



LZ A6miniという現在24,980円にて販売されている1ダイナミック+1セラミックツイーター構成のイヤホンのレビューです。LZ A6からBA4基を抜いてシンプルな構成にした弟分的な機種になります。
特徴等
・1ダイナミック+1セラミックツイーター構成。BAが無いので2枚目の画像のようにノズルを外すと内部のセラミックツイーターがよく見える
・MMCX、2pinの両モデルがあり選択が可能
・ノズルの交換により音質の変更が可能で3本のノズルが付属する
・遮音性は一般的なカナルの中では平均より少し良いくらい、一般的な電車などでの使用で問題なることはないだろう
音質評価 90点
・音質は非常に良い、A6がかなり魅力的な音なだけに見劣りするかなと心配であったがminiも非常によく出来たイヤホンであると言える。ただ標準で付いている青ノズルだとセラミックツイーターが目立ちすぎるので黒か赤フィルタでの使用をおススメしたい。・今回は一番印象の良かった黒フィルタでの音質を中心に書く
・音の大まかな印象は「LZ A6の音の濃密さを軽減させて聴きやすくした音。中低域の質感の良さはA6譲りで非常に良いが、音の量感が大分抑えられたおかげで聴きやすくより自然な音になっている。高音域の刺激もマイルドになっており、幅広いジャンルに対応出来る音になっているが、A6ほど音に唯一無二なところは無い」
・音の傾向はA6より大分フラット傾向だが、一般的には軽めのドンシャリか
・音場は一般的か少し広めくらい。A6が音の量感で押してくる印象で音場の広さはそこまで感じなかったが、A6 miniは適度に良い意味での音の鳴らない空間があり、適度に音の広がりとして上手く表現してくれる。
・高音域は非常に伸びやかで聴きやすい音を鳴らす。恐らくツイーターはA6とA6miniで共通のものだと思うのだが、BAでも高音域を補っているのか、A6miniのほうが高音域の主張は大分抑えられており、明瞭な音でありつつもシンバル音等が耳につく印象は無い。A6ほどの鮮烈な音は出ないが、音の自然さはminiのほうが上回っている印象で、適度に伸びやかで聴きやすい高音域がなかなか好印象。
・中音域は特に凹まずに少し広がりのある音で鳴る。A6より少し広がりのある音で、ボーカルの焦点をバチっと決めずに上手く自然な立ち位置で、聴いていてボーカルの近い、遠いを意識させない自然な音で鳴らしてくれる印象。
・低音域は分離の良い音を鳴らすがA6よりかなり量感が減り、力感はそこそこに淡々と鳴らす性格になっている。A6が音の量感、力感でガンガン耳に攻め入ってくるような音であったのに対し、A6miniは非常に淡々とあるがままの音を適度な量感で鳴らしてくれる印象でとても聴きやすくなっている。
・音の分離は非常に良くテクニカルデスメタルのような音源もきちんと分離して再生されるが、やはり力感、量感がありつつも分離の良さも兼ね備えていたA6のほうが、こういったジャンルを聞く分には楽しい印象。
・相性の良い音源は、ロック、ポップス、パワーメタルなど。基本的にどんな音源でも上手く鳴らせる癖の少ない音ではあるが、適度に高音域の伸びやかさや音の適度な広がりから、ミドルテンポの曲と相性が良い印象
・相性の悪い音源は、低音域の力感が少し不足しているという意味でテクニカルデスメタル、デスラッシュ、ハードロックなど。A6 miniも十分低域の力感はあるほうではあるのだが、A6を聞いた後だとどうしても力感に関しては物足りなさを感じてしまう。

音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□■
低音域□□□□□
オススメ度 85点
・比べると個人的にはA6のほうが好きな音ではあるが、A6miniも単体で見れば非常に優秀なイヤホンであるといえる。個人的には標準の青ノズルの音の印象だけはあまり良くないので、何で青ノズルを標準にしちゃったのかなぁという思いはあるが、物自体はかなり良い。(店頭試聴機は多分青ノズルになっているので、試聴の際は店員さんにお願いして黒か赤ノズルで聴いてみてほしい)
・A6は非常に濃密でノリの良い音の暴力みたいな力感のある音であったのに対し、A6miniは帯域ごとの音の性格はそのままにもっと自然で聴きやすい音にしたチューニングという印象。ハードロック、メタルを楽しく聴くにはA6をおススメしたいが「A6の音は流石に濃すぎる、、、」と思う人にはA6miniは非常に良い選択肢であると言える。
・見通しの良い伸びやかな高音域のイヤホンを探している方、A6の音は好きだけど少し濃すぎると思っている方におススメしたい、上手いバランスでまとめられた弟分機です。