴きたくなる音源と相性が良い。
・相性の悪い音源はデスメタル、ゲームサウンド、EDMなど、低音域の力感を重視する音源は聴けないことは無いが少し物足りなさを感じる場面がある。
音のバランス
高音域□□□□
中音域□□□□
低音域□□□■
HS1695ti
オススメ度 96点 
・12万円という価格を高いと感じさせない、非常に良くできたイヤホンである。特に全体的な音の伸びやかで違和感の無い自然な広がりのある音は唯一無二であり「カナルイヤホンって違和感のある音が多くない?」と思っている人にほど試して欲しいイヤホンである。
・ダイナミックドライバを採用したイヤホンの名機の1つである。個人的にはもっと派手な音造りのほうが好みではあるのだが、それでも「この音は素晴らしい」と自信を持って言える素晴らしい実力を持ったイヤホンである。

TINHIFI P1のレビュー

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TINHIFI P1という現在18,800円にて販売されている平面駆動ドライバを使ったイヤホンのレビューです。
販売サイトはこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら
良い点
・TINHIFIらしいハッキリとして明瞭な音造り。
・明瞭でありながら音が伸びやかで嫌みを感じない自然な音
・平面駆動でありながら小型で装着感が良く、非常に実用性のある筐体
悪い点
・駆動力のある機材で鳴らす必要がある。
・ボリュームは一般的なイヤホンより2~3割増しくらいで上げる必要がある。

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特徴等
・平面駆動ドライバを採用。
・MMCXリケーブル対応
・ケーブルは柔らかく取り回しが良い。
・5NOFCケーブルを採用。
・筐体は平面駆動とは思えない小ささで装着感も良好
・遮音性は可もなく不可もなく。平面駆動のイヤホンというと遮音性が皆無なものが多いが、このイヤホンは一定の遮音性があり外での使用も問題無い。

音質評価 95点
・音質は素晴らしいといっていい。価格も2万円を切るくらいなので間違いなく同価格帯の名機といっていいだろう。
・音の大まかな印象は「TINHIFIらしいハッキリと明瞭な音造りであるが、全体的に音の質感が滑らかで違和感がなく明瞭でありながら音に「派手」という感想をあまり抱かせない自然な音造りを実現していることが好印象。ただ駆動力はそれなりに必要なので低価格DAPなどでの使用はおススメしない。」
・音のバランスは少し低音域が強めのドンシャリ
・音場は狭くも広くもなくといった印象。適度に広がりのある音を鳴らしてくれるので窮屈感は無い。
高音域は明瞭でありながら音にトゲを感じさせない、伸びやかで自然な音を鳴らす。TINHIFIのイヤホンというと良くも悪くも高音域のドラムシンバルの帯域を目立たせたキラキラという高音域のアクセントが楽しいイヤホンが多いのだが、このイヤホンは今までの明瞭さはありつつも高音域の強調感が少なく、純粋に明瞭で煌びやかな音を自然に鳴らしてくれる。音の伸びやかさも素晴らしく、弦楽器の超高音域がスッと伸びて消えていく余韻の美しさは聴いていて聞き惚れてしまうほどである。
中音域はバランス的には少な目ではあるが、密度のある情報量の多い音を鳴らす。音としては変に濃い音にした違和感のある音とは異なり、純粋にボーカルの声の細部まで高い解像度で表現してくれることから生じるものなため、とても聴いていて自然でかつボーカルの魅力を再発見させてくれるような再現度の高い音である。
低音域はとても分離がよく、それでいて強調感の無い自然な本来の高解像度な音を鳴らしてくれる。よく低音域のキレがあるイヤホンで音の輪郭を変に強調するものがあるが、このイヤホンは純粋な解像度の高さから音の分離の良さを表現してくれる、そのため膨らみのある低音域は膨らんで鳴らしてくれるし、締まった音は締まった音でしっかりと表現してくれる。全体的な音の傾向が明るめなこともあり、スピード感のある音源では本当に素晴らしい疾走感を演出してくれる。
・音の分離はかなり良く、過度に音の分離を要求するタイプのテクニカルデスメタル音源も余裕をもって分離して再生してくれた。(CryptopsyのShag Harbour's Visitorにて確認)
・相性の良い音源はテクニカルデスメタル、スラッシュメタル、オーケストラなど。基本的にどんな音源でも合うが、デスメタル系のスピード感、疾走感を求める音源と特に相性が良い。
・相性の悪い音源はあまり無いのだが強いて言うならEDMやジャズなどは、ちゃんと膨らみのある低音域も再現してくれるとはいえもう少し広がりの強いイヤホンのほうが楽しく聴けるかなという思いがある。
音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□■
低音域□□□□
TINHIFI P1

オススメ度 95点 
・過去のレビューを見てもらえるとわかるが、個人的にこのTINHIFIの音造りは耳に合う事が多いので、そこを加味した点数として見てほしいのだが、今回のP1は「TINHIFIらしい明瞭、クッキリさでありながら、「派手」さをそこまで押し出さずに自然な音を出してくれる」という点で非常に好印象であった。間違いなく2万円近辺のイヤホンの名機と言える実力を持ったイヤホンである。
・基本的にTINHIFIのイヤホンは高音域が刺さりやすいものが多く、このイヤホンも伸びやかさがあるため気になりにくいとはいえ、その性格はしっかりと継承しているため、刺さりを気にする人にはお勧めしない。
・平面駆動となると、素晴らしいイヤホンを沢山出しているメーカーでも「あれ?」と思ってしまうような音の製品を出してくることが多いので心配していたが、いつも通りのTINHIFIらしい音で平面駆動のイヤホンを出してきたことが本当に素晴らしいと思う。
・明瞭なイヤホン、力感がある音、解像度の高いイヤホンを探している人におススメしたい名機である。

TRN M10のレビュー

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TRN M10という1D1BA構成のイヤホンの現在1281円で販売されているイヤホンのレビューです。
最初に謝罪なのですが、このイヤホン届いた直後に低音が抜けてて微妙とTwitetrのほうに書きましたが、どうも私のつけ方が悪かったようで撤回させていただきます。すいません。
また、今回はTRN official storeからのもらい物なので、販売サイトにはそちらのリンクを貼っていますが、Amazonで大差ない値段で販売されていますので好きな場所でご購入いただけたらと思います。
販売サイトはこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら
良い点
・非常にハッキリとした音造り、高音域のキラキラ感が非常に楽しい
・全体的に高解像度、1,200円程度のイヤホンとしては相当頑張っている音
悪い点
・高音域が強めで、音の刺さりも結構強調するタイプなので刺さりを気にする人には向かない
・低音は弱めで高音域が目立つ音造りなので低音を重視する人向けのイヤホンではない。

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特徴等
・1BA1Dのハイブリッド構成で1,200円とかなり安め
・筐体はアルミ筐体で作りとしては安っぽさが無く良い
・2Pinでのリケーブル対応
・装着感はなかなか良好。少し奥まで耳に入れる必要があり、最初聴いたときは浅く挿入していたため低音がほぼ0になってしまったので注意(深く挿入しても低音は少ないが)
・遮音性は一般的なカナルとしては少し低めか、電車などでの使用は特に問題無いが、少し周りの音が入りやすい印象はある

音質評価 81点
・音質はなかなか良い、1,200円でこれだけの音が出れば文句はないだろう。ただし高音域のシャリシャリ感の強い音なので好き嫌いは分かれる音である。
・音の大まかな印象は「高音域のシャリシャリ感が強い、煌びやかな派手サウンド。ドラムのシンバル音がキラキラ、シャリシャリとかなり強めな主張をする音で好みが分かれるが、この価格帯のイヤホンとは思えない非常に明瞭でハッキリとした高音域の刺激感を出してくれるのが好印象。全体的な音の分離、解像度も高く優秀と言える。ただ低音の量感はかなり少な目」
・音のバランスは高音域寄り
・音場は少し広め、適度に響きを感じる音場の広さの音である。
高音域はかなり煌びやかでハッキリとした音を鳴らす。ドラムシンバルのシャリシャリとした音が明瞭で刺激的な音として耳にかなり主張してくる。かなりハッキリとした高音域で刺さりを気にする人にはまず除外して良い音だと思うが、個人的には主張の強さの割には嫌な刺さり方はしないので好印象。音の伸びも悪く無く派手さの割には嫌味なく楽しく聴ける音になっている。
中音域はクセが少なく適度に広がりのある音を鳴らす。変に音を無理やり広げたような音ではなく、筐体の響きから違和感なく自然に広がりのある音を演出してくれる印象で、自然で聴きやすい音を鳴らしてくれる。
低音域は分離の良いハッキリとした音を鳴らすが、力感は少ない軽めの音を鳴らす。音のバランスとしてかなり控えめになっているため、力感は一般的なイヤホンよりも相当低いが、重低音の再現度は低価格イヤホンとしては悪くないので、明らかに低音不足でありながらも以外と聴ける音になっている。POPS、ROCKなどでは低音の量感の不足が気になるが、メタル系の元々量感よりスピード感を優先する音源では楽しく聴ける印象。音の分離も良くスラッシュメタルなどの音源と相性が良い。
・音の分離はなかなか優秀でテクニカルデスメタル音源なども分離して再生されるが、これはただ低音域の量感の少なさから分離させやすい音になっているからという点は考慮して参考にしてほしい。
・相性の良い音源はスラッシュメタル、パワーメタル、メロディックデスメタルなど。基本的に高音域のキラキラとした音のアクセントが気持ちいいイヤホンなので、高音域にキーボードなどのアクセントのある音源と相性が良い
・相性の悪い音源はデスメタル、ハードロックなど、基本的に低音不足な音なので、低音の量や重みのある音を求める音源には向かない。
音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□
低音域□□□■
TRN M10

オススメ度 80点 
・かなり高音の主張の激しい、良くも悪くも騒々しい、やかましいタイプの音のイヤホンなので好みは分かれるが、個人的にはこの価格でこれだけ煌びやかな高音域が出るというのは好印象だったためこの点数。
・高音域の刺さりを気にする人は真っ先に除外していいタイプのイヤホン。
・個人的には有線ピヤホンの音が嫌いでは無かった人向けのイヤホンかなと思う。個人的にはあれと似た傾向でありながら、もう少し高音域の質感を良くした音がTRN M10という印象である。
・ハッキリとした音、高音域のキラキラ感を求める人におススメしたいイヤホン。
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