メタラーのヘッドホンブログ

うちも含めレビュアーなんてクソですよクソ。

2018年06月

KZ ZS10のレビュー

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KZ ZS10という4BA1D構成のイヤホンです。通常価格は44ドルとなっていますがいつも通りの合言葉の「METAL」を伝えて頂くと33ドルにて購入可能です。
販売サイトはこちら  In-Canal Earbuds Rankingはこちら
特徴等
・4BA1D構成
・ケーブルは2pinにて交換可能
・装着感はなかなか良好、筐体が大きめなため耳が小さい人には合わないかもしれないが個人的には安定性がありフィット感がなかなか良い
・遮音性は一般的で良くも悪くもない印象

音質評価 □□□□ 89点
・音質はなかなか良い、良くも悪くも「ドライバを沢山積んでる」とすぐにわかる濃い音。
・音の大まかな印象は「非常に濃密で4BA1Dと聞くと「だと思った」と言いたくなる音。非常に中低位気の音が濃密で、かつきちんと分離の良い整理された音が出てくることが好印象であり33ドルで買えるイヤホンであることを忘れさせるが、高音域の明瞭さはもう少し欲しかった」
・音の傾向は中低音域寄り
・高音域は曇りがなく煌びやかな音を鳴らしてくれるが、音の伸びが今一つな印象で音の鮮やかさの割にはスッキリ感を感じられない音が鳴る。ドラムのシンバル音のような煌びやかな音を明瞭できちんと煌びやかに再生してくれるのだが、低音域の量感の多い場面では曇りまではしないものの高音域に窮屈さを感じる。
・中音域は特に凹むことなく鳴るのだが、低音が多い場面では少し遠めに感じることも。ボーカル帯域は余計な味付けの無い自然な音を鳴らしてくれるのだが、高音域同様音の伸びはいまひとつな印象。この帯域も音の濃密さが際立っており、ボーカルの音が濃く力強い音で再生される。
・低音域は非常に濃密で整理された音を鳴らす。低音域の質感は非常に優秀で、他社のこの価格帯のイヤホンではまず他には無いだろうと思えるほど密度があり、重低音まで再現された力感のある音を鳴らす。また密度がありつつも音の分離は優れており、テクニカルデスメタルのような音源でも基本的には問題なく再生してくれる。(Cryptopsy two pound torchでは音の被りを感じたがOrigin Finiteでは問題無く分離して再生された)
・相性の良い音源は、デスメタル、パワーメタル、ハードロック、ゲームサウンドなど。低音域の密度感と分離の良さが非常に際立っているため、低音に力感のある音源を聴くのには非常に相性が良い
・相性の悪い音源は、オーケストラ、シンフォニックメタルなど、高音域の明瞭感がイマヒトツなため少し不満を持ちそう

音のバランス
高音域□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□□

オススメ度□□□□□ 89点
・音は非常に良い、レビューの文章は全体的に厳しめのことを書いているが、出来が良すぎて33ドルという価格を忘れて、こういったドライバを沢山積んだ数万円の高級機と比較して「こういうところは劣る」という印象を持ってしまい厳しめの記載をしている(この価格帯のイヤホンでそういった機種と比較しようとは基本思わないのだが、比較したくなるだけの実力のある機種である)
・KZ ZS6が派手すぎて合わなかった人は多分ZS10は非常にお勧めしやすいのだが、ZS6の音が好きだった人には多分「面白みがない」と思ってしまうイヤホンではないかなと思う。これだけのドライバ数でありながら整理された音を鳴らし、癖の少なさなど単純な音質比較ではZS6より良くできているとは思うのだが、ZS6のような癖があっても楽しい音を求める人には物足りなさもあるかしもれない。
・ドライバ数の多いイヤホンの入門として、力感のある低音域を鳴らす低価格イヤホンを探されている方などにお勧めしたい機種。

注意
下記Amazonリンクの場合はAli expressで買うより少し割高かつ合言葉での割引も利きません。
安く買いたい場合はAliexpressのこちらからご購入頂き、少し割高でも手軽に買え早く届くAmazonのほうが良いという方は以下リンクからどうぞ。

acoustic effect YSM-04/RSのレビュー

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acoustic effect YSM-04/RSという60,480円にて販売されているシングルBAイヤホンです。現在はフジヤエービックだと10%オフクーポンが適用可能となっており54,432円にて購入が可能です。
メーカーサイトはこちら 販売サイトはこちら In-Canal Earbuds Rankingはこちら

特徴等
・シングルBAイヤホン
・ボイスコイルに純銀を採用
・1枚目の画像のように金属製のとてもしっかりした箱が付属し所有感を満たしてくれる。
・リケーブルが可能だが、端子はゼンハイザー HD25やFitearなどで採用されている太い2pinタイプで互換性はあまり無い。ただこの端子は抜き差しに強く耐久性には安心感があり個人的には非常に好印象。
・メンテナンスツールが付属しており、ステムの耳垢防止フィルタの交換が可能
・遮音性、音漏れ防止は一般的なカナルイヤホンとしては平均レベルで良くも悪くもない印象、下部に大きめの空気穴があるが、音漏れは特別多い印象はなく基本的には気にする必要は無い

音質評価 □□□□□ 87点
・音質は非常に良い、個人的にシングルBAのイヤホンとしては現状最も優れた音質だと思っている。
・音の大まかな印象は「少し高音寄りでスッキリとした非常に上品な音を鳴らすイヤホン。全体的な音のバランスが素晴らしく癖の少ないタイトな音で、良い意味で最上級の「普通の音」を鳴らしてくれる名機」
・音の傾向は少し高音域寄り
・音場は少し広め、金属筐体の響きがしつこくない範囲で付加されている印象で聴いていて違和感のない自然な音場を表現してくれる。
・高音域は非常に明瞭でスッキリとしながら、伸びやかで上品な聴きごたえのある音を鳴らす。高音域の主張は強めで聴き疲れしやすい音が苦手な人にはあまり向かないかもしれないが、明瞭でありながら音の伸びが良く煌びやかなハッキリとした音を鳴らしつつも歪み感が無く聴いていて耳につく印象が無く非常に上品。個人的にBAドライバの弱点は低音ではなく高音域の鮮やかさが足りないことだと思っているため、YSM-04/RSの繊細かつ鮮やかな高音域の表現力には驚かされた。
・中音域は癖の無い自然な音を鳴らす。ボーカル帯域の質感は非常に自然で、音の広がりも音源に合わせて広すぎず狭すぎない音を再現してくれている印象があり、聴いていて違和感の無い聴きやすい音を鳴らしてくれる。
・低音域は量感は少なめだが、タイトで歯切れの良い音を鳴らしてくれ腰高感は意外と感じられない。低音域は量感は少なく重低音の再現力もダイナミックのイヤホンと比べれば流石に低いのだが、タイトで非常に歯切れが良い音を鳴らしてくれるため大抵の音源で意外なほどに腰高感は無く、とても軽快でノリの良い音を鳴らしてくれる。音の分離も非常に良くテクニカルデスメタル音源も問題なく分離して再生されたが、これは重低音をあまり再現していないから分離しやすいせいという印象もある(Cryptopsy two pound torchで確認)
・相性の良い音源は、ロック、アニソン、パワーメタル、メロディックスピードメタルなど、基本的に癖が少なく綺麗な音を鳴らしてくれるので音源はあまり選ばないが、高音域の繊細な表現力の高さから、声の高い女性ボーカルやメロディックスピードメタルのような煌びやかで明るい音源との相性が良い印象。
・相性の悪い音源は、低音域の再現度の低さからハードロック、デスメタル、EDMなどの重低音の重みや迫力を要求する音源

音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□■
低音域□□□□

オススメ度□□□□■ 85点
・音は非常に良くシングルBAのイヤホンの中では最も好印象であり、ケーブルに互換性の低さを無視しても耐久性の高い形状を使ったり色々よく考えて作られているイヤホンだなと思うのだが、シングルBAで5万超えというとやはり値段は大分張る印象があり「お買い得」とまでは言いにくいためこの点数。ただし聴けば納得できるだけの説得力のある音を鳴らしてくれる製品であると思っている
・非常に癖が少なく、個々の音の再現度の高い忠実なイヤホンである。重低音の表現は流石にシングルBAであるため物足りなさもあるのだが、個人的には少し高音域に寄った音であっても、中高音域の再現度が非常に高いYSM-04/RSは「良い音の基準」の1本として持っておきたい非常にクオリティの高い製品である。
・繊細で鮮やかな高音域を鳴らす製品、癖が少ないクオリティの高い製品を探している人に是非お勧めしたいイヤホン

HIFIMAN SUNDARAのレビュー

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HIFIMAN SUNDARAという現在54,000円にて販売されている平面駆動ヘッドホンです。今回は国内代理店からのレビュー依頼によりレンタル品を試聴してのレビューになります。
販売サイトはこちら

特徴等
・平面駆動ヘッドホン
・開放型
・従来モデルより駆動しやすくなったと謡っており、実際スマホの直刺しでも意外なほどきちんときれいな音で再生された(勿論据え置き機材でしっかり鳴らしたほうが音は良いが)
・装着感はなかなか良い。372gと軽くはないヘッドホンだが、過去のHIFIMANの400シリーズなどはかなりズッシリとくる重さのヘッドホンだっただけに拍子抜けするほど快適に感じる。(HE400シリーズヘッドホンと比べ80%も薄型化されたとのこと)

音質評価 □□□□□ 88点
・音質は非常に良い、過去のHE-400、500などのシリーズとは音の傾向がかなり異なっているため最初は少し戸惑ったが、非常にHIFI調で明瞭な音
・音の大まかな印象は「非常に明瞭でスッキリとした音で、1音1音の追いやすい音源の粗まで暴き出してくれる非常に解像度の高いヘッドホン。過去のHE-400のような重厚感のある低音の音とは全く違う方向の音だが、非常にハイファイで見通しの良い透き通った高音域を鳴らすことが好印象。」
・音の傾向はフラットだが、厳密には少しほんの少し高音域寄りか
・音場はヘッドホンとしては特に狭くも広くも無くといった印象。開放型なため音場に窮屈感などは全くないのだが、音自体が非常にハイファイな明瞭な音なこともあってか、音場の広さはあまり感じない。
・高音域は非常に明瞭で見通しの良い透き通った音を鳴らす。正直過去のHE-400などは高音域よりも低音域に魅力が強く出ている機種であったため、ここまで明瞭で鮮やかな高音域が鳴ることには少し驚いた。音の歯切れが非常に良く、ドラムのシンバル音やキーボードのキラキラとした音が膨らまずカッチリとした音で鮮やかに再生される。高音域の刺激自体は少し強めなため音の刺さりを強く気になる人には少し向かないかもしれないが、伸びやかで明瞭な音なため個人的には音の刺さりは全く気にならない。
・中音域は特に凹むことなく自然な音を鳴らす。HE-500は少しボーカル帯域は膨らみを持たせたゆったりした音であったのに対し、こちらは非常に癖の無いありのままの音を鳴らす印象でそこまで面白みの感じられる音ではないが、しっかりと余韻まで再現された忠実性の高い音を鳴らしてくれる。
・低音域は非常に歯切れがよくカッチリとした音を鳴らしてくれる。HE-500が低音域をゆったりとさせ密度の高い音を鳴らしていたのに対し、こちらはかなりタイトで淡々とした音を鳴らす。重低音の深み、音の密度感はHE-500のほうがありジャズ音源などではこちらのほうが楽しく聴けるのだが、アップテンポなアニソン、テクニカルデスメタルといった音源ではこの歯切れが良いタイトな低音域が非常に小気味良く鳴ってくれる。
・音の分離は非常に良く、テクニカルデスメタルといった音源も確認する前から「間違いなく問題無い」と確信出来る性能を持ち合わせている(Cryptopsy two pound torchにて確認)
・相性の良いジャンルは、ポップス、アニソン、スラッシュメタル、ロックなど。基本的にどんな音源でも問題ないが、非常に1音1音がハッキリと聞こえる小気味の良い音なため、明るい音調の曲や疾走感のある音源と相性が良い。
・相性の悪いジャンルは、基本的にはどんな音源でも問題無いのだが全体的に音ハイファイ調でハッキリとした音なため、中低音域に膨らみがあったほうが楽しく感じられるジャズ音源や、しっとりとしたバラード音源などは比較的相性は良くない

音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□□
低音域□□□□■

オススメ度□□□□□ 89点 
・音はかなり良く価格を考えても満足度の高い製品だとは思うのだが、音源の粗までかなり明瞭に表す性格なため、そういった神経質さは少しある音に感じる。
・音の傾向がHE-400、500あたりの製品とはかなり違う方向性で来たので正直最初は面を食らったが、とても明瞭でスッキリとした音を鳴らしてくれて好印象。HIFIMANは上位機種のEdition XやHE-1000といった機種もこういったハイファイ調のハッキリとした音造りだったため、今回のSUNDARAの音の傾向もそちらに合わせてきたのかなという印象。
・今までのHE-400、500とは大分違う方向性の音ではあるが、非常にスッキリとした明瞭で小気味の良い音を鳴らしてくれる明るい音色のヘッドホンである。解像度の高いヘッドホン、スッキリと明瞭な音を鳴らすヘッドホンを好まれる方に是非お勧めしたい製品。
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