メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2018年09月

中華イヤホンレビューはなぜ「絶賛」が多いのか? / やらせレビューの見抜き方

久しぶりに凄くどうでもいい記事を書きたいと思います。

中華イヤホンのレビューに絶賛が多すぎて胡散臭いなんていう話をチラホラと聞くようになりました。その原因としては「試聴出来ないから試聴だけでのレビューが少ない」「気に入らないものをわざわざレビュー書く人が少ない」とか色々な理由も考えられますが、「サンプル提供、貸し出しによるサクラレビュー」というものが横行しているのは純然たる事実でしょう。私もいくつかの企業より提供を受けてのレビューを書いており、それについての考えはこちらをご覧ください。

正直「私のレビューを信用してください」なんて言うつもりはサッパリ無いんです、むしろ「提供品のレビューなんて公平に書けるわけがない」という意見は正直私も十分理解できます。私としては一応なるべく公平に書こうとはしているという努力基準を示すくらいしか出来ませんし、レビューの信用性は見る方が自身で決めて頂くことだと思っています。

そのうえで、今回は中華レビュー関連のことで一部で言われている「レビュー信用性の基準」に関する情報についていくつか書きたいと思います。
①この機種(ZS6等特定の機種)を高く評価しているサイトはサクラである
まぁ、良識のある方であれば真っ先に論外であることは理解できると思うのですが、、、音質の好みというものは千差万別であり音楽ジャンルも多岐に渡ります。私のようなデスメタルをメインで聴く人とジャズ演奏をメインで聴く人の好きな音質が同じわけがないのです。確かにいくつか私にも理解出来ない音造りの製品はありますが、その音も他人の耳には良く聴こえたり、他のジャンルではハマる音の機種である可能性は当然あります。ZhiYin QT5の時も「この機種を褒めているサイトは評価を改めるべきだ」みたいな論争があってウンザリしたのですが、私としてはこういう特定の機種を引き合いに出して自分の評価に正当性を持たせようとする人が一番信用なりません。
②サンプル品は褒めないと次が貰えないから、無理やりでも褒める 
まぁそういう人も居るかもしれませんが、普通はこういう事はありません。確かに最初は「自由に評価してください」と依頼をしておいて、いざ低く評価すると苦情を入れてくる業者も居なくはないですが、そんな業者と付き合ってまで数千円のイヤホンのレビューを書きたいですか?特に個人ブログでレビューを書かれている人はメインでは10万以上クラスのイヤホンを使っている方も多いので、そういう信用の出来ないとこと取引をしてまでレビューを書きたいと思う人は殆ど居ないのではないかと思います。
AliexpressやAmazonのアフィリエイトで儲けるために高評価を書いている
Aliexpressのアフィリエイトは貼ってないので知りませんが、例えばAmazonのアフィリエイトは貼っているアドレスを見ればアフィリエイトであるかどうか分かるようになっています。そしてAmazonの場合イヤホンを売ったときの紹介料は例えば
phb EM023(4,676円)が1台売れたときの紹介料は94円でした。勿論、こういったアフィリエイトの収入は有難いものですが、流石にこの利率のために嘘を付いてまで高評価を付けることは私なら出来ません。
④無理矢理メリットを見つけて、バランスの良いレビューに仕立て上げているのはサクラ
これは非常に真っ当な上手いレビュアーさんのやる書き方です。私みたいないい加減なレビュアーですと、自身の感じた悪い点は悪い点にしか見えないのでそのまま書きますが、①でも書いたように同じ製品でも違った評価をする人が居るように、この音もこういう捉え方をすれば長所になり得ると考え書いているだけであり、むしろ嘘の無い非常に正直なレビューであると言えます。こういうレビューを見てその意図が理解出来ずにサクラであると感じるなら、それは間違いなくただ自身の読解力が欠けているのでしょう。

色々と思うところがありざーっと書いてみましたが、まぁ一番何が言いたいかというと①で述べたように「他人に自身の評価を強要する奴は信用するな」っていうことですね。前から色々言われていたのは知っていたのですが、流石に「詐欺」だ「人を騙してる」だと一線を越えたことを言われ始めているようなので、こういった記事を書きました。

有料レビューなんかのダシに使われたくはないので、リンクは貼りません。
私のレビューの信用性は見る方が各々に決めて頂ければと思います。

NICEHCK NK10のレビュー

20180831_15365720180831_15350820180831_153542
NICEHCKのNK10という10BAイヤホンのレビューです。こちらは現在369ドルにて販売されている商品になりますが、いつもの合言葉「METAL」を伝えて頂くと299ドルにて購入が可能となります。
販売サイトはこちら 割引方法はこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら
特徴等
・10BAという構成でありながら300ドルを切るという破格さ
・ノズルの穴は3つなので恐らく3Way構成と思われる
・2pinでのリケーブル可能(付属ケーブルはNICEHCK CT1と思われる)
・ノズルがかなり太いため、イヤーピースは付けられないものが多い、基本は付属するイヤーピースを使うことを考えたほうがいい
・装着感はノズルの太さもありあまり良いとは言えない(ZhiYin QT5と同じくらい)。私は慣れれば問題無い程度だったが、それでも付け始めは違和感があった。
・音漏れ、遮音性は比較的優秀。電車等での使用であれば基本音漏れ等を気にする必要はないだろう。

音質評価 □□□□□ 86点
・音は非常に良い。10BAの低価格機ということで正直殆ど期待していなかったのだが、音は明瞭かつ情報量の多い音で非常に印象が良い。
・音の大まかな印象は「少し高音域の煌びやか多さが目立つスッキリサウンド。非常に明瞭ですっきりとしたバランスでありながら、10BAらしい音の情報量の多さを両立させた上手い音のチューニングであると感じる。」
・音の傾向はフラットか少し高音域寄り
・音場は一般的で広くも狭くもなくといった印象、全体的な音の濃さがありつつも音にしつこさを感じないので音場の広さは十分に確保されているものと思われる。
高音域は非常に明瞭で明るい音を鳴らす。5BA以上のイヤホンは高音域の曇りが気になるものが多く10BA以上となると10万20万といった高級機でも非常に篭った音を鳴らすイヤホンも少なくないのだが、このNK10は拍子抜けするほど明るく明瞭なスッキリとした音を鳴らしてくれる。音の主張も煌びやかなキラキラとした音はきちんと彩度を落とさずに感じられるが、主張が過度になりすぎず耳に負担にならない聴きやすい音を鳴らしてくれ聴き疲れがしにくいところが非常に好印象。
中音域は特に凹むことなく鳴る。かなりドライバ数の多いイヤホンであるが、ボーカルは埋もれることなく違和感のない音で再生され、ボーカルの質自体にも特に癖は感じられず自然な聴きやすい音を鳴らしてくれる。ただし、ボーカルの音の伸び自体はあまり良くない印象で、ボーカルの繊細な余韻等は少し物足りなさを感じる面もある。
低音域は10BAにしては量感が少なく主張の少ない音を鳴らす。量感自体は少なめなのだが、音の密度、情報量は非常に多く聴きごたえのある深みのある音を鳴らしてくれる。この低音域の密度の高さは非常に良い意味で10BAらしく重みのある音をしっかりと芯から響く力強い音で再生してくれ、ジャズのウッドベースのような音を非常に深みのある聴きごたえのある音で鳴らしてくれる、低音域の質は本当に素晴らしいだけに、これだけの音を鳴らすのならもう少し低音の量感はあっても良かったなという思いはあるが、これ以上低音の量感を増やすと多分高音域曇ると思うので難しいところ。
・音の分離は比較的良くで一般的なテクニカルデスメタルであれば問題無いが、過度に音の分離を要求する音源では音の被りが出てしまう印象。Cryptopsy two pound torchにて確認)
・相性の良い音源はパワーメタル、ブラックメタル、ポップス、アニソン、ジャズ等、低音域の質感が非常に良くブラックメタルのような音源では特有の独特の雰囲気を更に高めてくれ非常に聴きごたえがある
・相性の悪い音源はクラシック、バラード、テクニカルデスメタル等。しっとりとした音源や過度に音の分離を求める音源とし相性が悪い
HCK NK10
音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□□
低音域□□□□

オススメ度□□□□■ 88点
・音は非常に良く、299ドルの10BAイヤホンということでドライバを沢山積んだイヤホンがあまり得意で無い私としては全然期待していなかったのだが、かなり上手くまとめられた非常に良いイヤホンであると言える(正直HCKマークとフラグシップIEMという表記だけでコレクター要素として買った)
・ただし、ノズルがかなり太く装着感は人を選びそうなため注意が必要(それも加味しての点数)
・標準でNICEHCK CT1ケーブルと思われるが付属しており標準でも十分良い音なのたが、ケーブルを変えると更に高音域の見通しが良くなり音の分離も上がり非常に良くなる印象、手持ちで良いケーブルを持っている人はケーブルを変えても楽しんでほしい。(Beat audio Silver sonicで確認)
・BAを沢山積んでいても音の曇らないイヤホンを探してる人、濃い音が好みの人にお勧めしたいイヤホン。

BGVP DMGのレビュー

20180901_14310420180901_14333920180901_14335720180901_14345420180901_143322
BGVP DMGという現在15,000円にて販売されている4BA2D構成のイヤホンです。今回はL.Sオーディオさんからになります(DMのやり取りをしてる感じだと、日本語でやり取りが可能ですし気さくで感じ良いお店で好印象)

販売サイトはこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら 
特徴等
・4BA2D構成でダイナミックドライバにはグラフェンとチタン振動版を採用
・帯域分割は4Way
・アルミ筐体
・MMCXでのリケーブルに対応
・黒(標準)、金(低音強調)、銀(高音強調)の3種類のノズルにより音質の調整が可能。黒の部分は本体色と同じ色になるため、青筐体のものを購入すると青になる。
・装着感はなかなか良い、4BA2Dという構成でありながら筐体は比較的小さく耳の収まりが良い
・遮音性は一般的なカナルの平均クラス、一般的な音量であれば音漏れ等は殆ど気にしなくて良いだろう。

音質評価 □□□□□ 91点
・音はかなり良い4BA2Dとかなり無理な構成をしている割に出音は非常に素直
・フィルタはフィルタが薄い順に銀(高音強調)、黒(標準)、金(低音強調)となっているが、個人的には金(低音強調)が一番好印象だったため、金フィルタの音を中心に書く
金フィルタ(低音強調)
・音の大まかな印象は「非常に立体的な低音域を鳴らす情報量の多い音。ガツンと響く低音域が印象的ながら、質感は雑にならない非常に細かく粒立ちの良い音を鳴らしてくれるところが好印象。」
・低音強調フィルタは大抵のイヤホンだと音が籠ってしまい良い印象を持たないのだが、このイヤホンの場合は高音域の音量だけを上手く抑えてくれて非常に聴きやすい音になる、音のバランス的にも低音強調フィルタを付けた時が一番整っているように思う。また不思議なことに音場もこの金フィルタが一番広く感じられる。
・音の傾向は軽く低音寄り
・音場は少し広め、適度に広がりのある音を鳴らしてくれ窮屈さを感じさせない
・高音域はスッキリとした伸びやかで嫌味の無い音を鳴らす。それなりに主張はしっかりとある音であるが耳への刺激は少なく、明瞭でありながらスッと伸びていく聴きやすい音は嫌味が無く非常に自然で聴きやすい音になっている。この音の伸びの良さのおかげでロック、メタルといった音源だけでなくクラシック等の生楽器系の音源にも相性が良い。
・中音域は特に凹むことなく、自然な音を鳴らす。ボーカルは余裕のある伸びやかな音を鳴らし、音の余韻までしっかりと再現してくれそうな聴きやい音を鳴らしてくれる。音自体に癖は感じられないが、ボーカルの音像は少し大きめかも
・低音域は情報量が多いながらも非常に分離の良い解像感の高い音を鳴らしてくれる。低音域は重低音までしっかりと感じられる帯域の広さを持ち合わせており、質の良い低音が高い密度と分離を持った状態で耳に押し寄せてくる、この情報量の多さの低音をきちんと分離の良い状態で耳に届かせてくれるイヤホンは珍しく、かなり上質な低音域であると感じる。
・音の分離はかなり良くでかなり音の分離を要求するテクニカルデスメタル音源でも全く問題なく音が分離して再生され、密度の高い低音域が物凄い音数となって耳に押し寄せてくるCryptopsy two pound torchにて確認)
・相性の良い音源は、デスメタル、ハードロック、POPS、アニソン系など、基本的に何でも卒なく鳴らしてくれるタイプなので音源は基本的に選ばないが、低音域の質感の良さが非常に魅力的なので低音域にアクセントのある音源とはより相性が良い。
・相性の悪い音源はあまり思い浮かばないほど上手く鳴らしてくれるのだが、強いて挙げるならバラード、オーケストラ等だろうか。オーケストラはこの構成のイヤホンとしてはかなり自然な音を鳴らしてくれて好印象だったのだが、多少音の分離が強すぎて逆に違和感を持つところがあるかもしれない。
黒フィルタ(標準)
音の大まかな印象は「金フィルタより高音域の刺激が強くなり、音場が少し狭く全体的に鋭利な音になった印象。高音域のキラキラという主張が強くなり、メロディックデスメタルのようなキラキラとして高音域がアクセントになる音源はより楽しく聴けるようになるのだが少し聴き疲れはしやすくなる印象」
・音の傾向は軽く高音域寄りのドンシャリ
・高音域はキラキラとした主張の強い明瞭な音を鳴らす。煌びやかで非常に楽しい音ではあるのだが、金フィルタと比べて少し聴き疲れしやすい印象を受ける。
・中音域は金フィルタより少し凹む。ボーカルの質感は特に変わらないのだがボーカルが半歩後ろで歌っているような印象になる。
・低音域は金フィルタより鋭利で音のエッジが際立つ音が鳴る。スラッシュメタルのような音源は疾走感がより強く得られて非常に楽しくなるが、金フィルタのような音の重厚な印象は少し減って軽快なノリの良い音になる。
・相性の良い音源はスラッシュメタル、メロディックデスメタル、POPSなど
・相性の悪い音源はクラシック、合唱作品など
銀フィルタ(高音強調)
・音の大まかな印象は「圧倒的に高音域の主張の強い音になり、高音域のキラキラとした音で「今BAドライバが活躍しています!」と言わんばかりの主張の音になってしまい、帯域ごとの分離やバランスが少しわざとらしく感じる」
・音の傾向は高音域寄り
・高音域はかなり派手な音が鳴る。耳につくほど刺激の強い音がガンガン鳴るわけではないのだが、キラキラとした高音域の主張がかなり強く「今高音域のBAドライバが頑張ってます!」と言わんばかりの主張をしてくるので、少しバランスとして崩れ気味な印象を持つ。
・中音域はそれなりに凹む。ボーカルが2歩遠くで歌っているような印象になる。
・低音域は黒フィルタとあまり変わらず。
・相性の良い音源はメロディックデスメタル、パワーメタル等
・相性の悪い音源は、クラシック、EDMなど
BMG DMG

音のバランス 
金フィルタ(低音強調)
高音域□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□■ 
黒フィルタ(標準)
高音域□□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□ 
銀フィルタ(高音強調)
高音域□□□□□
中音域□□□
低音域□□□□ 

オススメ度□□□□□ 92点
・音質は非常によく、情報量が多く分離の良い音のイヤホンが欲しい人には手放しで勧められる名機といっていいだろう。4BA2Dでダイナミックはグラフェンとチタン振動版なんて、これだけイロモノっぽい構成のイヤホンでも当たりな音が出てきたりするから最近のイヤホンはイマイチわからん、、、w
・4BA2Dという構成のおかげか、非常に情報量の多い濃い音になっているが、その濃さが嫌味にならない秀でた分離の良さがあるため非常に自然で聴きやすい音になっている。
・情報量ね密度感の高いイヤホン、低音域の重厚感を求める人、少し派手な音のイヤホンが好きな人にお勧めしたい名機。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新コメント
記事検索
メールアドレス
ご意見ご要望等は
headphone.metal.blog
@gmail.comにお願いします

レビュー依頼等も受け付けておりますが、高評価を前提とするものは予めお断りします
読者登録
LINE読者登録QRコード
  • ライブドアブログ