メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2018年07月

HIFIMAN RE2000 Silverのレビュー

20180714_00172620180714_00170420180714_00152720180714_00145920180714_001446
HIFIMAN RE2000Silverという現在139,990円にて販売されているダイナミック1発のイヤホンです。以前にレビューをしたRE2000の弟分機種になります。
今回はHIFIMAN JAPANさんからのレンタル品のレビューになります。
販売サイトはこちら  RE2000のレビューはこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら

RE2000との相違点
・価格が定価ベースで6万円ほど安い
・筐体がアルミになり重さも軽くなった(RE2000は真鍮筐体 )
・ケーブルのプラグがストレートプラグに変更(RE2000はL字)
・アルミ筐体になったことで音は全体的にサッパリとした音に変わっている、音の響きが少し減りもう少しタイトな音になった印象

特徴等
・アルミハウジング
・トポロジータイヤフラムを採用した9.2mmダイナミックトドライバー1発構成(トポロジーダイヤフラムはダイヤフラムの表面に特殊なメッキ処理を施したもの)
・2Pinプラグでケーブル交換可能
・付属ケーブルは銀メッキ結晶銅線を採用
・装着感は正直良くない、RE2000より軽量化されたため付け心地は少し良くなっているものの、筐体の大きさは変わらないので耳に当たって痛いという人は少なくないだろう(私は問題ない)ただ筐体が軽くなったぶん耳のズレ易さは大分改善されており問題なく付けられる人にはRE2000より大分快適に感じられる。
・遮音性は平均より少し悪め、Olasonic TH-F4NやSony MDR-EX1000よりはマシというくらい

音質評価 □□□□□ 89点
・音は非常に良い。パっと聴きでもRE2000同様のドライバの質の高さが感じられる質の高い音。
・音の大まかな印象は「純粋にクオリティの高いナチュラルな音。とても解像度が高くRHA CL1に匹敵するほどの明瞭な音を鳴らしつつ音にトゲが無くとても自然な音を鳴らすのがとても好印象。RE2000と比較して全体的に音の響きが減りタイトな音になっており、軽快でノリの良い音になった一方RE2000の音の深みは少し減ったかなと」
・試聴の際にはイヤーピースに注意してほしい。前記したように装着感が良くなくイヤーピースをかなり選ぶ機種なため合うイヤーピースではないと本来の音が聞けない。
・音の傾向は基本的にはフラットだが少しだけ高音寄りか
・音場は広め、RE2000より筐体の響きで広がる印象は無いのだが音の抜けの良さから音場自体は広く感じられる。
・高音域は非常に明瞭でRE2000より少し派手なわかりやすく良い音を鳴らす。RE2000の高音域はじっくり聴かないと良さが分かりにくい耳への負担がない非常に伸びが良い音だったのに対し、RE2000Silverは分かりやすく明瞭な音が鳴っており、ハイハットやキーボードのキラキラとした音が非常に綺麗に気持ちの良い音で鳴ってくれ、RE2000と同様に音の抜けの良さから耳に付く感じがなく音に嫌味がない。高音域のスッキリ感はRE2000よりRE2000Silverのほうが上といっていいが、RE2000の高音域のほうがナチュラルな音だと感じるのでここは好みの差だろう。
・中音域は特に凹む事なく鳴る。RE2000と比較してボーカル帯域の広がりは抑えられており、よりタイトな音を鳴らしてくれる。広がりが少し抑えられている以外の音の印象は非常に近く、自然でとても伸びの良いボーカル帯域が鳴ることが印象的。ハイトーンのボーカルのロングトーン等少し耳に刺さりやすいような音がしっかりと鮮やかな音を鳴らしつつ余韻までしっかり感じられるなかなか聴きごたえのある音を鳴らしてくれる。(Angra Holy landにて確認)
・低音域はRE2000よりタイトで軽快な明るい音を鳴らす。非常に分離が良く軽快な音を鳴らしてくれ低音域の分離の良さはRE2000よりRE2000Silverのほうが優位にあるようにも感じるのだが、重低音の表現力はRE2000のほうが優れており、Silverのほうが比較すると少し軽い音に感じる。ここを軽快な音と好意的に捉えるか、重みの無い音と捉えるかで好みは分かれるように思う(あくまでRE2000と比較すればという話でRE2000Silverも十分重低音の再現力はある」
・相性の良い音源は、ポップス、アニソン、ジャーマンメタル、EDM等。どんな音源でも上手く鳴らしてくれる幅の広さがある機種だが、RE2000より全体的に軽快な音を鳴らす傾向からアップテンポな明るい曲と相性が良い印象。
・相性の悪い音源は、、、正直無いと言っていいレベルなのだが強いて挙げればブラックメタルのような録音の極端に悪い音源やノイジーな音源はこういう純粋に良い音が鳴ってしまうイヤホンより、もっと特定音域を強調したイヤホンのほうが相性は良いと思う。

音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□□
低音域□□□□■

オススメ度□□□□ 83点
・音は非常に良くRE2000より良いと思える点もいくつかあるのだが、単純な音質比較としては個人的にはノーマルRE2000のほうが好きである。
・価格差を考慮して妥協するというよりは、音の傾向の違いで選んだほうが良い。RE2000を気に入ったのであれば価格差があってもRE2000を買ったほうが良いし、この軽快な音のRE2000Silverのほうが気に入ったのであればこちらを買ったほうが良いだろう。
・ノーマルのRE2000が自身のメイン機となっているため比較して少し厳しめに評価してしまったかもしれないが、音自体は非常にレベルの高い機種で約14万円という価格も十分納得できる質の高い製品である。

NICEHCK DT500のレビュー

20180721_12015220180721_12014220180721_120004
NICEHCK DT500という現在12,229円にて販売されている5BAイヤホンです。
販売サイトはこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら

特徴等
・5BA構成でありながら1万円前半の低価格
・MMCXリケーブル可能
・筐体の作りはなかなか良い
・遮音性は高め、音漏れなどは基本気にする必要はない

音質評価 □□ 20点
・音ははっきり言って良くない、5BAでこの価格というところを考えれば地雷とまでは言い難いのだが、音的には地雷に限りなく近い機種。正直チューニングミスだろうとしか個人的には言えない音が鳴る。
・音の大まかな印象は「中音域が非常に被る不自然な音、高音域は少し籠るものの低音域の質感は悪くないのだが、中音域が明らかに帯域の被りが酷く1人のボーカルが2~3人で歌っているように感じる違和感がある音」
・音の傾向はかまぼこ
・高音域は少し曇る、基本的にはそれなりに明瞭な音を出してくれ煌びやかなドラムのハイハット音等は鮮やかに鳴らしてくれるのだが、ボーカルが入ってくると一気にバランスが崩れこの帯域の曇りも酷くなる。
・中音域はかなり不自然な音を鳴らす。明らかに幾つかのドライバが中音域で帯域被りを起こしており他の帯域と比較して音の歪みが酷い。特に高い声のボーカルでこの傾向が顕著に表れており、女性ボーカルや男性のハイトーンボーカルの曲では歪み感が非常に強く、それでいて1人のボーカルが2、3人で歌っているような明らかな音の被りを感じる。正直私はあまりボーカル帯域を重視しないほうなためボーカル帯域で違和感を持つことは少ないのだが、この機種の中音域は一聴してすぐに強い違和感を持った。
・低音域は膨らみのあるゆったりとした音を鳴らす。低音域のドライバの質は悪くないようで音数の少ないバラード音源などではそれなりに質の良い音を鳴らしてくれるのだが、音数が増えてくると中音域の歪みが影響して音が曇り不自然な音になってしまう。音の分離はそれなりに良く一般的なデスメタル音源であればそれなりに分離して鳴らすが、テクニカルデスメタルは試す前から絶対無理だろうと分かるレベルの分離
・相性の良い音源は、ゆったりとした歌謡曲、ボーカルの無いインスト音源などか、ただあくまで聴ける音源を無理やり探しただけであり基本的どんな音源でも違和感がある
・相性の悪い音源は高い声のボーカルが入る音源は基本的に全般

音のバランス
高音域□□□
中音域□□□□□
低音域□□□□

オススメ度□□ 20点
・正直個人的にはチューニングミス機としか言いようが無い機種である、ここまで中音域で違和感を持った機種は初めてというくらいに帯域の被りがあり音が歪んでいる。
・申し訳ないがお勧めしない機種

phb EM023のレビュー

20180718_12591120180718_13012820180718_130143
phb EM023という2BA2D構成のイヤホンです。所謂KZ ZS6を真似して作られた機種のひとつですね。販売価格は5,250円で現在Amazonのみで販売されています。
販売サイトはこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら

特徴等
・2BA2D構成
・MMCXリケーブル対応
・付属のケーブルが二本付いており、銅ケーブル(マイク付き)と銀メッキケーブル(マイクなし)の音をそれぞれ楽しめる
・筐体の造りは非常に良い、KZ ZS6と同様しっかりとした金属筐体で安心感がある。
・遮音性、音漏れ防止はあまり良くない。遮音性は背面が大きく空いている割にはそこまで気にならないのだが、音漏れは通常のカナルより大分多めと思ったほうがいいだろう

音質評価 □□□□ 95点
・音は非常に素晴らしい、印象としてはKZ ZS6の「私は好きだけど好みは分かれるだろうな」と思っていた部分が幅広い人に受け入れて貰えるバランスの良い音になった機種という印象。
・音の大まかな印象は「KZ ZS6と同様の元気なドンシャリ傾向の音で、金属的で鋭利な高音域や解像度の高さはほぼ同等のものを持っているが、全体的にKZ ZS6より低音域の量感が増し、高音域の刺さりが減り非常に聴きやすくなった音」
・音の傾向は少し低音が強めなドンシャリ。ZS6は高音域が目立つバランスであったがEM023は少し低音域が目立つバランス。
・音場は少し広め、全体的に鋭利なキレの良い音を鳴らしつつも、音場の広さと音の抜けの良さから聴き疲れは音の傾向の割に少ない。
・高音域は非常に明瞭で鋭利な音を出す。ZS6ほどの派手さは無いものの、明瞭さは同等のものを持っており、明るく煌びやかでありつつも耳につかない丁度良いバランスでチューニングされていると思うが、私は高音域の刺さりに関しては元からたまり気にならない人なため、刺さる音が苦手といった人には難しいかもしれない。
・中音域は特に凹むことなく鳴る。音の質としても癖は少なく、ボーカル帯域で少しエコーのかかったような音は適度に広がりのある音を再現してくれるし、タイトな音を鳴らしているときは締まりの良い音にと柔軟に音源の音を再現してくれる。この値段の2BA2D構成でこれだけ自然な中音域が出せる機種は珍しいのではないかと思う。
・低音域は力感のあるハッキリとした音を鳴らす。個人的にはZS6も高音域の刺さりは気にならなかったため、ZS6よりEM023が優れていると思える面は低音域の質感が一番強い。ZS6より重低音の再現力が高く音にしっかりと重みを感じられ、質としては締まりのある音を鳴らしつつも、適度に膨らみのある音は膨らみを持ってきちんと再現しており、聴いていてどんな音源でも上手く対応してくれる柔軟さがある。特に重低音域の再現力の向上は顕著で、ZS6も重低音はより感じられる音であったが更に力感のある音を鳴らしてくれデスメタル、ハードロックといった音源での迫力はかなり増している。
・全体の音の分離は非常に良く、テクニカルデスメタルも全く問題なく分離して再生されるCryptopsy two pound torchにて確認)
・相性の良いジャンルはメロディックデスメタル、ハードロック、ポップス、明るいアニソン、ポップス、ジャズなど。高音域の煌びやかな音はZS6と同様に再現されているためメロディックデスメタルなどは非常に相性が良く、それでいて音の癖が大分減ったため幅広い音源に対応出来るようになった。
・相性の悪い音源は、何でも元気に鳴らしてしまうキレの良い音の傾向なため、しっとりとしたバラードなどは相性が悪いかもしれない。

音のバランス
高音域□□□□■
中音域□□□□
低音域□□□□□

オススメ度□□□□□ 93点
・非常に良く出来たイヤホンで個人的にはKZ ZS6の改良版と思えるくらいバランスの良くなったイヤホンである(他社のイヤホンではあるが)しかし、音の傾向自体はZS6と非常に似ているため、ZS6を使っており全く不満を持っていない人にわざわざ買う必要があるかというと微妙なところ。このイヤホンは「ZS6の音は好きだけど、もう少し高音域の刺さりは抑えたい、もう少し低音の重みがあってもいいな」という人にドンピシャで刺さるイヤホンかなと思う。
・本当に最近の安価な2BA2D構成のイヤホンの実力は凄いなと再認識させてくれるイヤホンである。ZS6も物凄い製品だと思っていたが、こちらの製品も同等かそれ以上のポテンシャルのある製品である。
・ZS6の音が好きだったもののもう少しバランスの良い音が欲しい人、ノリが良く分離の良い音のイヤホンを探されている方に是非お勧めしたい名機。

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新コメント
記事検索
メールアドレス
ご意見ご要望等は
headphone.metal.blog
@gmail.comにお願いします

レビュー依頼等も受け付けておりますが、高評価を前提とするものは予めお断りします
読者登録
LINE読者登録QRコード
  • ライブドアブログ